普段はスマホで動画撮影・発信を続ける旅行WEBライターのぴとさんが、動画撮影性能に特化したカメラ、キヤノン「EOS R50 V」を使い、Vlogを撮影する模様に密着取材!動画撮影の講師には映像クリエイターのJEMMAさんを迎え、EOS R50 Vの魅力や実際に使用してみた感想をおふたりに語ってもらった。

取材●編集部 岡部 
構成・文●永渕雄一郎・大和田里奈 
撮影●盛 真弓 
協力●キヤノンマーケティングジャパン株式会社
撮影協力●THE BAMBOO FOREST、市原ぞうの国・サユリワールド/アニマルワンダーリゾウト

旅行WEBライター
ぴとさん

東京を中心に全国・海外を旅するクリエイターとして、観光スポット・グルメ・ホテル・カフェ・お得情報などを発信する旅行WEBライター。Instagramのフォロワーは11万人を誇る。YouTubeチャンネル『ぴと@旅行WEBライター』では、ショート動画をメインに海外の旅風景を紹介する動画を発信中。

講師
映像クリエイター JEMMAさん

大阪府出身。ビデオグラファーとして企業とのタイアップやプロモーション映像の制作、動画制作のセミナー講師としても活動中。YouTubeチャンネル『じぇますた。』では、スマホでできる動画制作のTipsや映像機材レビュー等を発信。著書「スマホ1台で動画制作はじめます!」は半年で1万部を突破。

キヤノン EOS R50 V

クリエイターのための本格的な動画撮影性能を搭載。動画機能はクロップなしの6Kオーバーサンプリングによる4K/30p撮影に加え、クロップありで4K/60pの動画撮影に対応。またCanon Log 3での撮影も可能。動画電子ISを搭載し、レンズ内IS非搭載レンズでも手ブレを抑え、手持ち撮影をサポートする。


● ボディーのみ(113,300円) 
● EOS R50 V・RF-S14-30 IS STM PZレンズキット(140,800円)
※キヤノンオンラインショップ取扱価格(税込)


EOS R50 Vには、さまざまなRFマウントのレンズを装着可能。明るめの単焦点レンズや望遠レンズを使うことで、スマホでは撮れないような映像が楽しめる。※APS-Cサイズセンサーのためレンズ表記焦点距離の約1.6倍に相当。




驚くほど軽く、綺麗な映像を直感的な操作でまさに動画制作のためのカメラ

——EOS R50 Vの撮影における使用感はいかがでしたか?

ぴと 驚いたのは映像の質感が本当に綺麗なことで、録画ボタンを押すだけで映画のような雰囲気ですぐ撮影できることにびっくりしました。カラーフィルター機能もとても充実しているので、現場で調整しながらどんな雰囲気にもできるのはすごくいい機能だなと思いましたね。

JEMMA 「カメラは重いから持っていくのはちょっと…」という感覚が全くなかったです。スマホと比較しても本体がとても軽いので、「こんなに気軽に持ち運べるならむしろ常にカバンに入れておきたい」と思っちゃいました。あとは、やっぱり縦画面で撮れるという点もすごく良くて、普段スマホで撮影している方のステップアップ機材としては最適なカメラなんじゃないかなと。画も綺麗でボケ感もよく出せるのに、スマホと同じような感覚での撮影ができました。


14種類のカラーフィルター機能を搭載

撮影時にフィルター効果を確かめながら、直感的な操作で画作りができる機能。動画と静止画どちらでも使用が可能で、撮影シーンや好みに合わせて14種類のフィルターから選択することができる。



——スマホでの撮影との違いについてお伺いできますか?

ぴと いろんなレンズを使えるのはカメラの良さだなと思いました。特に感動したのは14cmまで寄って撮れる24mmの単焦点レンズで、ぶどうの水滴に景色が反射するくらい綺麗に見えて、「こんなのスマホじゃ撮れない!」と感動していました。また、ズームレンズで遠くにいる動物も綺麗に撮れたので、自然な様子が撮影できてうれしかったです。

JEMMA もうひとつのキットレンズになる予定の55-210mmのレンズも気になりますね。特に210mmの望遠は一度使ってみたいです。描写力を保ちながらそこまでズームで撮れるのなら、スマホとの差は大きいなと思います。

——実際に撮影で使ってみて、特に便利だと感じた部分はありましたか?

