「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」の上映ラインナップ記者発表会が6月7日に開催され、審査員を務める三池崇史監督、荻上直子監督や、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督と、上田監督と共に新作を手掛ける浅沼直也監督、中泉裕矢監督らが登壇した。

SKIPシティ国際Dシネマ映画際は、2004年に埼玉県川口市で誕生したデジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭で、コンペティションには国際コンペティションと国内コンペティションがある。第16回目となる本年は、7月13日(土)〜21日(日)の9日にわたり埼玉県川口市SKIPシティで開催される。

国際コンペティションは、長編映画制作本数が3本以下の監督による、デジタルで撮影・編集された60分以上の作品を公募。本年は92の国と地域から658本の応募があり、世界中から厳選した10本がノミネートされた。国内コンペティションは、デジタルで撮影・編集され2018年、2019年に完成した国内作品を対象に、長編部門では60分以上の作品を、短編部門では15分以上60分未満の作品を公募。本年は長編部門に67本、短編部門に203本の応募があり、厳正なる一次審査を経て長編部門5本、短編部門9本がノミネートされた。

国際コンペティションの審査員長を務める三池崇史監督は、「我々映画を作る人間からすると、映画祭を目標にしているわけではないが、たくさんの人に観てもえらるというチャンスをいただける。自分が目の前のもので作っていたものを、いきなりポンと違う場所に連れていってくれる、扉をあけてくれる、そういった場が映画際だと感じている。自分も新しいものに刺激を受けることを楽しみにしている」と語った。

▲国際コンペティションの審査員長を務める三池崇史監督

▲国内コンペティションの審査委員長を務める荻上直子監督

 

また、今年のオープニング映画として、昨年『カメラを止めるな!』で大きな話題を呼んだ上田慎一郎監督と、同作品にスタッフとして参加した中泉裕也監督、浅沼直也監督の3人が共同脚本、共同監督で手がけた『イソップの思うツボ』が上映されることが発表された。

3人の出会いは2012年の同映画祭で、上田監督は『7年前はバイトをしながら自主映画を自分の貯金を切り崩しながら作ったが、初めて大きな映画祭にノミネートされて上映してもらったのがこのSKIP映画祭。ちょうど同じ短編部門に中泉さんがいて、長編部門に浅沼さんがいて、7年間の月日を経て、まさか共同で監督する日が来るとは夢にも思わなかった。3人の色が混ざり合ったいい意味で歪さも何か魅力になった作品になっていると思う」と意気込みを語った。

▲左から中泉裕矢監督、上田慎一郎監督、浅沼直也監督

 

 

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」開催概要

会期:2019年7月13日(土)〜21日(日)
会場:SKIPシティ(埼玉県川口市青木3-12-63)
内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等
主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画際実行委員会、特別非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会

◉公式サイト
http://www.skipcity-dcf.jp