NVIDIAは、注目のアーティストを称え、クリエイティブ活動のヒントやコツを説明し、NVIDIA Studioテクノロジがクリエイティブワークフローをどのように加速するかを紹介するブログ「In the NVIDIA Studio シリーズ」を公開。
さらに、新しい GeForce RTX 40 シリーズ GPU の機能、テクノロジ、リソース、およびそれらがコンテンツ制作を劇的に加速する方法についても深く掘り下げていく。
Blackmagic DesignのDaVinci Resolve バージョン19 がリリースされ、ビデオ編集ワークフローをさらに合理化するために、AI を活用した機能である IntelliTrack AI ポイントトラッカーとUltraNR が追加された。
最近リリースされた設計アプリ SketchUp 2024 では、DirectX 12 を利用する新しいグラフィックス エンジンが導入された。これにより、従来のエンジンよりも 2.5 倍速くシーンがレンダリングされる。4 月には、最新のクリエイティブ アプリの更新を最適化する NVIDIA Studio ドライバ の最新版もリリースされ、ダウンロードが可能。
ビデオ編集者のダヴィンチ コード
DaVinci Resolve は、強力なビデオ編集パッケージであり、カラー コレクション、ビジュアル エフェクト、モーション グラフィックス、オーディオ ポストプロダクションのすべてが ひとつのソフトウェア ツールに統合されている。
ふたつの新しい AI 機能 (オブジェクト トラッキング、スタビライゼーション、オーディオ パンニング用の IntelliTrack AI ポイント トラッカーと、空間的なノイズ除去のために AI を活用する UltraNR) によって、ビデオ編集の効率がさらに高まり、この結果、Mac M2 Ultra と比較してGeForce RTX 4090 では 3 倍の高速化が実現。
DaVinci ResolveのAIエフェクトは、NVIDIA TensorRT による RTX GPU アクセラレーションで、AI パフォーマンスが最大 2 倍向上。更新には、Beauty、Edge Detect、Watercolor エフェクトのアクセラレーションも含まれ、NVIDIA GPU でのパフォーマンスが倍になりる。
SketchUpの機能強化
SketchUp 2024 は、建物や景観を設計するためのプロフェッショナルグレードの3D設計ソフトウェア ツールキットであり、デザイナーと建築家によって一般的に使用される。
この新しいアプリでは、DirectX 12 を活用する堅牢なグラフィックス エンジンが導入された。これにより、従来のエンジンと比べてフレームレート (FPS)が 2.5 倍増加。複雑なモデルの移動や回転が大幅に軽く、速やかになり、より高速で予測可能なパフォーマンスが達成される。
テストにおいて、以下のシーンは、Mac M2 Ultraやその他の競合製品と比べてNVIDIA RTX 4090では 4.5倍高速なFPSで実行されたという。
SketchUp 2024は、多数の 3Dアプリ間で複雑な3Dシーンやアニメーションの相互運用性を効果的に管理するために、OpenUSD ファイルのインポート/エクスポート機能も備えている。
Rakesh Kumar氏による自然環境の3Dシーンの共有
Rakesh Kumar氏が3Dモデリングとアニメーションに情熱を注ぐようになったのは、ゲームや物語への深い関心がきっかけだったという。
「私の目標は、没入感のある物語のパワー、魅力的なビジュアル、感情を呼び起こす世界やキャラクターを創造するアイデアを示すことにより、オーディエンスにインスピレーションを与え、新しい世界に引き込むことです」と Kumar 氏は述べた。
『The Rooted Vault』というタイトルのシーンは、自然界の美しさを伝え、見ている人を自然の心地よいメロディーに満ちた穏やかな空間へといざなうことを目的としている。
Kumar 氏は、マテリアルを集めることから着手した。
次に、Autodesk Maya を使用して基本構造を大まかに決定し、一連のモジュールとして家を構築。GPUで高速化されたビューポートのグラフィックスにより、高速でインタラクティブな 3D モデリングとアニメーションが可能になった。
次に、Kumar氏は ZBrushを使用して、モジュール式のアセットに解像度の高い細部を造形した。
「本物のようなビジュアル、スムーズなワークフローのための信頼性の高いパフォーマンス、高速なレンダリング時間、業界標準のソフトウェア互換性を実現するために、リアルタイム レイトレーシングに NVIDIA RTX GPU 搭載システムを選択しました」とKumar氏は述べている。
Kumar氏は、Unreal EngineのNaniteワークフローとともにZBrushのデシメーションツールを使用して、ほとんどのモジュール式の構築プロップを効率的に制作。
壁に対する昔ながらのポリゴンモデリングワークフローでは、頂点ブレンディングシェーダーを有効にして、シームレスにテクスチャに遷移させることができた。
テクスチャは、Adobe Substance 3D Painterで作成された。RTX GPUで高速化されたライトとアンビエント オクルージョンを使用することにより、たった数秒でアセットがベイクされ、最適化された。
Kumar氏は、Unreal Engine 5にプロジェクトを移し、ここでライティング、シャドウ、ビジュアル エフェクトなどの最終仕上げ前の作業を行なった。
GPU アクセラレーションはリアルタイムレンダリングで重要な役割を果たし、Kumar 氏はシーンをただちに確認して調整することができた。
次に、Kumar 氏は Blackmagic Design の DaVinci Resolve に切り替えて、ムードと魅力を高めるためにシーンのカラーグレーディングを行なってから、Premiere Proで最終的な編集に着手し、トランジションとオーディオを追加した。
「最初のコンセプトには大幅な修正が必要でしたが、芸術的な創作における試行錯誤を通じて最終的な作品が完成しました。すべての過程で、いつも私を支えてくれた指導者、友人、家族からインスピレーションを受けました」と Kumar 氏は述べた。