JEMMA マクロのレンズで近くに寄ってから動かすと手ブレが目立ってしまうことが多いんですが、EOS R50 Vは手ブレがかなり抑えられていて、あんなに安定してスムーズに撮りながら動かせるのはすごく安心できるカメラだなと思いました。

ぴと 特に使いやすかったのはトライポッドグリップで、片手で持ったまま動物と触れ合う姿を自撮りできるのがすごく便利でした。普通はカメラが重くてあんな風には撮れないんですよ。本体が軽いからこそできることだし、グリップは持ちやすいうえに三脚にもなるのでとても良かったです。あと、ネジ穴がカメラの側面にあるのもいいですよね。グリップを簡単に取り付けられて、縦型での撮影もすぐにできるので。全部のカメラに付けてほしいくらい!

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ぴと│ネジ穴がカメラの側面にあるのもいいですよね。全部のカメラに付けてほしい!


——カメラ自体の操作感についてはいかがでしたか?

ぴと ボタン自体がシンプルで操作がとてもわかりやすかったです。RECボタンもちゃんと大きくて押した感触が気持ちよく、撮り忘れなどなくしっかり押せていたのが良かったです。カラーフィルターも別でボタンがあって、そこからすぐに選択できるようになっているので直感的な操作がしやすかったです。

JEMMA 録画されているときは赤く点灯するので目で見てすぐにわかるし、RECボタン自体が前側にもあるのでセルフィーで撮りたいときにも押しやすい設計になっていて、そのちょっとした配慮がすごくありがたかったですね。また、写真用のシャッターボタンが大きくて、動画のRECボタンが小さいカメラは良くあるんですが、EOS R50 Vの場合はまさに動画のためのカメラという感じで、大きいほうがRECボタンなので、間違うこともなく安心して撮影できると感じました。

——スロー&ファストモーション機能を試してみていかがでしたか?

ぴと カンガルーが近寄ってくる様子を撮影したんですが、撮った後に見返した映像が本当に綺麗で、ブレもなく驚きました。あんなに綺麗にカンガルーがジャンプしている瞬間を見たことはなかったので感動しました。

JEMMA 事前に設定しておけば、ダイヤルを回すだけでスロー&ファストモーションモードに切り替わるので、スローにするためのフレームレート設定などを考えなくていいのがストレスフリーでした。

ぴと スローにしたい瞬間って「今!」ということが多いですもんね。

JEMMA そうなの!そういうときにダイヤルを変えればいいだけなのが、本当に便利。

JEMMA│事前に設定しておけば、ダイヤルを回すだけでスロー&ファストモーションモードに切り替わるので、スロー設定を考えなくていいのでストレスフリーです。


——もしキットレンズを買い足すとしたら、どんなレンズがEOS R 50Vにはおすすめですか?

JEMMA 私は24mm f/1.8のマクロがいいですね。キットとは全く違う画が撮れるという点で、やっぱりマクロレンズがいいのかなと。あとは、望遠側の210mmまで撮れるレンズは気になりますね。その2本さえ持っていればほとんどの距離感を網羅できるのでお勧めですかね。ただ、カメラがせっかく軽いので、極限まで軽さを求めるのであれば28mm f/2.8なんかもいいなと思います。

——バリアングル式モニターの使い勝手はいかがでしたか?

ぴと あれがあるかないかで見え方もだいぶ変わるので、すごく良かったです。バリアングル式のおかげでキリンに餌をあげながら画角に収まっているかどうかも簡単に確認できました。旅のVlogを撮るときは、景色ならその景色全てが映るように、食べ物ならその食べ物が綺麗に映るような画角を探すんですが、このカメラならそういうことが全てスムーズにできるなと今回の撮影で使ってみて感じました。

JEMMA グリップを三脚にして付属のワイヤレスリモートコントローラーを使えば、少し離れたところからひとりで撮影することもできますしね。旅に持って行くのにはすごくいいカメラなのかなと思います。

ぴと│バリアングル式だと画角を簡単に確認できるのが便利です。旅のVlogを撮るときも、このカメラがあればスムーズにベストな画角を探れそう!

JEMMA│グリップを三脚にして付属のワイヤレスリモートコントローラーを使えば、少し離れたところからひとりで撮影することもできるんです。旅行に持っていくにはすごくいい組み合わせなのかなと思いますね。
トライポッドグリップHG-100TBR(12,100円)
※キヤノンオンラインショップ取扱価格(税込)


——映像をワンパターンにしないコツなどはありますか?

