新しくなったサンディスク エクストリーム プロ ポータブルSSDを日々、国内外を飛び回るビデオグラファーが1ヵ月間、実際の現場で使ってみた

Report◉由井友彬
協力◉サンディスク株式会社

 

日頃はRAW収録をメインに編集もSSDで運用

この記事を読んでいる方々は日々の撮影データやプロジェクト管理、どうしていますか? 僕は2018年夏頃からメインのワークスペース構築および現在進行中のプロジェクトデータの管理にサンディスク エクストリーム ポータブルSSDを使用しています。現在は1TBと2TBのモデルを導入し、2台体制で日々の映像制作をこなしています。制作で使うカメラはキヤノンEOS C200やブラックマジックデザインBlackmagic Pocket Cinema Camera 4KなどRAW収録ができるカメラを使っているので、毎回とにかくデータ管理や編集作業が大変で、編集のプロジェクトデータをMacBook内のストレージに置いておくわけにもいかないので、編集はすべてこのポータブルSSDを通して行なっています。さて、そんな僕のお気に入りのポータブルSSDですが、今回サンディスクからさらに進化した「エクストリーム プロ ポータブルSSD」が出ました。「プロ」ですよ、みなさん。名前からしてパワーアップしてそう。

 

 

220GBの素材をコピーするのにたったの4分…爆速です

今回、僕は10月から1TBのモデルを実際に使用し、記事執筆現在(11月上旬)まで計5回の地方ロケにも持っていき、実際にこのSSDを通してデータの取り込みから編集、納品までを行なった上で使用感のレポートをしたいと思います。まずはもう結論から申し上げさせていただきます。もう他のポータブルSSDには戻れません(笑)。 「速さ」に関しては色々な所で細かな数字が出ているので、そちらをチェックして欲しいのですが、このレポートではとにかくみなさんが気になってる「使用感」をメインで書いていきたいと思います。

まず、僕の感覚ではとにかく爆速でした。大事な所なのでもう一度、「爆速」です。簡単な比較では、僕が撮影で使用した4KのRAWファイル220GBが4分で移行できてしまうレベルで爆速です。ちなみにこれと同じ素材を移行するのに、他社製のHDD(わりと速めのもの)でも試してみたんですが、1時間以上かかりました(笑)。1時間ですよ? 1時間と4分の違いってすごくないですか?

毎回撮影後に数時間かけて行うデータ移行が、ものの数分で終わりです。しかもこんなに小さいのに。ちなみに僕が今まで使用していたサンディスク エクストリーム ポータブルSSDですら、10分ちょっとかかったのでそれと比べても約2倍です。普段からポータブルのSSDを使っていた僕ですら感じることができるレベルの速さ。10月の撮影は地方での撮影が多く、ある有名な温泉地の撮影にも行ったので、このSSDを使ってデータ移行は早々に終わらせ、ゆっくりと温泉に浸かることだってできました。

▲撮影のため国内外各地を飛び回る由井さん。ロケ先や移動中に編集を行うことも多々あり、SSDは欠かせない存在となっている。

 

場所を選ばず使える信頼性と安心感

「移動→撮影→移動」サイクルが多い僕にとって、小さくて防塵防滴は最強の正義です。さらに衝撃にも強い。実際に今回のロケ中には様々な場所に持っていき、ありとあらゆる環境で編集しました。移動中MacBookを脇に抱え、SSDをポケットに入れて持ち歩くような時も本当に安心できます。自分の大切なデータを守り、余計な心配をしなくていい。また、この大きさなので新幹線や飛行機の中など、移動中に編集をしたい時にはスペースを取らないのもうれしい。これは僕だけかもしれませんが、外装の素材が滑り止めのような素材でできているので、狭い机の上でも滑り落ちたりせず、適度にグリップが効いていてとても使いやすいです。アルミ素材の外装では、ツルツル滑るので机においても安定しないんですよね。こうした点でもサンディスクが「ポータブル」の意味を深く理解していることがわかります。ただ小さければ良いってわけじゃないんです。ちゃんと「持ち運び」に特化してなきゃ。


▲コンパクトで耐衝撃性も高く、なおかつ防塵防滴。外装の加工も滑り止めの素材で、移動中の編集作業も安心して行える。

 

4K RAW素材を編集でもサクサク再生できる

もちろんSSDを通しての編集でもサクサク動きます。従来の外付けHDDでは4K素材などを編集しようとすると、どうしても再生がカクカクしましたが、このSSDでは4KのRAWファイルを扱ってもスムーズに再生できます。プロジェクトや素材をSSDに保存し、それをメインのワークスペースにすることで文字通りどこでも、自宅ではデスクトップで出張先ではノートPCで編集するなどパソコンが変わろうとも編集できます。さて、では実際にどの容量タイプのモデルがオススメかというと、僕のように映像をRAWでも撮る人は2TBモデルにしましょう。僕は今回1TBのモデルを使いましたが、もう既に2TBのモデルが欲しくなりました。ロケの長さや最終的な映像コンテンツのボリュームによっては一回の案件で1TB近くのRAW素材を撮影する時もあるので、やはり2TBのほうが安心です。RAW撮影が多い方にとって「大は確実に小を兼ねます」。一方、主に一眼を映像制作に使う人は1TBのモデルでも充分にこのSSDの威力を感じていただけると思います。

 

クリエイターが今、一番投資すべきはストレージなのかもしれない

SSDの価格も以前に比べてこなれてきているので、だいぶ導入しやすくなりました。それでもHDDに比べれば、まだまだ高価ですが、これだけの時間を節約でき、なおかつデータを守ってくれる安心感に変わるものはありません。今や動画のRAW収録もかなり普及してきました。今後は6Kや8Kが当たり前になっていき、これから確実にデータ量は増えていくでしょう。クリエイターとして今、一番投資すべきは、まさにストレージに対してなのかもしれません。ちなみに僕は進行中のプロジェクトやその素材は、SSDに保存して作業スペースとし、素材をさらにバックアップするために据え置き型のHDDを使ってます。そして、プロジェクトの納品が終われば、SSDからまた別のHDDへとバックアップを残し、常に2つのバックアップがある状態を確認してから、SSDをフォーマットし、また別のプロジェクトで使用しています。何重にもバックアップを取らなければいけないのに、すべてにSSDを導入するのは経済的にも大変ですから、データ移行や編集の快適さなどスピーディーに運用する場合はSSD、アーカイブ目的にはHDDと用途に応じて使い分けています。

 

▲由井さんが手がけた作品『Discover the World of Real “Wasabi”.』。カラーグレーディングは必須となるため、EOS C200やBMPCC 4KなどRAW収録のカメラを使用している。

 

由井友彬
東京生まれ、石川県金沢市育ち。元々は美容師を志して18歳の時に上京し、美容関係の学校に通った後、3年間、都内美容室に勤務。その後、4年生大学に入学し哲学を専攻、アメリカに留学する。留学中のアメリカで映像の仕事を開始。2017年8月に帰国し、現在は東京を拠点にフリーランスの映像作家として活動中。
https://www.instagram.com/tomoaki_yui/

 

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