宮本裕也

WEB関連業務(企画・制作・マーケティング)に従事。友人の結婚式で動画を作ったことをきっかけに映像制作に興味を持ち、徐々に仕事として映像制作を受けるように。2016年1月、映像とWEBを手がける個人事務所GIVとして独立。
WEB●https://giv-movie.jp/
YouTube●https://www.youtube.com/c/giv-movie

文●笠井里香/写真提供●宮本裕也

 

宮本裕也さんの手がけた作品

『広島大学 理学部紹介』

放射光科学センター、宇宙宇宙科学センター、両生類研究センターなど世界トップレベルの研究施設を持つ広島大学理学部。5つの学科からなる理学部の特徴や授業風景などを中心に構成。

 

『GUの春のファッションCMを作ってみた』

FX3導入をきっかけに、撮ってみた勝手にCM。昨年は緊急事態宣言で春のファッションを楽しめなかった人々も多かったであろう。その分も今年は楽しもうというメッセージを込めた。

 

無茶ぶりで始めた 映像制作にハマる

広島県出身で現在も広島に住み、フリーランスで映像制作を行なっている宮本裕也さん。もともとはWEBシステムやプログラムの仕事をしていたという。映像を始めたきっかけや現在の仕事について伺った。

「大学を卒業して10年間は会社員でWEB関係の仕事をしていました。30歳くらいのころ、先輩が結婚するということで、二次会でムービーを流したいという話になり“WEBができるなら、動画もできるんじゃない?”という無茶ぶりで映像を作ることになりました。何も分からず一生懸命調べたのですが、Adobe系のソフトは使っていたので、Premiere Proで作りました。二次会で流したところ、みんなに喜んでもらえ、褒めてもらったのがとても嬉しく映像の“伝える力”に魅了されてしまい、以来映像にハマってしまったんです」

映像はすべて独学という宮本さんはYouTubeチャンネル『GIV-ギブ』を5年前から運営している。

「実は、ゲーム実況動画が好きでよく見ていたんです。自分より年上のおじさんがゲームをしているだけなのに、すごく面白くて、若い人からも支持を受けているところに魅力を感じました。これからはこんなふうに個人が発信していって盛り上がるようになるだろうという予感もあり、自分でも始めてみることにしました。当時は日本語のチュートリアルも目立ったものは少なく、英語のものばかりだったので、日本語でやったら役に立つのではないかと思ったんです」

宮本さんの現在のメインの映像関連業務を伺った。

「WEBプロモーション、WEBに掲載する会社紹介動画や大学のプロモーションムービー、YouTube広告、またときどきTVCMも制作しています。基本的に撮影から編集までをひとりで行なっていますが、最近では同じフリーランスのメンバーと一緒にカメラマン2名体制でやったり、忙しいときには編集だけをお願いするということもありますね」

宮本さんはTVCMの現場を経験し、任せられるところは任せ、いいものができるならばそのほうがいいと考えるようになったという。

「すべてをひとりでやっていると、すべて6-70点になってしまいがちです。TVCMの現場など大きな現場では、照明さん、カメラマン、音声さんなど役割が分かれていて、他が0点でも照明で100点のスペシャリストですよね。そういう現場を見て、ひとりで予算を抑えてすべてやることも必要だけれど、しっかりとスペシャリストを揃えて、みんなで作るのもいいかなと思うようになりました。フリーランスだとそういうチームを作ることができるというメリットもありますしね。これからも“好き”という気持ちをモチベーションに、たくさんのインプットをして、幅広いご提案をできるようにしていきたいです」

 

主な使用機材リスト

 

制作風景と機材

▲宮本さんの最近のお気に入り機材。ルックを細かく作り上げる仕事にはBMPCCを主に使用し、機動性の求められる現場ではソニーFX3を中心に使い分けている。YouTubeの動画収録は主にα7Cを使用している。最近はライブ配信の案件も受注しており、スイッチャー(ブラックマジックデザインATEM Mini Pro)も導入。


▲撮影中の風景。

 

 

VIDEO SALON2021年12月号より転載