と 私の場合、全体の画と近めの画、自分が映っている画の3パターンは必ず用意するようにしていて、たまに変化球で歩いている足元の画や体だけを映した画を入れるようにしています。

JEMMA アングルを変えることはよく意識していますね。今回の撮影であれば、動物の目線の高さまで上げてみたり、下から見上げて空を入れたアングルに変えてみたりなどを意図的にやったりはします。基本的には目の前にあるものを映しつつも、アングルを変えることで奥行きの感じられる背景に映るような工夫はしていますね。


STEP1 撮影
さまざまな撮影シーンに挑戦!

トライポッドグリップを装着し、三脚として使用。縦画面でのVlogも気軽に撮影できる。


バリアングル式モニターを回転し、確認しながら自撮り撮影が可能。カメラ前面にも大型の動画撮影ボタンが配置されているため操作がしやすい。

動く被写体にはズームレンズがおすすめ。光量調整をするときはNDフィルターを使おう。
NiSiの「可変NDフィルター TRUE COLOR VARIO」を使用。


F1.8の広角ハーフマクロレンズは、近くに寄れるうえに背景が綺麗にボケるため、料理撮影にも最適。



ショート動画制作に便利なスマホ用のデータ転送アプリ
「Camera Connect」

——キヤノンの「Camera Connect」アプリを使ったスマホへの転送機能の使い勝手はいかがでしたか?

ぴと 撮影したデータをその場でスマホに転送できるので、SNS向けショート動画をメインにしている人にはすごく便利だと思いました。PCに1度入れてしまうと、そのまま見なくなってしまうこともあるので、そういう意味でも重宝しそう。

JEMMA 普段使い慣れていることもあり、スマホで映像を確認するほうがPCで見るよりもちょっとした映り込みなどに気づきやすいので、カメラからスムーズにスマホへデータ転送ができるのはありがたいですね。個人的に抑えておきたい要素のひとつでした。

ぴと 設定も簡単でしたしね。一瞬で終わりました(笑)

——普段、編集する際はどんなソフトを使用していますか?

ぴと スマホで撮って、そのままCapCutを使ってスマホで編集するパターンもあれば、PCに読み込んでからPremiere Proで編集することもあります。元々、YouTubeから動画を始めたのでPremiere Proをメインに使っていたんですが、データが重過ぎてAirDropが使えなくなってしまい、それ以降はCapCutがメインの編集ソフトになりました。なので、時間がないときは基本的にスマホで全て済ませちゃいます。 

JEMMA 編集にはいろいろなソフトを使うんですが、InstagramやTikTokなどのSNSに投稿する場合は、スマホで編集するほうが投稿までの流れがシームレスなので、CapCutなどのスマホで編集できるソフトがいいかなと思います。長尺の動画や色合いにこだわりたい動画などの場合は、Premiere ProやDaVinci Resolveを使って作ることが多いですね。

STEP2 スマホへの転送

Camera Connect

キヤノンの対応カメラで撮影した画像や動画をスマホやタブレットに転送し、すぐに確認・保存ができるアプリ。スマホをリモコンリ代わりにしてリモート撮影をすることも可能。撮影の楽しみを広げてくれる。

ぴと│以前はPCにデータを読み込んで編集していたんですが、データが重くスマホから転送できなくなってしまったので、今はCapCutがメインです。なので、編集は基本的にスマホで全て済ませちゃいます。

STEP3 編集



より自然な画が誰でも撮影でき旅の思い出がワンランク上のものに

——EOS R 50Vは、特にどんな方におすすめしたいカメラだと感じましたか?

JEMMA 今回、動物がたくさんいる中で触れ合いながら撮影をしたんですが、ファミリーで映像を撮っている方なんかにも向いているカメラなんじゃないかと思いました。お子さんのいる方は、大きなカメラよりも小さなカメラでサラッと撮るほうが、より自然な画になると思うんです。それこそ、カメラが軽くてコンパクトなので、お子さん自身がカメラを持って撮影するのもいいかもしれませんね。

ぴと 子ども目線の映像かわいいですね、見てみたいかも! 私のように普段スマホで動画を撮っている方や、よく旅行の記録を残している方にもぴったりなカメラだと思いました。旅の思い出がワンランク上のものになるし、素敵な記録として動画にも残せるので、そういう方にこそ、ぜひおすすめしたいカメラです。



完成した動画はこちら!