写真・文◉川井拓也(ヒマナイヌ)
パソコンだらけになりがちなライブ配信の現場で 便利な小さな筐体!
「50枚の写真をループのスライドショーにして休憩時間に流したい」。こんなオーダーが本番中に来たらどうしますか? PowerPointやKeynoteに流し込んでスライドショーにする? でもループがちょっとめんどう。そんな時に活躍するのが「おもいでばこ」です。
これは、もともと写真管理のHDDプレーヤーとして発売されているものなのですが、ライブ配信の現場でも手軽に使えるガジェットなんです。文庫本サイズの本体は前面にSDカードスロットと取り込みボタンがついており、背面にHDMIアウトがついています。
これ単体で写真や動画の取り込みからスライドショーのHD出力が可能です。操作は付属のリモコンで家電のように操作できます。接地面積も少ないので配信システムに手軽に追加することができます。
SDカードを挿してワンボタンで画像取り込みが完了!
前面のスロットにSDカードを入れて白く点灯した取り込みボタンを押せばあっという間に画像を取り込んでくれます。これをリモコン操作ですぐにスライドショーにすることができます。切り替え効果の変更も1枚あたり何秒にするかもリモコンで変更することができます。Keynoteにあるケン・バーンズエフェクトのように画像の縮小と拡大にディゾルブを組み合せた効果もカンタン。スライドショーのアルバムに別のアルバムにある画像を時々差し込みながらスライドショーすることもできます。例えば当日のイベントスケジュールの画像を10枚に1枚差し込みながらというような場合に便利です。
ループのスライドショーは 営業ツールとしても便利!
スタジオには大型モニターやプロジェクターがありますがこれを営業ツールとして使う場合にもおもいでばこは活躍します。例えば、客入れの時にこれまでの出演者のキャプチャー画像をスライドショーにしておくことでスタジオの事例を自然に紹介することができます。
静止画だけではなく動画も扱えます。これまでに収録した動画の一部をクリップとして取り込んでおけば静止画と動画のミックスしたスライドショーを作ることも可能です。注意点としては動画はスライドショーのなかでは1クリップまるごと再生するモードしかないので、短めのクリップをたくさん使ったほうがメリハリが出せます。
動画のポン出しプレーヤー としても便利!
動画再生機能はサムネイルを選んでリモコンでボタンを押すだけで再生できるので、ライブ配信時のポン出しプレーヤーとしても使うことができます。再生をはじめてから情報表示を消すために1クリック必要なので、映像の冒頭に5秒程度の黒を入れておくのがコツです。再生がはじまったあとはリモコンで一時停止や早送り、巻き戻しも可能です。
動画はmotionJPEG、mp4、H.26 4/AVCに対応しており、1ファイルは4GBまでとなります。写真と動画のスライドショーに特化した家電なので誰でも直感的に操作できるカンタンさ。ライブ配信のシステムに組み込むと何かと便利なガジェットです。
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次回はZoom配信に対応したお客さまスペース「ミッションコントロール」をご紹介します。
スライドショーやポン出しプレーヤーとしてヒマスタで大活躍のおもいでばこ
▲バッファローおもいでばこPD-1000S 27,527円〜(1TB)
写真や動画素材をストレージに保存して、スライドショーをつくれる。家庭での利用はもちろん、店頭でのサイネージなどにも使われているフォトストレージ。容量1TBのモデルPD-1000Sの他、2TBのPD-1000S-L、3年保証のついたVideoHDDを搭載したPD-1000V(1TB)とPD-1000V-L(2TB)もラインナップ。
▲メインメニュー
▲「アルバム」に保存したスライドショー
▲シンプルでわかりやすい操作が可能なリモコン。
▲ヒマスタ大手町の配信卓にも常備
▲スライドショーの切り替え時間やトランジションも調整できる。
▲配信中、スタジオにプロジェクターでスライドショーを投影。
●VIDEOSALON 2021年4月号より転載