前回のブログでも触れたが、20日発売の8月号の特集で「階調表現」を扱っている。そこでテストしたなかで、誌面の関係で充分に語れなかったものをこちらでアウトプットしてみようと。
ちなみにソニークリエイティブソフトウェアの「Catalyst Browse」についてはこちら


さて、カメラ本体記録と外部レコーダー記録で、レンジが異なる問題については、過去にわたし自身、いろいろ混乱して悩んでいることに触れてきた。ここなど。
カメラ本体記録と外部レコーダー記録を厳密に比較したり、両方の素材を併用しなければ、問題にならないし、そもそも気がつかないと思う。特にLogの場合は。ところがスタンダードモードなどだと、タイムラインに乗せたら黒が潜ったりすることもあるので、さすがにおかしいと気がつくかもしれない。
実際この問題については、原因とその対処方法についてアトモス自身もFacebookにアップしている。
https://www.facebook.com/AtomosJapan/?fref=ts
(ATOMOS株式会社のFacebook内で「カメラ記録映像 外部記録映像」で検索)
今回、パナソニックのGH4のV-Log L記録で、カメラ記録(4:2:0 H.264)とATOMOS NINJA FLAMEによる外部記録(4:2:2 10bitだが、HDMIからの出力は4:2:2 8bitなので実質は8bit)の違いがどこに出るのかと思い、同時記録してみた。
で、カメラ記録と外部記録の素材を同じタイムラインに並べるとレンジの違いにより輝度レベルが異なることに気がつく。どれくらい違うかというと、
GH4のカメラ記録
gh4_rec.jpg
ATOMOS NINJA FLEMEによる外部記録
ninjaflame_Rec.jpg
これだけ違う。もっとも単体で扱う分にはここから調整していけばいいので、それほど問題はない。が、メーカー提供のLUTを当てる場合は、そもそも想定している輝度レベルとは異なるので、意図したレベルには変換されないので注意が必要だ。
この半年くらいいろいろなケースに悩まされてきたが、ここに問題があるとわかれば、対処もしやすい。
プレミアでは、アトモスのFacebookにあるように、「クイックカラー補正」で出力レベルを16〜235にすれば、ぴったり合う。
16235.jpg
DaVinci Resolveでは、メディアプールにあるサムネイル上で右クリックして現れた選択肢から「ファイル属性」を選ぶと、データレンジの設定項目が出てくる。デフォルトではオートになっているので、NINJA FLAMEの素材は「フル」にチェックを入れて、カメラ記録とぴったり合った。
clip.jpg
datalevel.jpg
ちなみに
うちのネコはデータレベルをチェックするのに向いていて、
すごくよく分かるのだった。