2月12日~15日の間、パシフィコ横浜で開催されたカメラと写真映像のワールドプレミアショー・CP+2015の会場で気になった展示を紹介していく。

ソニー:4KアクションカムとFEレンズの参考展示も

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▲CESで発表された4Kアクションカム・FDR-X1000VR。発売時期は未定。4K/30p100Mbpsでの高ビットレート撮影に対応する。電子式の手ブレ補正は4K時は非対応だが、HD時の補正力は従来の3倍に拡大したという。HDモデルのAS200Vも展示されていた。
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▲専用アプリのPlayMemories Mobile Ver.5.2のデモ。スマートフォンやタブレットを使用して最大5台までのアクションカムを同時接続、表示ができるマルチカメラコントール(2015年春リリース予定)が搭載される。各カメラの同時録画スタートストップはもちろん、各カメラのホワイトバランスを数値で設定できた。
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▲開発中のフルサイズ対応Eマウントレンズ「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」「FE 28mm F2」の4本と、ウルトラワイド、フィッシュアイの2つのコンバーターレンズを参考出品。タッチ&トライコーナーも設置。

オリンパス:OM-D EM-5 MKⅡ、オープンソースカメラAIR A01

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▲先日発表になった強力手ブレ補正で話題のOM-D EM-5 MarkⅡ。ブースでのセミナーの様子をこのカメラで動画記録していた。
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▲こちらも先日発表されたオープンプラットフォームカメラOLYMPUS AIR A01。スマートフォンと組み合わせて使用する円筒形のカメラでM4/3マウントを搭載する。技術仕様をすべてオープンにし、ユーザーをはじめ広く一般からも意見を集約して開発する新たな試みで、会場には参加者が作ったスマホケースや望遠用のグリップなどが参考展示されていた。

ケンコー・トキナー:ダイワの新三脚とトキナーのシネレンズ

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▲1月21日から発売になったダイワの新三脚VT-523N(左:35000円)とVT-551N(右:55000円)を展示。いずれもスプリングバランス機構、オイルフリュード機構により、滑らかな操作が可能。また即座に水平出しができる60mmボールレベラーも備える。収納ケースの他に、ケースなしでも三脚の持ち運べるストラップが付属する。
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▲トキナーのスーパー35mm用シネレンズを参考出品。左が11-16 T3 CINEMA LENS(188,000円)。キヤノンEFマウントとマイクロフォーサーズを用意する。右が50-135mm T3 CINEMA LENS(価格未定)。キヤノンEFマウントとPLマウントを用意する。

浅沼商会:ifootageのモーションコントロール雲台を参考展示

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▲昨年のNABで初お目見えした電動雲台を参考展示。価格は未定。発売時期は今年春を目指して開発が進められているという。スライダー部分は延長チューブで可動域を1200mmまで延長できるSHARK SLIDER S1 1200(85,648円)。通常時は640mm。

カールツァイス:垂涎の豪華レンズをその断面とともに

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▲Otus 1.4/85(490,000円)左がZE(キヤノンEF)マウント、右がZF2(ニコン)マウント。4月発売予定。
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▲左からフォクトレンダーSUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical Ⅲ VM(95,000円/3月発売)、ULTRON 35mm F1.7 Vintage Line Aspherical Black VM(参考出展)、ULTRON 35mm F1.7 Vintage Line Asperical Silver VM(参考出展)。
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▲参考出展。フォクトレンダーNOKTON 10.5mm F0.95。マイクロフォーサーズマウント。

DJI:注目の4Kカメラ搭載ドローン・Inspire 1、デモフライト

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▲DJIは先日発売になった4Kカメラ搭載ドローン・Inspire 1を中心にブラシレスジンバルDJI RONIN、HDカメラ搭載モデルのDJI Phantom Vision+を展示。デモフライトの際は多くの来場者が集まり、空撮への関心の高さが窺えた。

マンフロット:ジーナスのミニクレーン

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▲格納高84cm、重さ1.58kg。軽量でコンパクトに折りたためるジーナスのMiniJibを参考出展。価格は未定で3月発売予定。最大1.87mの高さから撮影できる。最大耐荷重は4.25kgでカウンターウエイトは別売。専用のキャリングケースとウエイトを固定するエンドキャップが2個付属する。

