ブラックマジックデザインは、制作会社Uncharted Territoryが映画「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」のビジュアルエフェクト(VFX)プレートにURSA Mini 4.6K EF を使用したと発表した。



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「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」は前作「インデペンデンス・デイ」から20年後の世界を舞台に、再び襲来したエイリアンによって全世界が壊滅的危機に陥る姿を想像を絶するスケールで描くSF映画。ローランド・エメリッヒ監督、キャストはリアム・ヘムズワース、ジェフ・ゴールドブラム、ビル・プルマンほか。
VFX プロデューサーのマーク・ウェイガート氏とVFX 監督のヴォルカー・エンジェル氏が率いるUncharted Territory のチームは、URSA Mini 4.6K EFを映画のキーとなる2つのシーケンスのVFX プレートに使用した。ひとつ目はエイリアンの侵略による破壊的状況を目の当たりにした人々の反応に焦点を当てたシーンで、混沌とした状況を表現するために宇宙船と降り注ぐ破片から逃げる人々の様子を撮影した。

Uncharted Territory のチームと共に作業したScanline VFX のVFX 監督、ブライアン・グリル氏は撮影時をこう振り返る。「グリーンバックが無かったので撮影日は晴天を望んでいましたが、あいにく曇りだったので、撮影にはロトスコープを多用することになるだろうと分かっていました。ただ幸いにもURSA Mini 4.6K は広いレンジのRAW ファイルを収録できるため、ポスプロの作業では大変助かりました。RAW からリニアイメージへ簡単に変換し、既存のワークフローに組み込むことができました。URSA Mini 4.6K には、ショットの被写体を捉えるのに必要なすべての機能が揃っていたのです。」
もう一つのシーケンスは、ホワイトハウス前のキャピトルモールでセーラ・ウォード演じるランフォード大統領の演説を聞く聴衆の姿を捉えたシーンだ。ランフォード大統領の演説はグリーンバックのステージで撮影されており、その映像と合わせるためには高品質なVFXプレートフッテージが必要になるため、撮影にはURSA Mini 4.6K が使われた。

「様々な方法で被写体を撮る予定だったので、このフッテージには充分なラティチュードが必要でした。さらに状況に応じて、縮小、拡大、ストレッチ、切り取り、移動に対応している必要がありました」とVFX 監督のダグラス・ハンス・スミス氏は説明する。「聴衆が大統領を囲む形だったので、ショット内の太陽にマッチするように複数の照明設定が必要でした。屋外のグリーンバックのステージで撮影したのですが、必要なものすべてを撮るには20 回以上セットアップを変更することになり、そのためには大勢の人を素早く動かす必要がありました。そのように機動性が重要な現場ではURSA Mini 4.6K のサイズは重宝しました。あちこちに移動して必要なショットを素早く撮影できるので、次の仕事にも取りかかることができるのです」
「撮影の準備段階では、コントラストが高くバックライトが強いショットも多いことから、照明に関して少し心配していました。クリッピングや、ハイライトが強くなりすぎることを避けたかったのです。しかしURSA Mini 4.6K は見事な仕事をしてくれ、ハイライトも完璧だったので、結局そんな心配は杞憂に終わりました。URSA のダイナミックレンジには本当に助けられました。」スミス氏は最後こう締めくくった。
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