ソニーからCinema Lineシリーズの入門機 FX2が発表された。ボディ形状や機能はほぼFX3を踏襲しながら、センサーはFX3と異なり、有効約3300万画素のフルサイズセンサーであり、機能的な特徴は角度可変できるEVFが搭載されていること。FX3と比較する機会があったので、外観から分かる違いをチェックしてみた。(編集部 一柳)

基本的なボディ筐体は同じだが、FX2にはボディ左端に角度可変(上方向に90度)のEVFが設けられた。EVFが設けられることで、電源スイッチ、モードスイッチの位置は移動し、MOVIE/STILLの切り替えスイッチも新たに追加された。FXシリーズはもちろん動画メインではあるが、FX2ではスチル撮影も考慮されたという。EVFと液晶モニターはEVFで目を近づけると自動で切り替えるか、どちらかを点灯させるかを設定できる。ちなみにEVFと液晶モニターの同時点灯はできない。

EVF装備にともなって、天面のネジ穴の位置も前に移動している。

EVFは上方向に90度稼働する。アイパッド部分は左右逆にして、右目、左目、それぞれに対応できるようになっている。またハイアイポイントの設計となっており、メガネをかけている状態や、EVFから少し目を離した状態でも映像を確認することができた。アサインボタンの7がEVFの横に設けられた。

底面。左がFX2。ネジ穴が2つになった。

FX2で液晶パネルを開いたところ。ファン部分が見えるようになっているのがFX3との違い。

ボディの左が吸気口で、下が排気口。液晶パネルを閉じていても、もちろん吸排気は可能だ。

ファン制御のメニュー。

記録メディアはCFexpress type AとSDのデュアルスロット。FX3は、両方ともCFexpress type Aで運用できたが、FX2のスロット2はSDカードのみ。

FX6やVENICE 2で採用されたタイル表示のHOME画面(BIG6)が採用された。ここから6つの項目にタッチすることでパラメーターを変更することができる。

HOMEボタンを押すと上のタイル表示になる。

FX3と同様、Cine EIモードでの撮影が可能。

Cine EIモードでの撮影時に基準となるISO感度(Base ISO)を設定するが、低感度と高感度の2つのBase ISOは、FX3では下がISO 800、上がISO 12800だったが、FX2ではセンサーが異なるので下がISO800、上がISO 4000になった。FX3のセンサーは高感度が特徴なのでISO 12800だったわけだけだが、FX2のISO 4000のほうが使いやすいケースもあるだろう。

FX2では縦位置撮影時に、モニターに縦位置用の表示が出るようになった。逆に言うとFX3はこれに対応していなかった。ちなみにタイル表示は横のままになる。

左がFX2で、右がFX3。実は液晶パネルの解像度が異なる。FX2は3.0型約103万画素、FX3は3.0型約144万画素。しかもFX3はFX3Aにモデルチェンジし、液晶パネルは約236万画素となるので、新製品においてはここの差は大きくなる。