EDIUS Pro 9ではこれまで、アップルのProResコーデックを使って収録した動画のMOVファイルの読み込みには対応していたもののファイル出力はできず、編集のワークフローに組み込みずらいと感じていた人も多かったことだろう。

また、昨年末にWindows版のAdobe Premiere Pro CC v13.0.2でProRes出力が可能になり、「Windowsでも出力が可能になる!」と話題になったばかり。Windowsをプラットフォームとした他の編集ソフトでの対応も望まれていた。

それがようやくEDIUS Pro 9でも、5月9日に配布されたアップデータVer.9.40b4803を適用することで、ProResコーデックを使ったMOVファイルの出力が可能になり、ProResコーデックを使ったワークフローにEDIUSを組み込みやすくなった(同バージョンではH.264とH.265のMOVファイルの出力のほか、ProRes RAWクリップのデコードにも対応)。

また、CP+2019で一足先にお披露目していた「HDR/SDRゲイン」機能も搭載。HDR映像をSDR映像として利用する際に、自動で最適な変換が可能になる。

「ファイルへ出力」>「QuickTime」の「エクスポーター」の中に「Apple ProRes MOV」が追加された


Apple ProRes MOVを選択すると次の画面のCODEC設定で画質を選択できる


EDIUSの機能追加
(Ver.9.40b4803リリースノートより抜粋)

・H.264 MOVエクスポートをサポート
・H.265 MOVエクスポートをサポート(第6世代以降のCore iプロセッサー搭載のIntel Quick Sync Videoが必要)
・Panasonic 8K resolution AVC-Intra 422クリップのインポートをサポート
・ビデオプレビューデバイスとしてAJA KONA 5をサポート
・DNxHRクリップをサポート(EDIUS Proの場合はDNxHDオプションが必要)
・4K HDR/SDRワークフロー用のカラーバー作成をサポート
・SONY RAW VENICE v3でサポートされたRAWクリップをサポート
・ガウシアンブラーエフェクトでパラメータ値のステップを1%から0.1%ステップへ変更
・数値入力によるボイスオーバーの録音レベル設定をサポート
・H.265クリップのソフトウェアデコードをサポート
・SDR/HDRのカラースペース変換をサポート
・mcc/sccファイルを使用したアンシラリーデータの取り扱いをサポート
・モニターコントロールにてキヤノンDP-Vシリーズをサポート(Workgroupのみ)
・プロジェクトプリセットの作成ウィザードにオーバースキャンサイズを設定する項目を追加
・ビデオプレビューデバイスとしてAJA Io 4K Plusをサポート
・SMPTE EG 1-1990カラーバーの作成をサポート
・ProRes MOV/MXFクリップエクスポートをサポート
・ProRes RAWクリップのデコードをサポート(Open CL1.2以上をサポートしたグラフィックシステムが必要)