8月31日に開催されたVIDEO SALON WEBINAR特別編「EOS R5 & R6 動画目線の検証ウェビナー」のアーカイブを公開します。このウェビナーを受けての再検証もこのページの下からスタート!
協力:キヤノンマーケティングジャパン
【パネリスト】
●酒井洋一(HIGHLAND)…シネマトグラファー(EOS 5D Mark IVユーザー)
●井上卓郎…山映像作家(EOS R5購入)
●林和哉…テクニカルディレクター(EOS R5購入)
●田村雄介…カメラマン(EOS R5を2台購入)
●矢作大輔(キヤノンマーケティングジャパン)
司会進行:一柳通隆(VIDEO SALON)
【チャプター】(時間をクリックすると動画の該当の箇所にジャンプします)
0:02:46 EOS R5/R6動画性能について キヤノンマーケティングジャパン 矢作大輔さん
注: 8月27日のEOS R5のファームアップVer.1.1.0で.動画撮影において、温度検知および撮影可能時間制御の改善を図っている。これにより常温環境下で短い時間の撮影と電源OFFを繰り返した際の撮影可能時間の改善を図られた。また、EOS R6も9月9日のVersion 1.1.1で同様の改善が図られている。
0:16:33 EOS R5/R6を使って制作した2本のムービーについて 酒井洋一さん(HIGHLAND)
関連ムービーはこちらから⇩
清澄白河ウェディング https://vimeo.com/444134418
「よみがえるキヲク 忘れえぬあの夏」 -SHOT BY EOS R5 & R6- https://vimeo.com/449249798
Behind The Scenes of 「復革〜よみがえるキヲク 忘れえぬあの夏」PV【キヤノン公式】 https://youtu.be/H14NXQ5Qh7E
0:51:04 山映像における8K RAWのインパクト 井上卓郎さん
関連動画はこちらから↓
0:59:47 EOS R5の新ファーム1.1の印象 林和哉さん
1:01:51 DaVinci Resolve 16による8K RAWワークフローについて 林和哉さん
1:17:39 Adobe Premiere Proによる8K RAWワークフローについて 林和哉さん
1:22:20 EOS R5の8K解像度の活かし方、新ファーム1.1、記録メディアについて 田村雄介さん
関連ムービーはこちらから https://youtu.be/2sSXyAD4jfE
1:35:30 ウェビナー参加者からのQ&Aコーナー
注:ウェビナー内で取り上げたJNHのCFexpress 512GBカードについてですが、2020年9月現時点では在庫品としてファームアップ前のものが混在している場合があります。6〜7分しか回らない場合は、メーカーへ問い合わせの上カードを送付するとファームアップ対応してくれるという話を伺っています(田村)
EOS R5 と R6 の4Kムービーについて
ウェビナーの酒井さんの報告でもあったが、EOS R5の4K記録では、「ハイクオリティ4K」と「ノーマル4K」を選択できる。「ハイクオリティ4K」とは8K RAWと同様に8Kの画素をすべて使ってオーバーサンプリング処理をして4Kを作り出すモードで、「ノーマル4K」は最初から4K画素からの処理を行うモード。その違いはどれくらいあるのか、まったく同じ条件でモードを切り替えて撮影してみた。
またEOS R6の4K記録では、そういった選択肢はなく、しかし5.1Kの画素からオーバーサンプリングして4K記録していて、オーバーサンプリングを切ることはできない。EOS R6の4Kも同条件で撮り比べてみた。
テスター:酒井洋一
EOS R5 【ハイクオリティ4K】
EOS R5 【ノーマル4K】
EOS R6 【4K】
EOS R6はALL-Iを選択できず、IPBのみ。一般的にIPBはフレーム相関により圧縮効率がアップするため、一コマを静止画として抜き出した場合は、ALL-Iの1コマよりも精彩に見えることが多い。一方、ALL-Iはフレーム相関圧縮していないので、編集時にタイムラインをスクラブしたときのレスポンスに優れる。それぞれ一長一短がある。
参考までに、EOS R5のノーマル4KのIPBも掲載しておく。
EOS R5 【ノーマル4K】IPB
重箱の隅を突くような比較になってしまったが、ご覧のように違いはほんのわずか。用途やシーンに合わせて、「ハイクオリティ4K」が必要なのかどうか、ご自身で判断してほしい。
ウェビナーと検証を終えて
今回、R5とR6を実際に使用、比較した結果、両機においてどちらも高いレベルで高速で正確なAF、強力なボディ内手ブレ補正など、動画と写真の両面で大きな進化を感じることができた。またRFレンズの描写性能も室内、室外、暗所など様々なシーンにおいて解像感やトーンなど、期待を上回る画を吐き出してくれた。実は、正直、ウェディング撮影が多いという仕事柄、8Kを使うこともないだろうという予測と、R5より暗所に強いことを期待し、手に入れるのはR6だけでも良いのではないかと思っていた。加えて、実際にR6の4KはR5のハイクオリティ4Kにも肉薄する解像感を持っていたし、いくらかのコンパクトさも相まり、女性スタッフにもぴったりだと思っていた。しかし、今回の2作品でのハイクオリティ4K機能を含むR5の実力と、セミナーを通して見て聞いたパネリストの皆さんの8Kの感動と可能性を実感し、これはR5とR6、両方手元に置かないと、と逆転で素直に思わせるあたりが両機のポテンシャルと実力を物語っている。(酒井洋一)