6月、7月は4月のNABを受けての映像機器の展示会が各所で開催されているが、ソニー、パナソニックといった総合メーカーは独自に開催している。パナソニックのAfter NAB展示会が7月3、4日の2日間、東京秋葉原で開催された。
NABでベールをかぶった状態で登場し、6月のシネギアで正式に発表されたデジタルシネマカメラ、AU-EVA1は依然としてモックアップ状態で、アクリルケースに入っていた。まだ撮影できる段階ではなく、デモ映像も流れていない。発売は秋の予定。価格は8000ドル以下とアナウンスされているので、日本では100万円以下といったところか。ソニーでいえば、FS7とFS5の間の位置づけになる。
カメラの手前に置いてあるのが、17:9の4K対応、5.7M スーパー35mmサイズのMOSセンサー。レンズマウントはEFで、モックアップにはキヤノンEFのズームレンズが装着されていた。
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VARICAMは、CODEX社のRAWレコーダーと組み合わせた、VARICAM Pureを展示。これは4K スーパー35mm MOSセンサーを搭載したVARICA 35と、新開発のV-RAW2.0レコーダーで構成されるパッケージで、4K 120fpsまでの非圧縮V-RAWデータをCODEX社のCaputer Drive 2.0に記録する。HDR対応。
ハンドヘルドは、今年のNABでは新製品の発表はなかった。一昨年のDVX200、昨年末のUX180と他社から一歩進んだ4K/60p対応カメラが続き、さらに4K/30pまでのUX90、HDモデルのAC30など、ラインナップはこの4モデルで一応完成したかたちだろうか。DVX200、UX180ともにヴィーナスエンジンの世代としては、GH5や今回のEVA1より一世代前になるため、4K/60pを処理するためにチップを2つ搭載している。開発時期の関係で仕方がないとはいえ、最新のエンジンを積み、さらに処理をに余裕をもった、これからの4K/60pカムコーダーにも期待したい。
パナソニックからソフトウェアベースのライブプロダクションスイッチャーも登場する。参考出品だが、型番もAV-HLC100と名付けられ、製品化・販売は間違いないようだ。1M/Eスイッチャーにオーディオミキサーとリモートカメラコントローラー機能も内蔵。同社のリモートカメラのズーム、パンチルトなどを制御できる。IP出力可能でストリーミング配信にも対応する。基本的にはHD-SDI入出力対応スイッチャーで、入力はHDまで。映像入力は12(8入力を選択)、出力は5、音声は入力8に出力8。
パネルデザインはスイッチやTバーは放送機器タイプだが、天面にアクリルが貼られており、これまでの放送用のスイッチャーとは趣が違う雰囲気。
パネルと本体は一体で、PCがその中に組み込まれているようなもので、モニターとキーボードつないで、各種設定やテロップ挿入などの作業がモニターを見ながら可能。
価格は100万円オーバーということで、単体導入というよりも、リモートカメラまで含めたトータルシステムで考える製品だろう。