VIDEO SALON 2020年9月号 連載:ふるいちやすしの映画作家主義 関連動画です。

連載本文は本誌をお読みください。

(以下/連載から抜粋)

劇中で恵子の描く絵を実際に描くのは画家・山内絵里だ。ある程度のイメージは私から伝えてあるが、それでも恵子本人の心情を知りたいと望んでくれた彼女には感動している。女優・丸純子の中に既に宿り始めている「恵子」の思いを細かく伝えていくと二人は一つになってゆく。その様子をビデオに収めてあるので、是非チェックしてみてほしい。

台本のセリフやト書きにも書かれていない生々しい心情が、丁寧に伝えられてゆく。そして次に筆の持ち方や力の入れ方だけに留まらず、視線の持つ意味などまで、山内から丸へ、熱のこもったレクチャーも行われた。このようなことはなくても、撮りようで作品はなんとかなるかもしれないが、一つ一つが作品の震度を深めてくれると信じている。(協力:シネマ・プランナーズ)