QuickTime for Windows(以下QuickTime)に脆弱性があること、それに対し開発元のアップルからアップデータが配布されないこと、そして脆弱性回避のためにQuickTimeのアンインストールが推奨されていることは既に報じましたが、それに対し、QuickTimeの機能を利用しているEDIUSの開発元、グラスバレーから公式コメントが5月2日に発表されました。
QuickTime for Windowsサポート終了とEDIUSのご利用について

そこには、①QuickTimeをアンインストールすることによって生じるEDIUSの機能制限と対象となるEDIUS、②暫定的な回避策、③今後の対応について、ひじょうに分かりやすく書かれてますので熟読してください。
ポイントは、暫定回避策はあくまで脆弱性を軽減しつつ機能制限を最少にするものであり、完全に解決するには、QuickTimeに依存せずに現在の機能をそのまま維持するためEDIUS側の対応を待たなければならないということ。対応時期に関しては未定とされています。
それではユーザーはどうすればよいのでしょうか? まずはQuickTimeをアンインストールすることによって起こる機能制限をしっかりチェックして、もし現在の編集のワークフローに影響しないのであればQuickTimeをアンインストールすればよいでしょう。見たところ、DVやHDV、AVCHD、XAVCの編集ならば問題はなさそうです。むしろ動画より静止画のほうが問題で、PSDやTIFF、PNGファイルが読み込めないのは困りそう。その場合は暫定回避策が有効です。
MOV形式で収録するカメラや外部レコーダーのユーザーは現状を維持するか、暫定回避策をとるかのどちらか。こちらは暫定回避策による機能制限をチェックして判断しましょう。
QuickTimeを何らかの形でPC内に残す場合でも、悪意のあるMOVファイルを開かなければ問題ないようなので、Webで公開されている動画がMOV形式かどうかをチェックしたり、ネットから素材をダウンロードする場合はMOV形式のものは選ばないなど、日頃から気を付けていくことが重要そうです。