レポート●takumifone
みなさんはお手持ちのiPhoneをシネマカメラのモニターにしたいと思ったことはないでしょうか? カメラ用外付けモニターは撮影現場においてかなり重要なアイテムだったりしますが、かく言う自分もその1人で、そもそも自分がiPhoneをお仕事のメインカメラとして使っているのは、大抵の外付けモニターよりも色表現や明るさに優れたディスプレイをiPhoneは持っているからです。
同じようにiPhoneのディスプレイの高性能さに目をつけたAtomosが、今回iPhone 15 Pro以降をモニターにするデバイス、Atomos Ninja Phone(税込81,400円)をリリースしました。
今回はいつも自分がお世話になっている秋葉原ベストセラースタジオさんのご協力のもと、Atomos Ninja Phoneをレビューしていきます。
どんな製品?
その見た目の通り、iPhoneを挟めるホルダーとなっています。挟むと言ってもスプリングの力で挟むタイプではなく、下部2本のネジを締めて挟むタイプです。
背面はこんな感じ。右上からUSB-C Audioポート、HDMI In、NPFバッテリー差し込み口、5V/3Aのポート、Video Out (USB-C)、電源ボタンとなっています。
使い方は簡単で、Ninja PhoneにNPFバッテリーを装着、電源をオンにし、Atomos NinjaアプリをインストールしたiPhoneを挟み、Video OutにiPhoneをUSB-Cケーブルで接続、HDMI InにHDMIケーブルでカメラと接続するだけ。
といったようにカメラ用のモニターとして十二分の機能が搭載されています。
これらの機能だけでも、モニターとしての元がとれる感じですが、モニタリング機能だけではなく、iPhone内に直接ProRes、もしくはH.264、H.265形式のmov.ファイルを収録することが可能です。また撮影したクリップはFrame.ioを通してクラウドにアップロードすることも可能。iPhoneのモニターとしてのポテンシャルをフルに活かした製品となっています。
どんな人向け?
今回は曇りの中でFX30とiPhone 15 Pro Max、そしてAtomos Ninja Phoneを使用しましたが、最初に述べたとおり、iPhoneの画面は十二分に明るい2000nit、そして色表現に優れたディスプレイを持っています。
この明るさ、そして色表現に匹敵する機能を持ったAtomosのモニターを買おうとすると、十数万円以上の製品を購入しなければなりませんが、もう既にiPhone 15 Pro以降のiPhoneを持っている人ならたったの8万円でiPhoneをモニター化することができます。
「さすがにSDIポートやAvid DNxのコーデック収録機能はいらないけど、今持ってるiPhoneをシネマカメラの撮影に活かしたいな」という人にはぴったりなのではないでしょうか?