三洋電機は動画と静止画の両方の撮影をこなすハイブリッドカメラ、ザクティのラインナップにフルHD(1920×1080)記録に対応したDMX-HD1000を発表。体積272cc・質量268gとフルHD記録対応のデジタルビデオカメラとしては世界最小・最軽量のモデルとなった。
動画の圧縮形式はMPEG4 AVC/H.264。記録メディアはSDメモリーカード(最大8GBに対応)を使用し、4GBのSDHCカードに約43分のフルHD(1920×1080)記録が可能。新開発の「プラチナΣ(シグマ)エンジン」を採用したことにより、高い圧縮率、約4.2Wの消費電力を実現。付属のバッテリーを使用して約2時間の連続撮影ができる。発売は9月中旬を予定しており、価格はオープン(推定12万円前後)。ボディカラーはシルバーとブラックの2色が用意される。
撮影素子には1/2.5型CMOSセンサーを採用。有効画素数は動画撮影時で約356万画素、静止画では約400万画素となる。動画ではフルHD画質1920×1080(60f・12Mbps)を最高にHD、SDあわせて6モード。静止画では最大3264×2448ピクセル(8M)を含む8モードの切り替えができる。また動画撮影中の静止画撮影もコマ落ちなく撮影することが可能となった。
今回のモデルではシリーズ共通の縦型スタイルを再検証。千葉大学大学院の人間生活工学研究室と共同研究し、撮影時により筋負担が少ない最適なグリップ角度を取り入れた。この「新エルゴノミクスデザイン」によりベルトなしでもグリップ感のよい持ち味を提供するという。
ザクティとしてはやや大振りなレンズ部は光学10倍ズーム、NDフィルターも内蔵している。液晶画面は2.7型23万画素ワイド液晶を採用。左下のスイッチをSIMPLEに切り替えることによってメニュー操作を3つに絞り、簡易的なものとするシンプルモードを搭載した。
撮影後のデータは市販のHDDを保存・再生用途に使用できる。付属のドッキングステーションから外付けHDDにUSB接続、動画・静止画データの保存や再生をテレビ画面に出るメニューから選択するという簡単な操作にまとめた。保存したデータは「Xactiライブラリ」機能によりスライドショー上映や保存した撮影素材を自由に集めてオリジナルのアルバムとしてまとめて視聴することもできる。
HDDはUSB2.0接続ができるFAT32対応モデルを推奨。バスパワー給電ではないものが条件。なお、ドッキングステーションにはUSB2.0、HDMI、コンポーネント接続端子(D3/4)を備える。
オプション品にはレンズ3種類(1.6倍テレコンバージョンレンズ、0.7倍ワイドコンバージョンレンズ、0.4倍セミフィッシュアイレンズ)のほか薄さ約13㎜質量42のスリムなカード型のワイヤレスマイクシステムHM-W300も用意される。機器はマイクとレシーバーのワンセットで、マイク部にはライン入力を持つ。2.4GHzのデジタル伝送を使用し、非圧縮リニアPCM(16bit/48kHz)で最大30mまで伝送できる。電源はリチウムポリマー充電池を使用しマイク部は7時間、レシーバーは約9時間の駆動が可能。価格はオープン(推定23,000円前後)。