多様化する映像クリエイターの制作スタイルを訊く『Videographer’s File<ビデオグラファーズ・ファイル>』すけしゅん


すけしゅん

札幌の映像・写真プロダクションmonocyte代表。元プロスノーボーダーでフィルマーとして映像を開始。WEB制作会社勤務の後、株式会社monocyteを設立。日頃は企業PVを主戦場にYouTubeチャンネル「すけしゅんVLOG」でも動画を発信している。
WEB●https://monocyte.co.jp/ 

文●笠井里香/写真提供●すけしゅん

 

 

すけしゅんさんの手がけた作品

『Yoshinari Uemura/ FIELD EARTH vol.2』

すけしゅんさんが代表を務めるmonocyteが手がけた企業PV。北海道旭川を本拠地にスノーボードやスキーを製造しているField earth。スノーボーダーの植村能成さんの思いを綴る。

 

『【センスは作れる】作った映像を分解して解説します。』

monocyteのYouTubeチャンネルでは映像制作のノウハウなど中心に配信中。自身の手がけた作品の制作意図について語る動画。製品レビューやVlog等を発信する個人チャンネルも。

 

 

スノーボードをきっかけに始めた映像制作

北海道札幌市で映像と写真のプロダクションmonocyteを経営、自身もビデオグラファーである“すけしゅん”さんにお話を伺った。

「初めて観戦した大会に感動し、プロのスノーボーダーを目指して17歳でスノーボードを始めました。“スノーボードだけで生活をしていける”というのがプロの定義です。それには大会に勝ち続けるか、チームビデオを作り、販売して生計を立てるふた通りのスタイルがあり、それぞれコンペティター、ムービースターと呼ばれています」

知人のスチールカメラマンから譲ってもらったカメラでムービーを撮り始め、独学でここまで来たそう。

「知人にスチールのカメラマンがいたので、カメラを安く譲ってもらいました。キヤノンEOS 7Dでしたね。それを使って撮り始めたのですが、完全に独学だったので、『ISO? シャッタースピード? F値って何?』というところからのスタートでした。しばらくの間は撮影もしながら、スノーボードを続けていたのですが、24歳のときに飛び抜けて上手なキッズを観たんです。その子はその3年後に15歳で世界一になっていました。『こいつには勝てない』と心底思ったとき、ライダーを辞めてフィルマーに転向しました」

映像制作をしながらアルバイトをして生計を立てていたすけしゅんさんは、2013年にWEB制作会社mono modeの立ち上げに参画し、WEB制作のノウハウも蓄積し、2018年から自身が代表を務める株式会社monocyteをスタートしている。

「北海道では優秀な学生がいても、やりたい仕事を考えたとき、選択肢が少なく北海道にいたくても、仕方なく仕事のために上京するということが少なくありません。monocyteはその受け皿になろうという理念もあります。人を育てて、会社を維持できたら北海道の若い人たちのためになればという気持ちが大きいですね」

現在運営しているYouTubeチャンネルについても伺った。

「WEB専門の映像作ろうとKazue ndさんやMr.TATEさんらとチームを作り、案件としてWEBや映像を制作していきました。ふたりともYouTubeチャンネルを運営されており、『絶対やったほうがいい!』という後押しもあって、自分のチャンネルを始めました。映像を作ってはいるものの、裏方の仕事で自分が前に出るのには慣れていませんでしたし、僕自身が有名になりたいということではなく、他の制作会社との差別化というのが大きな目的で、案件獲得や、人とのつながりなど様々な状況の変化を楽しみながら投資と思って続けていますね」

 

主な使用機材リスト

 

制作風景と機材

▲自社内にDIYで設置したスタジオ。写真や映像の撮影はもちろん、最近ではライブ配信も実施している。

▲動画の仕事ではブラックマジックデザインのカメラを中心に使用。

▲写真の仕事も多いため、Profoto B1を使用。


▲撮影中の風景。

バックカントリーでの撮影の様子。

編集とグレーディングはDaVinci Resolveを使用している。

 

 

VIDEO SALON2021年11月号より転載