ZOOM(ズーム)は、一眼レフカメラでレンズを交換をするように用途に応じてマイクを交換できるハンディレコーダーH6を発表した。価格は46,200円で想定市場価格は39,800円前後。6月下旬より発売する。
H6は、ZOOMのハンディレコーダーの最上位モデル。ZOOMのハンディレコーダーはこれまでH4nからH2、H1まで幅広いラインナップを持つが、特にH4nやH1は映像制作の現場でも数多く使われてきた。特にH4nなどは、北米を中心にデジタル一眼レフの動画機能とともに使われているケースは多い。ZOOMとしてもそのあたりを重視し、デジタル一眼ムービーとの組み合わせを想定したレコーダーH6を開発した。
世界で初めて、マイクユニット交換式というスタイルを採用。
XYマイクとMSマイクは最初から同梱され、目的に合わせて付け替えて使用することできる。別売のオプションとしてショットガンマイクSGH-6と、さらに入力を増やすことができるコンボ端子アタッチ面とEXH-6を用意している。オプションの発売日の価格は未定。今後も交換ユニットを増やしていく予定だという。
製品にはXYマイク、MSマイク、風防、SDカード、これらがすべて収納できる専用ハードケースが付属する。
本体にはXLR/コンボ兼用の端子が4つ設けられ、すべてファンタム電源供給が可能。それぞれ視認性の高いダイヤルが端子の上に装備されている。またこのダイヤルはガードが設けられ、不用意に回転しないようになっている。これらの入力とマイクユニットで最大6トラックの同時入力に対応。各入力は+4dBのライン出力対応しているので、ライブハウスのミキサーから入力をもらって手軽にレコーディングすることができる。
XYマイクは90度と120度の変更が可能。左右の広がり、前後の奥行感まで忠実に再現。低域の音像もくっきり録音できる14.6mmの大口径ダイヤフラムを採用。一方で大音量で歪まない最大音圧136dBSPLを実現。
MSマイクは中音の集音用Midマイクと左右の集音用Sideマイクを搭載したMSマイクで、Sideマイクレベルを変更することでステレオの広がりを可変することができる。MS-RAWファイル収録で、ポストプロダクション時に広がりを変更することもできる。映像制作現場の収録では、サイド成分をいかして現場音を、サイド成分をゼロにしてナレーションやオンリーなどのモノラル収録が可能。
収録時のモニタリングやメニュー設定などは視認性のよい大型2インチフルカラー液晶で可能。6トラック分のメーターが表示される。デジタル一眼にマウントすることを考慮したモニター位置になっている。
ヘッドホンアウト以外に、独立したラインアウトプットを装備。ヘッドホンでモニターしながら、カメラのマイク端子に音声を送ることができる。
発表会場では実際にライブを収録して、記録したものをその場で再生してデモ。バイオリンとギターの2人の演奏ではMSマイクを使って広がりがある音を収録しつつ、それぞれのオンマイクの音をわずかにまぜたミキシング。単独での演奏はフォーカスを合わせたXYマイクでの収録音メインに、こちらもオンマイクの音をミキシング。ひじょうにS/Nのよい収録音が得られていた。
発表会には銀一とニコンイメージングジャパンが展示協力。
会場にはニコンD800EとH6を組み合わせたセットが展示されていた。
◎ZOOM H6の情報はこちら
http://www.zoom.co.jp/products/h6/