ソニーは、レンズ交換式HDビデオカメラとして世界で初めて35mmフルサイズCMOSイメージセンサー搭載の“ハンディカム”シリーズの最上位機種『NEX-VG900』と、有効約1610万画素の“Exmor (エクスモア)”APS HD CMOSイメージセンサー搭載の『NEX-VG30』の2機種を発売する。
ソニーとしては初のフルサイズムービー、NEX-VG900
Eマウントで初めてのフルサイズセンサーを採用。ムービーとしてもソニーではフルサイズでの動画は初となる。60p読み出しも可能で、記録方式はAVCHD(60pにも対応)。
ボディは、従来のVGシリーズをベースにしているが、マウント周りに余裕ができたため、そこにIRIS、ゲイン、シャッターのボタンを配置しており、この位置は液晶パネルにも手が当たらずに、操作することができる。レンズは同梱されず、EマウントからAマウントへの変換アダプターのみ同梱。現状のEマウントレンズはフルサイズに対応していないため、自動クロップされる。
Aマウントレンズは、同梱のアダプターではマニュアルフォーカスのみに制限される。
本体にもズームレバーがあるが、これは電子切り出しタイプの2倍ズーム用。
比較的ゆっくりとした滑らかなズームが可能になる。
ソニー
NEX-VG900
オープン価格(推定35万円前後)
10月26日発売
▲写真はAマウントのカールツァイスレンズ、SAL2470Z装着(別売)
電動ズームレンズをキットレンズにしたNEX-VG30
一方、従来のVG20の正統な後継モデルが、VG30。APS-CサイズのCMOSセンサーはVG20と同じもの。業務用のEA50でもキットレンズとなっている、11倍電動ズームレンズEPZ18-200mm F3.5-6..3 OSSがキットレンズとして用意される。
NEX-VG30
本体 オープン価格(推定18万円前後)
NEX-VG30H
本体+キットレンズEPZ-18-200mm F3.5-6.3 OSS
オープン価格(推定27万円前後)
操作性に優れたシーソー式ズームレバーを採用。キットレンズの電動ズームレンズを操作できるだけでなく、2倍までの電子ズーム操作が可能になる。多画素から切り出す電子ズームなので、解像度劣化を気にすることなく、ズーム表現が撮影時にできる。
両モデルとも高解像度・高コントラスト・視野率100%の有機ELを採用した電子ビューファインダー“XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)”を搭載。
ファインダー撮影はかなり快適になる。
α99はハンディカムとのハイブリッドカメラか?
ソニーαシリーズのフラッグシップ。35㎜フルサイズCMOSセンサーを搭載。トランスルーセントミラーの採用でファインダーを使用しての動画撮影、バリアングル液晶モニターを利用した動画撮影に対応する。ビデオユーザー目線で面白いのが、家庭用のハンディカムに採用されている、マルチコントローラーがレンズ左下にあること。プッシュ、ダイヤル式のこのコントローラーはハンディカムではおなじみで、長押しで項目を変更して、ダイヤルで調整、しかも音のしないダイヤルなので動画時にも使用できる。
音声機能も充実し、音声レベルメーター、レベル調整、ヘッドホン端子を装備。
またXLRアダプターキットも別売で84000円で用意されている。
本体モニターとHDMIへの同時出力も可能。
ソニーらしいスチルとムービーのハイブリッドカメラに仕上がっている。
ソニー
α99
オープン価格(推定30万円前後)
10月26日発売
▲サイレントマルチコントローラー