機能を完全活用して
画と音、両方の表現性を突きつめる


業務用ながらハイアマチュアの作品作りなど、あらゆる分野で活躍が期待されるキヤノンXA20/25。話題のこの1台を完全掌握するべく、菅原 安氏が深層まで堀りおこすシリーズ連載。最後となる9月号では「画と音」両方の機能を突き詰め、その表現力を高めていくための使いこなしレポートをお届けしています。


ここでは、その一部となるレポート内容を動画で紹介しますので、実際の効果をぜひ視聴してみてください。
[動画の主な内容] 
1)花火映像 ~シーンモード打上げ花火とマニュアル設定(Tv)の比較
2)SL映像 ~内蔵マイクとワイヤレスマイク(パラボラ仕様)の違い
3)XA25内蔵マイク・オーディオシーン設定2例、外部マイク使用4例

撮影/菅原 安
この動画は月刊『ビデオSALON』の関連動画です。
動画に関する記事はビデオSALON2013年9月号をご覧ください。

★レポート1(7月号)、レポート2(8月号)の内容も含めた動画も後日公開の予定です。
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◎XA20/25 音声関連機能 補足レポート◎


映像面だけでなく音声面の機能も充実しているXA20/25。誌面でも重要なところを解説しているが、実際は紹介しきれないほどの機能を有している。なので最終的にはどんどん触って使い込んでいくしかない。ここでは、その入り口となる部分を紐解くので、興味の糸口になれば幸いである。
<オーディオシーン>
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音声関連の機能を生かしたいなら、まずはこの「オーディオシーン」で「♪C」に設定しておかないといけない(初期設定の「♪STD」では音声関連メニューが設定できないようになっているので注意)。「♪C」→メニューで内蔵マイクの各種設定ができるようになれば、シーンに応じて最適の設定にしたい。下は菅原氏が考えるおすすめ設定の一例。
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<音声関連メニュー(内蔵マイク)>
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ウィンドカット(風音除去)ON/OFF、アッテネーター(大音量減衰用抵抗)ON/OFFのほか、下記設定ができる。
内蔵マイク周波数特性:ノーマル/低域強調/低域カット/中域強調/低高域強調
内蔵マイク指向性:モノラル/ノーマル/ワイド/ズーム

◎Tips◎「音」にこだわり人へ(番外編)


◎ネイチャー◎
マイクレベル(オート/マニュアル)は基本的には好みで、となる。通常の自然の音はパルス的なものは少ないため(例外としては雷など)オートでもこなせるはず。もちろんマニュアルで調整したほうがリアルになる。ただしワンマンオペレートでは限界があるので、その辺りは悩ましいところ。ほかのポイントとしては、①アッテネーターは状況に応じて、②指向性はワイドが良い、③周波数特性は高域強調もオススメだが低域が薄くなるのでノーマルのほうが若干オススメ度が高い。
◎花火◎
この場合は、何しろアッテネーターはONにすること! ただし1km以上離れたらその限りではないので、あくまでもシチュエーション次第(玉の大きさにもよる)。マイクレベルは、花火そのものの音をリアルに出すならマニュアル、打ちあがった後の反響音も含めるならオートがいい。指向性も同じで、全体の雰囲気も味わうならワイドがオススメ。音質はまずは何より低域が欲しいところ。高域はリアルな花火の音に欠かせないノイズ成分を引き出す。
◎ギター◎
音楽というより生ギターに限った設定で、分野は狭いが筆者の経験を語りたい。この収録はとにかく距離(音源-マイク間)で全然違ってくる。映像重視の画角=バストショット60㎝では、アッテネーターON/マイクレベル=マニュアル/周波数は低域強調が入っていればOK。ただし、これでは音に深みはなく、いわば四畳半的室内ソングのように聴こえる(レベルをオートにすると余計そう感じるはず)。しかし音源から12㎝までマイクを近づけると、途端にスタジオ的な音に激変!(マイクを置く数㎝のズレでも音は激変するので注意)。指向性はノーマルまたはモノラルと音源を重視した収録で、音質もノーマルが良い。注意したい点はカメラを振ったときの音像の動きで、変な音像変化があるくらいならモノラル収録のほうが良いだろう。しかしこの超接近収録の場合、当然ながら映像的には魚眼でも難しい画角なので、カメラとマイクは切りわけて何らかの外部収録を組み、それぞれの最適なポジションで収録を行う必要がある。