ビクターからコンパクトな業務用HDカメラが登場


インターBEEで参考出品されていた、ビクターの業務用コンパクトカメラが正式発表された。GY-HM100はSDHCカードに記録する小型HDカメラ。プロ用専用設計ながら軽量コンパクトに仕上がっているのが特徴。価格はオープンだが、実売は50万円を切る価格になるという。


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 記録メディアはSDHCカードで、2スロットあり、シームレス連続記録が可能。2枚のカードで約6時間の長時間記録ができる(SDHC32GB、SP/19Mbpsモード時)。コーデックはMPEG2のロングGOPで、画質重視のHQモード(最大35MbpsのVBR)とSPモード(19Mbps/25MbpsのCBR)が選択可能。ファイル形式はアップルのクイックタイム(.mov)になっているので、ファイナル・カット・プロにそのまま読み込むことができる。
 信号形式は多彩で、HQでは、1920×1080の60i、30p、24p、1280×720の24pなど、現在考えられるすべての形式を選択可。25Mbpsでは1440×1080の60i、19Mbpsでは、1280×720の60p、30p、24p等が選択できる。オーディオはすべてリニアPCMの2チェンネルとなっている。
 カメラ部は1/4型のプログレッシブ3CCDで、画素数は公表されていない。レンズはフジノン製の10倍ズームで、最広角は35㎜判換算で約39㎜。フィルター径は46㎜。手ブレ方式は自社開発の独自の光学式で、レンズ前面に可動するプリズムを組み込んだタイプだという。
 ボディはコンパクトで想像以上に軽い。ハンドルと一体になった音声設定部とマイクホルダー部分は着脱が可能で、外部マイクをしない場合は、さらに小型軽量にして使うことができるのが魅力。オーディオ入力部は、XLR2系統で、マイク/ラインの切り替え、48Vファンタム電源供給も可能。
 4月発売ということで、発表時点ではじっくり画質を見ることはできなかったが、1920フルHDで35MbpsのMPEG2は、ソニーのXDCAM EXと同等であり期待したい。またユーザーの多いファイナル・カット・プロでファイル変換なしでそのまま扱えて、ネイティブ編集できるというワークフローのメリットは大きい。
 ビクターでは、このモデルから、業務用製品のブランドをグローバルブランドであるJVCに変更。今後順次統一していくという。世界共通のブランドにして、販売地域の拡大、ブランドイメージの統一を図っていくという。
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●撮像素子:1/4型プログレッシブCCD×3 ●レンズ:フジノン製F1.8 f=3.7~37mm ●フィルター径:46mm ●シャッター:1/4~1/10000 ●NDフィルター:1/10 ●LCD:ディスプレイ2.8型、ビューファインダー0.44型 ●記録メディア:SDHC(CLASS6)×2スロット ●ビデオ記録方式:MPEG2 LongGOP(QuickTime for Final Cut Pro/ISO base media file format)●オーディオ記録:リニアPCM2ch 48kHz/16ビット ●端子:コンポジット、コンポーネント、HDMI、USB、XLR×2、3.5㎜ミニジャック ●外形寸法:幅138×高さ178×奥行き365mm ●質量:約1.4kg(バッテリー /マイク含む)
□問い合わせ先:日本ビクター㈱プロシステム事業グループ国内マーケティング部 042-660-7203

vsw