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GoPro片手に夫婦で世界一周旅行するブログ「ボク旅、キミ旅。世界一周」を運営する中村さん。
この4月に1年3カ月の旅から帰国し、Phantom 4を携え、再び単身スリランカに。
今回はその旅の模様をレポートしてもらった。

レポート●中村 健志朗 (ボク旅、キミ旅、世界一周
 世界一周旅行の間に撮影した動画をYouTubeにアップする活動を続ける中で、「この絶景をドローンで撮ったらどうなるんだろう?」と空撮に対する憧れが強くなりました。そんな中、新たに発売されたDJI Phantom 4(以下、P4)に強い魅力を感じました。
 理由は新機能の自動追尾や障害物自動回避を使うことで「旅の体験を映像で伝えることができる」と思ったからです。バイク旅を追い撮りしたら面白そう! 気持ちを抑えきれず衝動買い。ドローン旅の準備を始めました。
 まずどの国でドローンを飛ばせるか? それぞれの国の法規制を調べ、目的地を選定。最終的に選んだスリランカはドローン規制が比較的緩く、程よい大きさの国土、8つの世界遺産があり絶景に溢れている等、理想的な条件でP4が届いた3日後には旅立ちました。

DJI Phantom4でドローン自撮り~スリランカバイク旅行~【4K】


撮影・編集:中村健志朗

テーマはPhantom 4で最強の自撮り

 現地での交通手段はレンタルバイク。メリットはその自由度です。美しい景色を見つけたらバイクを止め、気ままに空撮する事ができました。特にお気に入りは世界遺産シーギリアロックを上空から撮影したシーンです。
 続いてP4で実践した3つの自撮り方法を紹介します。1つ目は、アクティブトラックモードでの自撮り。P4の目玉機能で、専用アプリDJI Goを開き被写体をタップすると、自動追尾で撮影できます。主にバイクでの移動時に使用しました。
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▲Phantom 4から追加された目玉機能アクティブトラック。DJI Goアプリの画面で追尾したい被写体を指定する。
 ドローンに背を向けてバイクを走らせるため、機体を目視できず危険と不安を伴いますが、障害物自動回避機能が活躍し、木の枝や壁を何度も避けてくれました。またカメラからの距離が近過ぎても遠過ぎても、被写体を認識できないので試行錯誤を繰り返し適度な距離を模索しました。一人旅なのにバイクで走っている自分を空撮できる! これが私がP4を最強の自撮りマシーンと呼ぶ理由です。
 2つ目は、固定カメラ的に使用した自撮り。P4を上空でホバリングさせた状態をキープし、その下をバイクで走ったり、歩いているシーンを撮影しました。またバイクのハンドル部分にプロポを固定し、運転中にプロポを操作して機体を上方移動させる方法も試しました。固定カメラと思いきや?ドローンだった! という意外性を狙う手法として面白いと思います。
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▲アクティブトラックで追尾しつつも、ハンドル部分にプロポを固定して、上方移動させるといったカメラワークも。
 3つ目は、現地人との自撮り。スリランカ人は人懐こく、撮影していると興味津々で近づいてきます。すごい!俺にもやらせて! いくら? とドローンがコミュニケーションのきっかけを作ってくれました。毎回人が集まるので、声をかけて一緒に自撮りすることにしました。そこから一緒にお酒を飲みに行き、腕相撲大会に発展したことも(笑)

撮影や編集で意識したこと

 ドローンの法規制は緩いスリランカですが、仏教寺院でのカメラ撮影制限などの宗教的タブーや、守るべきマナーは存在します。日本人には分かりづらい感覚なので自己判断は危険。ここで飛ばして良いのかな? と迷った時は、管理者と直接話して確認しました。ダメ元で声をかけた仏教寺から許可が出たり、交換条件を提示(ツアー参加)して許可を勝ち取ったこともありました(笑)。
 撮影面では様々なアングルで、カメラワークを意識して撮るのが理想でしたが、そのためには操作技術向上が必須だと痛感しました。編集面では「意外性の演出」を意識。例えば「遺跡の中の湖→サーファー?→あ!海だ!」といった具合にシーンを切り替えました。
 私のドローンデビューとなったスリランカ自撮り紀行。空撮映像の「新しい世界に足を踏み入れる感覚」にワクワクが止まりませんでした。今までのドローンは「空撮するためのカメラ」でしたが、P4は新機能によって「体験を伝えることができるカメラ」になったと思います。最強の自撮りマシーンとも言えるのではないでしょうか。旅との相性も抜群です。P4と一緒に旅に出てみませんか?



●この記事はビデオSALON2016年8月号から転載
http://www.genkosha.co.jp/vs/backnumber/1587.html
●中村さんのブログ「ボク旅、キミ旅、世界一周」
http://bokutabikimitabi.com/