ソニーとアスク・エムイーは、パンチルト機構を内蔵したレンズ交換式のラージセンサーカメラFR7のVer.2.0でVR/ARに対応したことを、リーンフェイズのエースタで、関係者、プレスを招いてデモを行なった。FR7は、フルサイズセンサー搭載、レンズ交換可能でパン・チルト機能を備えたCinema Lineカメラで、ライブのステージ上などカメラマンが入りにくい場所で、カメラワークをしながら、メインカメラと同等のクオリティで収録できるとあって、音楽ライブや、講堂ホール、スタジオなどで活用されている。

2023年11月以降に、メジャーバージョンアップVer.2.0を予定している。

その内容は以下のとおり。

1.FreeDプロトコルに対応

2.サードパーティ製レンズコントローラー対応

3.プリセット機能の使い勝手向上

4.新たなベースルック「709tone」追加

5.カメラID・リールNo、クリップ名変更に対応(=FX6)

6.LUT情報の重畳(=FX6)

7.RTMP/RTMPSプロトコル対応

今回、リーンフェイズのエースタにおいて、おもに1と2の機能についてデモが行われた。FreeDプロトコルに対応したことで、カメラ位置情報出力に対応し、AR/VR制作に対応できるようになった。

 

 

FR7でのVR/ARシステム例

 

各主要なVR/ARソフトウェアについて現在検証中だという。今回はアスク・エムイーが代理店となっているZero DensityのRealityでデモが行われた。

FR7を遠隔コントロールするRCTのFR-1。パン棒を両手で持ち、クレーンを操作するように前に装着したモニターを見ながらカメラのパンチルトを操作をできる。タッチパネルで各種設定が可能。

 

パンチルトズームをリモートコントロールできるFR7だが、ズームを電動で制御できるレンズは限定されていた。マニュアルズームレンズでもリモートコントロールできるサードパーティ製レンズコントローラーに新たに対応した。検証済みのコントロールのひとつがクロジールのCDM-SFR。ズームリング部分にリングを装着して、そこを物理的に動かすことでズーム動作をさせる。電源もFR7から供給する。

 

プリセット機能の使い勝手も向上する。PTZトレース機能により、画角Aから画角Bまでのパン、チルト、ズームのカメラ操作を保存可能になる。最大16の動作パターンを最大180秒間保存可能だという。ズームスピードも調整可能になるほど、プリセットでもよりきめ細かい設定が実現する。

製品情報

ソニーFR7   https://www.sony.jp/ls-camera/products/ILME-FR7/

RTC FR-1  https://youtu.be/E4gb_DwqR-0?si=LuJrkGj7YDBhc6Qd

Zero Density Reality  https://www.ask-media.jp/zerodensity.html