富士フイルム FUJINON MK 18-55mm T2.9をFS7と組み合わせて使ってみる①


Report◎丁 龍海(R&Y Factory)

Eマウントのカメラを使っている人にとっては、レンズ選びが一つの楽しみであり、悩みのタネになっているのではないだろうか。今回は富士フイルム(Fujinon)から手頃な価格帯のレンズが発売されるとのことで、少し使わせていただいた。

Fujinonと言えば、ショルダーカメラを使ったことがある人にはお馴染みのブランドである。近年では、ハンドヘルドや一眼ムービーといった小型カメラしか知らないカメラマンが増えており、Fujinonのレンズを使ったことがない人もいるのではないだろうか。そもそも、Fujinonブランドのレンズは2/3インチや1/2インチのB4レンズが多かったためで、一般の人にとっては、少し遠い存在だったかもしれない。

そんななか、FujinonはEマウントネイティブのレンズ[MKシリーズ]を発売した。標準ズームのMK18-55mm T2.9と望遠ずーむのMK50-135mm T2.9で、マウントはEマウントと富士フイルムXマウント。すでに発売されているのは、EマウントのMK18-55mm T2.9で、の一番の魅力はその価格帯。メーカー希望小売価格で42万。シネマレンズとしては驚きの価格帯である。

筐体は価格帯にあった樹脂の仕上がり? と思ってしまうが、これは軽量化を求めた仕様なのだろう。1kgを切る重さ。長さは程よい長さなので操作性はとても良い。各リングもスチルレンズとは異なり、シネマレンズ独特のトルクがあり扱いやすい。絞りもT値を使用していて、正確な露出条件を適用することができる。また、18~55mmという焦点距離は35mm換算で約27~82.5と標準ズームレンズとして使いやすい領域にあるのは嬉しい。2017年夏以降には、50~135mmが発売予定で、これで撮影領域を大きくカバーしてくれる。

Eマウントと言えば、主にスチルレンズ用途が多く、動画用に設計されているものは少ない。しかし、MK18-55mmは動画専用のズームレンズとして設計されているので、動画収録に適したレンズなのは間違いない。ズーム領域内で、テレ側ワイド側の両端でピントがしっかりきている。これこそズームレンズといっても良いであろう。現在では、AF機能が優れているため、一般的にはバリフォーカルレンズもズームレンズと同じ類にされてしまっているのだが、この点はMFを使う人にとっては大切なポイントでもある。

FUJINON MK18-55mm    ワイド側18mmでフォーカスを合わせる

そのまま35mmにズームしてもフォーカスは合っている。これが本来のズームレンズ。

グマのシネレンズ18-35mm T2.0 ワイド側18mmでフォーカスを合わせる。

そのまま35mmにするとフォーカスは合っていないのでもう一度合わせ直す必要がある。映像のなかでズーム表現するのは難しい。

きちんと焦点を合わせるにはフラッジバックの調整が欠かせないが、MK18-55mmには当然その機能があり、操作もやりやすい。また、このレンズはマクロ撮影も可能だ。

一方で、同社のシネマレンズであるXK、ZK、HKのように両サイドに目盛が刻まれていない。ワンマンオペとして使うレンズを想定しているようで、左側にしか目盛りはない。ズームはマニュアルのみで、オプションとしてズームサーボは用意されていない。ぜひ今後でもいいので欲しいところだ。

今回は、同じ価格帯、画角も近いSIGMAのシネレンズ18-35mmと合わせて、ライブ撮影に使用してみようと思う。ファーストインプレッションとして、全く性質の違うこの2つレンズがどのようなもので、どの用途に適しているかなどをレポートしたいと思う。MKレンズは、焦点移動やブリージングを抑えた扱いやすいシネマズーム、スチル上がりで画質を徹底的に追求したSIGMAのCINEレンズとは性格も違うようだ。

さらに続きのレポートでお伝えしたいと思う。

▲シグマ18-35mm T2.0をソニーFS7に装着。