3月16日現在、鋭意製作中のビデオサロンTV「スペシャル動画レポート」。今回は、パナソニックの家庭用ビデオカメラHDC-HS300とTM300をピックアップしました。3月19日発売4月号で実際にレポートした池野一成さんにご登場いただき、実機を手に解説。スペシャル動画レポート初の家庭用ビデオカメラとなります。収録したスタッフも「このカメラ使いやすそうですね」と気に入ったようすでした。
収録現場の様子をちらっとお見せいたしましょう。
◆なんと2カメスイッチングで収録
収録は制作をお願いしている「まじかるふぇいす」さんの収録スタジオ302で行われました。ここは打ち合わせやクライアントを招いての編集、簡単な収録に使われる部屋です。8畳くらいの広さでしょうか。今回は、実際にテストされた池野一成さんが実演をまじえながら語るという展開ですので、テーブルがあるだけという簡素なセットです。その上にカメラを並べて、手元のアップも撮っていこうということになりました。
通常であれば、まずは池野さんのレポートを一台のカメラで収録し、後でインサートするようなアップのカットを押さえていくというのが収録の流れでしょうか。しかし、舞台撮影でのスイッチング収録を得意とするまじかるふぇいすは、ここでも2カメスイッチングしてしまおうというのです。これには池野さんもちょっとびっくり(笑)。1台は池野さんをニュースキャスターのようにフィックスで撮り、もう一台のカメラは手元を狙い、話のタイミングでスイッチングして収録してしまう作戦です。スイッチング後の映像はすでに引きと寄りがタイミングよくつながっているので、編集の手間が省けます。ただ、すべてがこれで完成というわけではないので、2カメスイッチング収録後に、インサートカットを別撮りすることになりました。
今回の番組のディレクターは荒井豊さん(まじかるふぇいす)です。
1カメはソニーのXDCAM EX、PMW-EX3。カメラマンは今村さん(まじかるふぇいす)。現在のまじかるふぇいすのハイビジョン収録機材は、XDCAM EXで統一されつつあります。舞台撮影やCATVの番組制作、VP制作でも活用されます。
2カメもソニーXDCAM EXですが、こちらはEX1です。EX3はレンズ交換式ですが、こちらはレンズ固定式。画質は同等ですから、2カメ収録でも合わせやすいのがメリットです。カメラマンは後藤さん(まじかるふぇいす)。
これが1カメの様子。スイッチング収録はどうしてもセッティングには時間がかかります。
EX3には、プロテック製の小型液晶モニターをリターンモニターとして装備、さらに武蔵オプティカル製のワイヤレスタリーシステムも載せていますので、こんな感じになります。カメラマンは少し離れたところにいるスイッチャーさんからインカム経由で指示を受けます。このカメラで池野さんが持つビデオカメラの寄りのカットをおさえます。
今回レポーターとして出演の池野さん。普段は制作する側ですが、今回は撮られる側です。
写真は、ホワイトバランスをとっているところ。
今回は外光もある程度とりいれてミックス光でホワイトバランスをとりました。
スイッチャーとレコーダー。スイッチング担当はおなじみの岡野さん。カメラからはHD-SDIで信号が送られます(音声は別系統で収録)。スイッチャーはHD-SDI対応のパナソニックAV-HS300。レコーダーはスイッチャーの下に隠れて見えませんが、XDCAM EXレコーダーのPMW-EX30にオプションのハードディスクユニットを接続し、HDDに直接記録しています。
写真は、収録前に池野さんの顔色やテーブルの色などで、1カメと2カメの微妙な色の違いを直しているところ。
収録は1時間程度で無事終了しました。
現在は編集作業の真っ最中。3月19日の公開までしばしお待ちください!
同日発売のビデオサロン誌上でのパナソニックHS300のレポートも
合わせてお読みいただければと思います。