NHK放送技術研究所の最新の研究成果を一般公開する「技研公開2017」が、5月25日(木)~28日(日)の4日間開催される。 今年は2020年をターゲットにした研究開発と、さらにその先を見据えて取り組んでいる研究の中から、30項目の成果を分かりやすく展示する。
AIを活用した番組制作技術「スマートプロダクション」の展示では、SNSなどインターネット上のビックデータからニュース性のある出来事をいち早く抽出し、番組制作を支援する技術を紹介。また、競技中のボールの軌跡やスピードなどを画面上にリアルタイムでCG合成する「スポーツグラフィックスシステム」の展示では、バレーボールを使った実演によりスポーツ中継の未来像を体感できる。
8Kの大画面上映や、講演会・シンポジウムも実施。5月27日(土)、28日(日)には研究員による「ガイドツアー」や、子供を対象としたイベントも開催される。
▲スポーツグラフィックスシステムを活用した放送画面のイメージ
開催概要
開催期間:5月25日(木)~5月28日(日)
会場:NHK放送技術研究所(東京都世田谷区砧)
入場:無料
http://www.nhk.or.jp/strl/
基調講演
5月25日(木)午前(各45分)
・「2020年、その先のテレビへの期待」岩浪剛太氏(株式会社インフォシティ 代表取締役)
・「VR, AR, UHD+…television in 50 year’s time – can we predict it today?」David Wood氏(EBU 技術顧問)
研究発表
5月25日(木)午後(各30分)
・技研職員による展示関連の研究発表6件
シンポジウム
5月26日(金)午前・午後(各90分)
・「AIで広がる公共放送の可能性」
・「ネット時代の視聴者が求める“テレビ”とは」
・「フルスペック8Kスーパーハイビジョンの魅力を探る」
展示項目一覧
スマートプロダクション:
AIを活用したスマートプロダクション/番組制作のための音声認識/テレビ映像における顔認識技術/スポーツ番組への手話CG自動付与/リアルタイム競技データからの音声ガイドの自動生成
インターネット活用技術:
IoT連携で広がるテレビ×ネット×ライフ/メディア統合プラットフォーム/行動連携サービスとその基盤技術/テレビ視聴ロボット/安全な放送通信連携サービスのためのプライバシー保護システム
スポーツ番組向け技術:
三次元被写体追跡スポーツグラフィックスシステム/インタラクティブな視聴を実現するネットサービス技術/スポーツ番組の音声ガイド/実空間センシングによるスポーツ中継向け新映像表現技術/ウルトラ指向性マイクロホン
スーパーハイビジョン:
フレーム周波数120Hzに対応したシート型ディスプレ-/フルスペック8K制作システム/8Kレーザープロジェクター/進化する8K撮影・記録技術/22.2マルチチャンネル音響用デバイス/HDR/SDR一体化制作カメラと色再現/IPネットワークを利用した番組制作システム/中継制作の可能性を広げるスマートFPU/8KスーパーハイビジョンFPU/次世代地上放送システム
立体テレビ:
並列型インテグラル立体ディスプレ-/インテグラル立体テレビの要素技術
次世代デバイス:
高色純度有機ELデバイス/3次元構造撮像デバイス/高速記録を目指す磁性細線メモリー