サンディスク エクストリームポータブルSSDはマルチタスクなビデオグラファーのワークフローを劇的に向上させてくれる

Report◉金泉太一
協力◉サンディスク株式会社

 

 

マルチタスクなワークフローの効率化に一役買っているSSDという存在

ここ数年「ワンストップ映像制作」、「ビデオグラファー」といった言葉を多く耳にするようになった。私も撮影・編集以外、普段から様々なクリエイティブワークに携わっている。一人では不可能ともいえるほど大がかりな物と考えられていた映像制作が機材とテクノロジーの進化、オンラインサロン等のナレッジシェアリングの効率化など様々な要因が相まって、新たな仕事を生み出している。ここまで多様化してしまうと生産性や効率化という大きな課題に直面する。ビデオグラファーのマルチタスクを成り立せる要因の一つにはデータの記録方式や記録メディアの進化も大きい。私は現在メインカメラにBlackmagic URSA Mini ProとBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを使用し、RAW収録を行なっているのだが、個人でもこのフォーマットを扱えるようになった背景には間違いなくそのデータを扱える周辺機器が劇的に進化しているからだと感じる。

 

外気温50度に迫る高温多湿なドバイでの撮影

以前ナショナルクライアントの依頼でドバイで開催されたコンベンションの撮影に行った時のこと。国内から約500名もの関係者がイベントに参加。撮影の目的はイベント全体のダイジェストを作成することだが、それだけではなく、前後日で開催される大規模団体の観光の様子なども記録し、コンベンション終わりで撮って出しを決行するというとてもハードな内容だった。ドバイという地は言わずとも知れた、超高温多湿地帯。その時は真夏で、外気温は焼け付くように暑く、それに加えて高湿のコンディションが加わると東京の真夏とは比較できないほど凄まじい不快感であった。間違いなく頻繁に水を飲まないと即倒れるレベルである。イベント自体は数日各所にて行われたのだが、もっとも過酷だったのが、砂漠で開催されたフェスのような雰囲気のイベントだ。

約100台もの連なったランドクルーザーをダイナミックに4K空撮で収め、地上では足場の悪い砂漠を走り回って随所見所を押さえていく。地上カメラはステージ前固定1台、一眼3台、おまけ程度にラクダや車に取り付けたGoPro数台という撮影体制。現地ガイドからは、くれぐれも精密機器を砂漠に絶対に落とさないようにと強く念を押されていた。なぜなら、砂漠の砂は極小の粒子のようにサラサラとしたもので、落とした瞬間に埋もれた部分から穴という穴を通して一瞬で内部構造に砂が入り込み、そのまま起動をさせるとエラーや破損につながる可能性があるとのこと。そんな恐怖に加えて砂嵐という特別攻撃付きと来たら、もはやプロテクターも意味を成すのかさえわからなかった。ドローンやスタビライザーなどは本体をガードすることが難しいので、壊れたら保険や報酬で賄うというくらいの勢いで、ただただ撮り終えなければいけない恐怖と戦いながらなんとか撮影は無事に完了できた。


▲ドバイという過酷な地で、地上カメラ4台+ドローン2台を駆使してのイベント撮影の現場の模様。

 

ポータブルSSDで劇的にバックアップの時間を短縮できた

いくら信頼度抜群のサンディスク、そして堅牢性の高いSSDと言えど、さすがに砂漠環境でPCを開いてバックアップを取る勇気はない。急いでホテルへ戻り、休む間もなくカメラマンから大量のデータを預かり、せかせかとバックアップ作業を進めていく。サンディスク エクストリーム ポータブルSSDはUSB3.1Gen2接続の場合、最大転送速度が550MB/秒と非常に高速である。この時はノートPCのスペックが充分ではなかったので、このポータブルSSDの性能を最大に発揮することはできなかったのだが、間違いなくUSB2.0接続のHDDバックアップ時代と比較すると倍以上の速度で作業が進む。当然作業が早いことは正義であり、もし仮にバックアップに倍以上の時間がかかっていた場合、この過酷な環境下で充分な睡眠を取ることができず、間違いなく翌日のパフォーマンスに多大なる影響を与えていたと考えるとポータブルSSDの数万円のコストは安すぎる投資であると言えるだろう。

また、ポータブルSSD上でのポスプロ作業も可能なため、バックアップ後に同メディア上で即座に編集に取りかかれる。さすがに撮って出しコンテンツ用の時間が限られた編集でAfter Effectsを駆使したモーショングラフィックスなどを作る時間はほぼないので、あらかじめ作成しておいたデータファイルなども活用しつつ、Premiereで4K素材をさばいていく。完成したデータを現地イベントスタッフへバタバタした状態で受け渡す際もポータブルSSDなら安心してそのまま渡せる。ポータブルSSDの堅牢性ももちろんだが、この手のひら、ポケットに綺麗に収まる形が持ち運びの移動の際の安心感を与えてくれる。またサンディスク エクストリーム ポータブルSSDはラバーのような素材で周辺を覆っているので、滑って落ちてしまうような心配もほぼない。

 

耐衝撃性の高いポータブルSSDをさらにペリカンケースに入れて重保護

普段の仕事ではイベントの撮影・編集はあまり多くはないため、撮って出しのような時間感覚で作業することはほぼないが、それでもSSDの堅牢性という点だけでもHDDから移行する価値は充分にあると思う。過去に一度だけデータトラブルに直面した経験があり、結果問題ない素材だったので事なきを得たが、それでも編集が終わるまでは生きた心地がしなかったことを鮮明に覚えている。稼働中のデータ管理はすべてポータブルSSDに変えてから一度もデータトラブルはないものの、二重保護という意味で常にペリカンケースに保管して持ち歩いている。ちなみに、サンディスク エクストリーム ポータブルSSDとペリカンの1010番のケースはSSD本体を入れた際の余白スペースが少ないので、移動の際の内部衝撃もほぼなく、この組み合わせならば出張時の移動なども安心だ。

 

▲筆者がロケ撮影の際に持参するSSDの持ち運び用ケース。ペリカンケースの1010番はサンディスク エクストリーム ポータブルSSDを入れて持ち運ぶにはちょうどいいサイズ感。

 

◉金泉太一(Taichi Kanaizumi)

岩手県宮古市生まれ。Cross Effects代表。企画・撮影・編集までをワンストップで手がけるビデオグラファーとして活動し、After Effectsでのモーショングラフィックスやインフォグラフィックスを得意とする。YouTubeでもチュートリアルビデオを公開中。近年は映像制作にとどまらず、デジタルハリウッドでの講師業、企業への動画マーケティング・コンサルタントも手がける。http://cross-effects.com/

 

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