ブラックマジックデザインの発表によると、ATEM 2 M/E Broadcast Studio 4K、Teranex Express、HyperDeck Studio Mini を使用したライブプロダクション用ソリューションが、2017年のワンリパブリックの Honda Civic ツアーにおけるビデオ制作および IMAG に使用された。
Vis-a-Vis Media のライブ監督/オーナーのスチュアート・マーサー(Stuart Merser)氏がビデオシステムの構成および仕様を決定し、OCD Labs のジェフ・ノルティ(Jeff Nolte)氏とともに、ブラックマジックデザインのスイッチング、ルーティング、モニタリングハードウェアを中心に独自のライブビデオ用システムを構築した。これにより、バンドのツアー、フェスティバル、企業イベントなどにおけるパフォーマンスのライブビデオに独自の加工が行なわれた。
「システムはパワフルな機能を搭載していると同時にポータブルである必要がある。出来上がったシステムはモジュラー式で、ショーの制作に必要な機能がすべて搭載されている。それでいて追加のハードウェアへの接続も簡単で、会場の既存インフラへの適応性にも優れている。つまり、会場やフェスティバル開催地へ到着したら、BNCを介してカメラをシステムに接続するだけでショーのコントロールの準備が瞬時に完了する。」(S・マーサー氏)
このシステムは、米国およびアジアツアーの全ライブビデオに使用され、システムの中心である ATEM 2 M/E Broadcast Studio 4K からメインアクトのコンテンツがマーサー氏によりミックスされている。ジェイムズ・アーサーやフィッツ & ザ・タントラムズのサポートアクトのコンテンツは、サブスイッチャーの ATEM 2 M/E Production Studio 4K で制作される。
86倍レンズを取り付けたカメラが舞台正面、動きをキャプチャーするために2台の14倍 4.3mm 広角レンズをマウントしたカメラを舞台真下、ドラム、チェロ、ピアノ、シンセのクローズアップ専用に4台の小型カメラを舞台上に配置。7つのチャンネルはすべてスイッチャー、複数のメディアサーバー、ライブビデオ加工エンジン VideoDust にルーティングされ、ライブ入力から鮮やかなグラフィックを作成している。
「VideoDust はブラックマジックのキャプチャー・再生カードに作成している。側面からのバンドの映像は、VideoDust を使ってライブで作成するので、ビデオシステムの各要素の信頼性が高くレイテンシーが最小限であることが必要不可欠だ。」(S・マーサー氏)
三角形のLEDスクリーン、舞台裏のモニター、舞台正面への信号は Smart Videohub 40×40 から送信。ビデオラックのTeranex Express コンバーターは、このシステムにおいて不可欠であることを示した。
「会場の多くが、観客がステージを見るためのスクリーンが設置された野外の大型スタジアム。このようなスクリーンの多くは古いフォーマットしか受け入れないタイプなので、システムの Teranex を使って、会場やディスプレイに技術的条件に関係なく適切なフォーマットでフィードを送信できる。」(S・マーサー氏)
同氏が担当した制作は、すべて HyperDeck Studio Mini を使用してSDカードに収録されている。マーサー氏は最後にこう締めくくった。
「ショーが終了すると同時に停止ボタンを押して、SDカードを撮影監督のブロディ・ハーパー(Brody Harper)に渡し、それを彼が編集して20分後にSNSにアップする。このようなバンドやアーティストとの繋がりをファンは求めているので、ライブの体験をSNSで共有することは今日どんなバンドにおいても欠かせない要素になっている。」(S・マーサー氏)
ブラックマジックデザイン
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