月刊誌「ビデオサロン」で連載中の読者投稿コーナー「魁!! ビデオ道場」では、毎月1作品を「大賞」、次点の数作品を「入賞」としてセレクト。大賞受賞者には金2万円ほか、大賞・入賞および掲載作品にもその栄誉をたたえてステッカーを贈呈しています。詳細は誌面をご覧ください。今回は2013年12月号掲載の作品を紹介します。


大賞「玄海沖夜焚きイカ釣り2013」 松尾 敏さん

気分爽快、ワクワク気分満載の痛快イカ釣りドキュメント。さらに釣り用語解説の行き届いたフリッブ。時間経過の情景ショットや船首からのショットも素晴らしい。とにかく撮り方も編集も親切ということもあって、「自分でも釣れそう」という気分にさせてくれます。骨惜しみ無しで釣れた時はしっかり釣り人とともに獲物をおさえているのもいいですね。家にいながら大漁体験できる作品。文句なしの大賞です。
入賞「茶臼岳(那須連邦)」 加藤公堂さん

登山客ナメの紅葉や、立体的な縦構図のロングショットなど、構図のセンスに好感が持てます。望遠に強いビデオカメラをうまく活かしています。人を上手く取り入れたショットは情報量が多く、見ている側が何かを感じる」ことができます。自分で撮ったショットで何が表現されているかを確認することもレベルアップの秘訣ということを教えてくれる作品です。
入賞「奈良井宿 宿場祭」 大矢治朗さん

中山道奈良井宿感謝祭の1日。1店1店の店先の風情や、ちょっとしたオブジェ・自然のスケッチ的なインサートをまめに拾っています。1つの小さな物の集合体が「宿場」を形作っていることがよくわかりました。原色を多用した衣裳で印象づけられた道中行列はちよっと演出過剰気味ですが、これも宿場の風景でしょうか。太鼓橋を渡るカットはいいですね。
「港の船を守る 赤・白灯台の今昔」 小川喜一郎さん

横浜はよく撮影の題材として取りあげられますが、赤白の灯台という1つの視点を持たせることで独特の作品に仕上がりました。作者のやさしいナレーションで小さな物語は愛のある物語になりました。
「天竜花火大会」本多 宏さん

花火の撮影と風流な縦書きの俳句とで、独特の味わい深い作品に。花火撮影は、本誌の特集で勉強されたとのこと。引き締まった黒の背景にしっかりと露出の合った花火の輝き。それだけでも見る価値のある作品。
「三峰神社」 関口豊さん

近場の名所を1点1点深く描く姿勢に頭が下がります。仁王像でない山門。珍しいオオカミ信仰。そして日光を思わせる見事な色彩の彫刻の三峰神社。豊富な素材を淡々としたナレーションで描く作者の世界に引き込まれます。
「進水式 CLIPPER EXCALIBUR」 猪嶋典昭さん

作者は乗り物ファンでしょうか。今回は、大型船の進水式記録作品。壮大さというかスケールの大きさにはびっくり。しかしその分式典も遠く、船の動きもゆっくりで撮影と編集が難しい。でも、イベントの雰囲気は伝わってきました。
「みこし洗い」 河合典之さん

神輿を洗うとはまた変わったところに目を付けました。祭りの前におはらいをしてから神輿のお掃除。これも立派な行事。得意のローアングルで洗っているところをなめ回します。そして試し担ぎ。やっぱり早く担ぎたいんですね。
「えべつ やきもの市」高田義久さん

音楽をこまめに変えて上手く場面転換に利用しています。ただ、終始手持ちのため、手ブレが気になりました。そんな馬鹿なと思われるかもしれませんが「この数秒間は揺れを止めてやる」という気合いだけでもずいぶん違います。
「ワイコン損傷」 吉野和彦さん

強烈なインパクトのタイトル。作者の「自分撮り」スタイルでは、起こりうる、風にあおられてカメラが滑落事故。そのエピソードが描かれますが、全体のバランスから言うとほんの一瞬。何事もなかったように作者の世界になっていく。
「天空の花園」 山本勝久さん

冬のスキー場を利用した夏の高原への夫婦旅?の記録作品。一面に生い茂る百合の花園は圧巻。スキー場のリフトも夏ならさわやかな風に包まれて気持ち良さそう。編集が何とも駆け足ですが、高原の醍醐味は伝わりました。
「白雲山 鳥居観音を歩く」 鯨井利男さん

地元の偉人、平沼彌太郎が建てた観音堂がある白雲山周辺を思い入れたっぷりに描いた。テロップや合成画面の作り込みもとても凝っていて作者の几帳面さが伺えます。深い紅葉の色と共に秋の空気が伝わってくる佳作です。
「王子動物園は楽しいZOO」広瀬友三さん

動物園の動物達の仕草を丁寧に拾い集めて、音楽と合わせて編集、さらにセリフをつけた動物達による園の1日を描いた作品。細かい編集と作者のセンスで立派な作品になりました。皆さんもぜひ参考に。
「あじさいの寺 鎌倉 明月院」 木村精二さん

青が基調のあじさいに囲まれた鎌倉、明月院を訪れた歳時記。三脚持ち込み禁止とのことですが、特に両側にあじさいが咲き誇る参道の移動ショットや、がんばりの手持ち撮影で落ち着いてみていられます。