月刊「ビデオサロン」で掲載していた映画批評家・前田有一氏の連載「それが映画を○○にする」を一冊にまとめた書籍「それが映画をダメにする」が3月10日に遂に発売になりました。昨年末から準備を始め、ようやく発売にこぎつけました!

前田有一氏は100%消費者側に立った「批評エンタテイメント」を展開する映画批評家ですが、「なぜこの映画は面白くないのか?」「なぜこの映画は成功したのか?」を大胆に考察し、謎解きに挑んでいるのがこの本の特徴です。

ちなみに、この本を読むと以下の謎が解けます!
・『君の名は。』『アナと雪の女王』はなぜあんなに大ヒットしたのか
・どうして3D映画は思ったより大したことがないのか
・アカデミー賞の受賞作がその年の最高傑作じゃないのはなぜなのか
・日本の女優の脱ぎっぷりはどうしてあんなに悪いのか
・気づかずに見せられているプロパガンダ映画の実名をあげていく
・右翼的な映画は凡作揃いのわりになぜか増えている、そのワケは?
・日本のマンガ原作映画がいつもろくでもない理由とその裏事情
・アメリカのコミック原作映画はなぜ成功するのか
・チャイナマネーはハリウッドにどこまで影響を与えているのか
・ヘンテコな時代劇映画ばかり作られているのはなぜか
・歳を取ったアクションスターはどうすればいいのか
・原発、震災映画がパッとしないのはなぜか
・予告編はどうして面白いシーンばかり使って、私たちにネタバレを食らわせるのか
・『進撃の巨人』の監督はなぜ私にマジギレしたのか
・映倫が時代遅れのヘアヌード規制ばかりしているという噂は本当なのか?

どうですか? 読んでみたくなりませんか? 最後に、この本で採り上げさせていただいた48の作品は以下の通りです。

『のぼうの城』……CGをリアルに感じさせるのもキャスティング次第
『ホビット 思いがけない冒険』……上映環境に左右される映画は誰のもの!?
『ゼロ・ダーク・サーティ』……「アカデミー賞」に間違ったイメージ持っていませんか!?
『リンカーン』……伝記映画を成功させる秘訣とは!?
『モンスター』……「思い切る」女優が作品の質を押し上げる!!
『エンド・オブ・ホワイトハウス』……プロパガンダ映画は娯楽映画であるべし
『終戦のエンペラー』……傑作に必要なのはまっとうな歴史観
『パシフィック・リム』……オタク映画を成功させる秘訣
『ガッチャマン』……漫画の実写版を成功させる方法はあるのか!?
『レッド・ドーン』……「自主規制すると作品も散々」は本当!?
『蠢動―しゅんどう―』……時代劇こそ古くて新しいエンタテインメント!!
『47 RONIN』……主題にすべきは「今、なぜ、忠臣蔵」なのか
『大脱出』……アクションスターが見つけた「答え」
『ニシノユキヒコの恋と冒険』……「女性」監督という肩書きはいらない!!
『家路』……何者をも恐れぬ勇気ある発言者になれ!!
『アクト・オブ・キリング』……何かが「変わる」体験に胸は躍るもの
『アナと雪の女王』……「一番の売り」を無料で聴かせて勝ち取った成功
『ポリス・ストーリー/レジェンド』……「ジョブチェンジ」ではなく「スキルアップ」
『GODZILLA ゴジラ』……その警告が現実のものとなっても変われない憂鬱
『STAND BY ME ドラえもん』……一気に観る映画ではどうしても表現できないもの
『海を感じる時』……脱いでイメチェンは失敗のモト
『ふしぎな岬の物語』……「清純派」を背負い続けるということ
『沈黙のSHINGEKI /進撃』……「邦題詐欺」にご注意!
『ゴーン・ガール』……鑑賞前に監督謹製の予告編はいかが!?
『バンクーバーの朝日』……良作が多い野球映画で失敗する理由
『ジョーカー・ゲーム』……地雷だらけの邦画大作に挑む心構えとは?
『唐山大地震』……「運」に見放された映画
『ジュピター』……観客に「答え」を委ねる無責任さが鑑賞感を悪くする
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』……実写におけるリアリズムとは!?
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』……「リメイク」と「リブート」
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』……ヒーローの賞味期限
『リアル鬼ごっこ』……「原作沼」を渡り切る秘策
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』……「謙虚さ」と「感謝」の気持ちを持つ、ということ
『天空の蜂』……日本映画「復活の日」
『ギャラクシー街道』……SFで落ちた「映画と演劇の違い」の落とし穴
『海難1890』……不都合な事実を隠すと美談にもならない
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』……「薄着の女の子」と「厚着の女の子」
『不屈の男 アンブロークン』……公平感を持って丁寧に扱ってこそ
『LOVE【3D】』……修正する意識を修正する時はいつ!?
『テラフォーマーズ』……同じ失敗を繰り返す様々な理由
『シンドバッド』……文化を育てる意識を持って描いているか!?
『シークレット・アイズ』……見るべきは「集客力」より「演技力」
『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』……「地球産」で戦わなくては意味がないもの
『ライト/オフ』……掟破りのガチ恐怖映画が公開できたワケ
『君の名は。』……万人受けを狙わないからこその成功
『ボクの妻と結婚してください。』……共感のためならバックボーンすら変えてもいい
『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気』……「あいまい系」社会派映画の作り方
『ドクター・ストレンジ』……映画を映画たらしめているのは「映像」

順番に読む必要はありませんので、気になる映画からチョイスして読んで、楽しんでいただければと思います。

ちなみに元になった連載タイトルが「〇〇」と伏字になっているのはなぜなのかは大人の事情があったからなのですが、映画作りにおいても結果としてそうなったのは、いろいろな事情があったからなのだと思います。モノづくりというのは大変ですね。

【本の体裁】
四六変形判/本文224 ページ/本体1,500円(税込1,620円)

【販売サイト】
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