サイバーリンクでは2017年9月19日、家庭用ビデオ編集ソフトとして高い人気を誇る「PowerDirector(パワーディレクター)」の最新バージョン「PowerDirector 16」を発表、ダウンロード版が同日の19日に、パッケージ版が10月13日に発売になる。

最大の特徴は、家庭用ビデオ編集ソフトとしては非常に充実した360度動画の編集機能を装備している点(Ultimate Suite/Ultraのみ)。360度動画編集機能に関しては、昨年のバージョン15から実装しているが、新バージョンでは360度動画から2D動画を作成する機能が特に充実した。

便利そうなのが「オブジェクトトラッキング」機能を使って特定の被写体を自動追尾させ、360度動画から特定の被写体を切り出せる機能。従来はキーフレームを設定しながら切り出し枠を動かしていたが、その作業が大幅に軽減される。また、360度カメラで撮影した動画を「リトルプラネット」動画に変換する機能も搭載されている。

360度動画を360度のまま編集する機能にはユーザーの要望に応え、タイトルを2D素材を追加した際に歪まずにVR再生できる機能や再生時の始点を決められる機能を追加。また、360度動画に手ブレ補正を適用することも可能になった。

通常の2D編集機能として注目したいのが、複数の動画をコマ割りしたフレームに割り当ててアニメーションさせる「ビデオコラージュデザイナー」(Ultimate Suite/Ultra限定)。作品のオープニングやエンディングで活用できそうだ。

また、BGMを追加した作品では、人の話し声などをより明瞭に聞かせるために、重なった部分のBGMの音量をキーフレームを使って部分的に下げるが、その作業を自動的に行う「オーディオダッキング」も搭載。この機能としては後発になるが、上手に使うと便利そうだ。

自動調整機能が得意なPowerDirectorらしい機能として2つのクリップの色合いを自動調整する「カラーマッチ」を全バージョンで採用。色を合わせたいクリップと参照するクリップを読み込んでカラーマッチを実行し、微調整するだけ。カラーコレクションは苦手という人でも挑戦できるだろう。

もうひとつDirectorファミリーのうちのオーディオ編集ソフト「AudioDirector 8」に搭載された「自動リミックス」機能も注目(PowerDirector 16 Ultimate Suite限定、単体販売もある)。読み込んだ音楽を自動解析し、指定した時間に合わせてリミックスしてくれる機能。解析時には切り貼りしても不自然にならない部分を割り出しパーツに分け、後は指定した時間に収まるように、そのパーツを組み合わせて1曲に仕上げてくれる。再生速度を変更して指定時間ピッタリに仕上げることも可能となっている。

●ダウンロード版 2017年9月19日発売

PowerDirector 16 Ultimate Suite:通常版 19,426円/アップグレード版 12,019円~
PowerDirector 16 Ultra:通常版 12,019円/アップグレード版 7,852円~
AudioDirector 8:通常版 11,093円/アップグレード版 8,315円

●パッケージ版 2017年10月13日発売

PowerDirector 16 Ultimate Suite:通常版 19,500円/乗り換え・アップグレード版 14,000円/アカデミック版 12,000円
PowerDirector 16 Ultra:通常版 14,500円/乗り換え・アップグレード版 8,200円/アカデミック版 8,000円/公認テクニカルガイドブック版 16,500円
PowerDirector 16 Standard:通常版 4,850円

◎製品紹介Webページ
https://jp.cyberlink.com/products/powerdirector-ultra/features_ja_JP.html