毎年6月に開催されるソニー放送業務機器関連機器のユーザー向け展示会。プレス向けの説明会で気になったものをレポートする。
単板でコストを落とした4K対応ポータブルカメラ
これまで小規模中継に使えるソニー製の4Kカメラというと高価でなかなか市場にマッチしたものを提供できていなかったが、今回マルチフォーマットポータブルカメラ、HXC-FZ90を発表。国内では初展示した。2023年の冬に発売で、価格はカメラ単体だと220万円。オプション対応により4K出力にアップグレード対応する。小規模スポーツ中継やeスポーツ中継などに最適なCATV、プロダクション向け。
レンズマウントはB4バヨネットマウントで従来のレンズを使用できるが、センサーは2/3インチで4K CMOSセンサーの単板。単板にすることでコストを落としている。
光学式の可変NDフィルター
ソニーにはFX9やFX6などに搭載されている電子式の可変NDフィルターのシステムがあるが、こちらは光学式。実は電子式だと-20度といった氷点下になるような環境で正確に動作しないというケースがあるそうだが、この光学式にはそういった欠点はないという。
光学式可変NDフィルターを標準搭載したのがHDC-5500Vと3500V。そのユニット部分はオプションのHKC-VND50として単体リリースを計画している。現行のHDC-5000/5500/3500に追加搭載が可能になる。
マスモニが4000nitsの高輝度化を実現
ソニーのマスモニ、31型4K液晶マスターモニターの新製品。従来のピーク輝度1000nitsを超える4000nitsを実現。有機ELを凌駕するHDRの高速動画応答に対応したという。
2023年11月発売予定。
DWX B帯のプラグオンタイプのトランスミッター
デジタルワイヤレス(DWXシリーズ)にプラグオンタイプのトランスミッターが新登場。DWT-P30で2023年度中に発売予定。有線マイクをXLRタイプコネクターに接続することでワイヤレス運用が可能になる。48V電電供給が必要なコンデンサーマイクでも使用できる。
FX9のバージョン3.0でB4レンズマウント対応
6kフルサイズExmor R CMOSセンサーを搭載したFX9。バージョン3.0では、S16mm 2Kスキャンモードを搭載し、Bマウントレンズにも対応。フルフレーム6Kスキャンモードを利用したアナモフィックレンズにも対応する。