加賀ハイテック:写真撮影後にピント位置を調節できるカメラ


▲後から写真のピント位置を変えられるレンズ一体型のデジタルカメラ、「ライトロ・イルム(LYTRO ILLUM)」を展示。1/1.2型のCMOSライトフィールドセンサーを搭載し、レンズに入ってくる光の方向も空間として記録することで、撮影後にパソコンやスマートフォンの専用ソフトウェアを使って絞りやピント位置を変更できる。本体上でピント位置を調節してファイルを保存するという使い方はできないが、画面をタッチしたりフォーカスリングを回すことによって撮影したファイルのピント位置をプレビューすることも可能。写真左は撮影した画像、写真右は画面にタッチしてピント位置を変えてプレビューしている状態。液晶モニターはチルト式。実勢21万円前後。

LPL:AC電源対応のLEDライト新モデルと物撮り用照明キット


▲LPL商事はLEDライトの新製品「VL-7200CX」を展示。36,000円、4月発売予定。VL-7000Xの後継機で、バッテリー駆動に加えてAC電源に対応するようになった。また従来は赤外線リモコンが付属していたが、新モデルは同時に8台までを操作できる電波式リモコンに変更された。本体には0~99の数値で明るさのレベルを表示する液晶が新しく設けられている。


▲物撮りなどに適した照明機材がセットになった「ウェブドットスタジオセットWS-400SK2」。LEDライト2灯と撮影台、バック紙、キャリングケースがセットになっており、持ち運んで使うことができる。42,000円。

ルミカ:3~7.5mまで伸ばして高所や水中で使う一脚


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▲コンサート用のスティックライトでも知られるルミカは、長く伸ばして高所や水中の映像が撮れるハイアングル撮影用一脚「Birds iRod」を展示。ロッドの先に付けた自由雲台にWi-Fi対応のカメラを取り付け、レバー式ロックの付いた脚を伸ばして、下からスマートフォンなどで操作、プレビューを行う。ロッドの素材はグラスファイバー。搭載カメラの耐荷重は1k。可動雲台、スマホホルダー、キャリングハードケースが付属する基本セットは3m/4.5m/7.5mの長さがあり、それぞれ13,000円、13,000円、23,100円。また、水中ではWi-Fiが途切れるため通常は撮影が難しいが、防水ハウジングとアンテナケーブルを組み合わせた「水中Wi-Fiハウジング」(写真右:3月末発売予定、想定6千円前後)を使えば、水中撮影時もWi-Fiによるプレビュー等ができるようになるという。その他、有線のリモコンで操作できる電動雲台(想定8千円前後)も4月頃に発売を予定している。

近代インターナショナル:三脚代わりになるボール型のカメラマウント


▲シリコン製のカメラマウント「ボールポッド」を展示。ビーズクッションのように自由に形を変えられる弾力のある本体に1/4インチネジの雲台が付いており、好きな角度に傾けてぎゅっと押せばカメラを固定でき、ミニ三脚代わりになる。重さは300g。

EIZO:31.1型と23.8型の4Kディスプレイ


▲4K液晶ディスプレイ「ColorEdge CG318-4K」(3月20日発売、推定54万円前後)と「ColorEdge CG248-4K」(4月20日発売、推定27万円前後)をフルHDの液晶ディスプレイと並べて展示。CG318-4Kは31.1型でDCI規格に対応した4096×2160ドットのハイエンド4Kディスプレイで、DCI-P3カバー率98%の広色域を誇る。CG 248-4Kは3840×2160ドットの23.8型4KディスプレイでDCI-P3を93%カバー。いずれのモデルも本体にキャリブレーションセンサーを内蔵し、キャリブレーション後は定期的に自動調整を行なってくれる。

銀一:ステディカム新製品Steadicam Solo

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▲銀一は新製品「Steadicam Solo」を展示。一脚として使ったり、アームベストと組み合わせて使うこともできる。

▲また、ピークデザインのカメラ携行用アクセサリー「キャプチャープロカメラクリップ」を展示。従来モデルのCapture Pro Camera Clip with ARCA/DUAL/MICROの3種類が統合され、リニューアルされた。腰のベルトやバッグやリュックサックのベルトなどに取り付け、ワンプッシュで素早くカメラを着脱できるようにするアイテムで、モデルが実際に着脱の様子を実演していた。10,800円。
●過去のCP+レポート一覧はこちら
http://www.genkosha.com/vs/report/cp_plus/