2012年に初代RX100が登場して以来、進化を続けてきたシリーズの第7世代=RX100 Ⅶ(Mark7)が、8月30日よりリリースされる。
ソニーによるとデジタルスチルカメラの販売台数自体は減少傾向にあるものの、コンパクトデジカメスチルカメラ(コンデジ)の中で「プレミアムコンパクト」と呼ばれる1.0型以上のセンサーを持つモデルや20倍以上のハイズームモデルは構成比をアップさせているという。このRX100 Ⅶは、まさにその両面の特質を併せ持つ製品と言える。
初代RX100から歴代RX100モデルはすべて現行品であり、当然ながら過去のモデルほど安価に入手できるという実態の中、新型を訴求させていくためにどういう魅力を盛り込むか、そこにモデルの数だけ努力を重ねてきたソニー。今回のMark7は進化ポイントが多く、動画面は特に注力されている。
新型RX100 Ⅶの特長はミラーレス一眼で人気の「α9」の性能をこのボディに詰め込んだところにある。1.0型/2010万画素というスペックは前機種RX100 Ⅵと同様だが新開発CMOSセンサーにより圧倒的なスピード性能を持たせた。まず、スチル機として問われる速写性能は20コマ/秒のブラックアウトフリー撮影を実現。60回/秒のAF/AE演算処理も行う。357点の像面位相差検出AFに425点のコントラスト検出AFの組み合わせはまさに「AFのソニー」の実力を見せる。
24~200mm F2.8-4.5のレンズはRX100 Ⅵから踏襲。
動画面の性能も充実
動画面でも、全画素読み出しの4K動画で手ブレ補正にアクティブモードを持たせ(従来はスタンダードのみ)、従来比で最大約8倍の手ブレ補正効果を発揮する。またリアルタイム瞳AF、リアルタイムトラッキング機能をRXシリーズで初めて搭載。ヘッドホン端子は見送られたもののマイク端子も新搭載し、動画ユースにこたえている。4K HDR(HLG)やS-Gamut3.Cine/S-Log3、S-Gamut3/S-Log3、スーパースローモーション撮影などの動画機能も従来から踏襲して搭載。
気になる動画撮影時間だが、今回のRX100 ⅦはRX100シリーズで初めて関税からくる29分制限はなく(ほかにはRX0 Ⅱも同様)可動時間は温度等の条件からとなる。自動電源OFF温度設定で、従来は5分程度で止まっていたものが条件次第で30分程度撮れる場合もあるという(HDだと40分撮れる可能性も)。つまり撮影環境の気温が低く、三脚を使用して手ブレ補正などの不要な機能を切るなど、撮り方次第で撮影時間は変わってくる。
このほか、インターバル撮影(1~60秒)に対応したり、動画の縦位置情報記録などの新機能も。またXAVC Sの動画ファイル名を変更できるようになるなど、編集時のワークフローにも助かるような対応もとられている。
RX100 Ⅶの動画撮影をサポートするグリップも登場
マイク端子を搭載するRX100 Ⅶを活用するためのアクセサリーも登場。シューティンググリップ(VCT-SGR1)と組み合わせることで、自分撮りやVlog使用、ハイアングル、ローアングルなどの幅広い撮影スタイルに対応。
DSC-RX100M7
オープン価格(市場推定価格:145,000円前後)
DSC-RX100M7G(シューティンググリップキット)
オープン価格(市場推定価格:155,000円前後)