2012年4月号から始まり、随時募集している「日本映像アーカイブプロジェクト」。
今はもう失われてしまった風景でも個人の撮った映像の中に残っていることがあります。
それをYouTubeで公開していきましょう、というプロジェクトです。


新着映像


渡し船今昔 ~熊本県三角港~
●投稿者:佐伯勝利さん

熊本県中央部、宇土半島の突端にある宇城市三角町。その東側に離島の戸馳島がある。離島への架橋が完成直後にマイカーブームが到来。やがて中学生用のスクールボートも廃止されてスクールバスに変わった。国立病院移転など時代の変遷で、次第に渡し船の乗船客が激減。バイクや軽自動車まで運んだ往事の渡し船を撮した写真を二隻の船主遺族からお借りして、現在の運航状況と比較してみた。
●撮影場所:熊本県宇城市三角町東港&戸馳島野崎
●映像記録(写真提供):博洋丸船長の遺族(昭和50年代)
            幸運丸船長の遺族(昭和40年代)
●ビデオ映像:平成24年夏
●撮影者:higonokaze
2010年 鳥取県江府町 奥大山「木谷沢渓流」
●投稿者:mixpuro

去年(2011)撮影に出かけると大きく様変わりしていました。木谷沢渓流(鳥取県江府町)では台風の影響で以前のような渓流は見ることができません。新緑時期には撮影していなかったので残念です。
●撮影カメラ:HDR-FX1、HVR-Z5J
●編集:EDIUS 6
音羽橋 世界のバードウオッチャー垂涎の地
●投稿者:山本登行

厳冬の釧路湿原、鶴居「音羽橋」タンチョウ鶴の「ねぐら」として全国、世界的に有名。赤く染まる朝霧(けあらし)の中、幻想的な光景が次々と映し出され、極寒の地を訪れた旅人の心を温めてくれる…。
●撮影者:山本登行
●撮影カメラ:キヤノン XL H1
●編集ソフト:EDIUS Neo 2 Booster

投稿映像


平成22年10月6日 気仙沼港から大島へ向かう観光フェリーでの光景
●投稿者:玉田 亮さん

妻の実家がある宮城県気仙沼市で撮影した映像です。当時、お菓子を手で持っているとカモメが寄ってきて、手渡しで餌付けすることができました。
●ビデオカメラ:ソニーHDR-TG1
●編集ソフト:Final Cut Pro 7
昭和47年 熊本県(有明海)木造漁船の進水式
●投稿者:佐伯勝利さん

●撮影日:昭和47年4月
●記録者:higonokaze
●撮影場所:熊本県天草郡大矢野町(第1種漁港~江後港)
●行事名:木造漁船の進水式
●特徴:親戚や漁師仲間が贈った大漁旗。小雨の中を初出港~帰港後、餅投げの風景。沖合の無人島の松はその後、松食い虫の被害で雑木のみ残っている。実弟が高校卒業した年に父が突然亡くなり、18歳で後を継いだ実弟が7年間もの苦労の末、新造船を発注した時の記録映像。近代化された造船業界の現在は木造漁船を造れる造船所は何処を探しても無い。この進水式の記録は日本における零細漁業遺産映像かもしれない
(お断り)・・この映像記録を30秒に再編すれば、ほとんど無価値になるため敢えてこのままアップしました。又、現在との比較映像は遠隔地のため撮影できていない
●記録媒体:8ミリカメラ fujicaZ450 
●映写機:エルモGP、テレシネ用カメラはキヤノンHF G10 (cinemaに設定)
●編集ソフト:Vegas Movie Studio10 16:9→4:3に調整
●BGM:「フリー曲」使用
昭和33年11月 京都市上京区河原町広小路(府立医大前)
●投稿者:岸本 康さん
ビデオサロン誌、筆者。ウーファーギャラリー

1958年の11月、祖母、祖父と京都御所に犬の散歩に行ったのを父が撮影した8mmフィルム。最初のシーンは広小路通りから河原町通り方面。府立医大の門の前に学園祭の看板が写っていることから11月と分かる。広小路の交差点にはまだ信号機はない。次のシーンでは河原町通りに市電、ボンネット型のバスが走る。
生まれる前の実家の前の動画を初めて見た時とても新鮮に感じた。画質は良くないが、記録した映像は腐らないと確信。私のドキュメンタリー制作の原点にもなっている家の前の54年前の映像。
●使用カメラ(現在の映像):パナソニック AG-HPX250
昭和57年 東京都新宿
●投稿者:岡野 肇さん
ビデオサロン誌、筆者。

この映像は実は8ミリで撮影した自主映画の新宿ロケの部分をピックアップしたもの。新宿の風景を撮ったものではなく、映画の実景シーンというわけです。今となってみると、その実景シーンがその当時の東京を克明に残してくれています。山の手線は全面緑色の車両で、改札にも人がいて切符をきっていました。確か1980年代の終わりまで改札で切符切ってましたね。新宿コマ劇場前には群衆が。いったい何で集まっているんでしょうか。ついこの間のような気がしますが、もう30年も前のことなんですね。

参考映像


ビデオサロン2012年4月号で取材させていただいた、東京にお住まいの仙波晃さんの「TIME SLIP2」という作品。これは「市民がつくるTVF2012」において、15本の優秀作品賞のなかの1本に選ばれました。昔のフィルム事情をご存じの方ほど括目するところがたくさんあります。じっくりとご覧ください。
YouTubeにアップされるに際して、多摩川スピードウェイというタイトルになっています。


参加方法と公開


●30秒以内に編集した映像をYouTubeにアップロードして参加
●公開したYouTubeのアドレスをコピーし編集部にメールで知らせて手続き完了
 →ビデオサロン編集部のメールアドレス:video@genkosha.co.jp
●ビデオSAON.Webからリンクして特集ページを作成し、まとめて閲覧できるようにする

YouTubeへアップする際の「動画情報」記入法


●タイトルに「30秒で綴るにっぽんの風景~昭和、平成、西暦○年・場所(○○県○○など)」と入力
●説明に「記録者(投稿者と異なる場合は分けて明記、ペンネーム可)」「撮影日」「詳しい場所」「当時のエピソード」「行事名」「記録カメラ」「編集ソフト」など、わかる範囲で記入
●タグに「日本映像アーカイブプロジェクト」「30秒で綴るにっぽんの風景」「ビデオサロン」と入力
●カテゴリでは「映画とアニメ」を選択
●「プライバシー」は「公開」「限定公開」のどちらかを選択する

編集のきまり


●過去から現在までの日本の風景を題材にする
●複数の場所を混在させるのではなく、近隣に絞って編集する
●同じ場所なら、過去と現在を見比べられるような編集もOK
●メインタイトルの入れ方は自由
●テロップやナレーションによる解説も自由
●音楽著作権、肖像権には注意する
●ビデオだけでなく写真を素材にしての編集も可(ただし写真だけの編集は不可)
●30秒以内を目標に編集する(数秒の範囲ならオーバーしても可)