キヤノンは今年、EOS C400、EOS C80とコンパクトなシネマカメラを相次いで発表しているが、EOS C70、EOS R5Cなどラインナップを展示した。リグで固めてコンパクトなVマウントバッテリーで運用できるEOS C400。
RFマウントのレンズはかつてのEFマウントレンズと異なり、動画用途を考慮して設計されているのが特徴。新製品のRF70-200mm F2.8 L IS USM Zは、インナーズームにより、前玉が繰り出さない。ズーム全域でのエクステンダー対応を実現している。アイリスリングも採用されている。
最近カメラメーカーが続々とアドビのFrame.io Camera to Cloudへの対応を表明している。キヤノンでも2024年12月CINEMA EOS SYSTEM ファームウェアアップデートにおいて、EOS C400とC80が対応する予定。会場では実際に撮影した素材をアドビFrame.ioのほうに転送していた。
メインステージでデモしていたのは、現在開発中のAI技術を活用したリモートカメラソリューション「マルチカメラオーケストレーション」。カメラオペレーターのカメラワークに連動して、複数のリモートカメラ(同社のPTZカメラ)を連携制御することにより、少人数によるカメラコントロールが可能になるというもの。さらに、リモートカメラと、色味の基準となるメインカメラの色合わせを簡易化するソフトウエアを参考出展していた。
メインのカメラはキヤノンの業務用カメラ以外に、他社のカメラであっても、キヤノンのズームレンズであれば対応可能。その動きとズーム位置を把握し、同社のPTZカメラの動作が連動して動く。その動き方をあらかじめ決めておく。
いくつかのパターンを設定できるが、カメラワークのパターンを覚えておくのは難しいが、こういったコントローラーがひとつあり、絵入りでボタンを用意しておけば、カメラマンひとりがワンボタンで実行できる。