ブラックマジックデザインは、南アフリカの音楽フェスティバル ”Rocking the Daisies” が、Blackmagic URSA BroadcastやATEM Constellation 8Kなど、すべてBlackmagic製品によるエンド・トゥ・エンドのワークフローで制作されたことを発表した。
ケープタウンのクルーフ・ワイン・エステートで開催される ”Rocking the Daisies” は、コメディ、音楽、アート、映画が融合する、南アフリカ国内最大級のフェスティバル。The 1975、Russ、Tash Sultana、Nasty Cなど、国際色豊かなラインアップで3日間にわたり開催された同イベントのライブ制作は、制作会社Bad Weatherが担当した。
メインステージでは、3つのLEDスクリーンで1つの大型キャンバスが構成された。中央のスクリーンは6×6メートルの正方形で、外側左右のスクリーンは幅が3.6メートル、高さ6メートルだった。また、ステージの両端には幅5.4メートル、高さ8.4メートルのIMAGが1つずつ設置された。
「両側のスクリーンは縦長だったので、すべてが中央にくるよう、ショットの構図に注意する必要がありました」と話すのは、ライブ監督のサイモン・ウィルクス(Simon Wilkes)氏。
「撮影はURSA Broadcastで行いました。正面では、1台のカメラに非常に長いレンズを装着して撮影し、補助的にMicro Studio Camera 4Kをサウンドデスクの隣に固定して使用しました」と同氏は説明する。
「ステージの前では、1台のURSA Broadcastをジブにマウントし、もう1台をドリーに乗せました。ステージ上では、1人のカメラマンが歩き回り、カットアウェイとして使用する映像用にいくつかのMicro Studio Cameraも設置しました」
Bad Weatherのジョナサン・バンドゥリ(Jonathan Bandli)氏は言う。
「これらのカメラの画質は、Rocking the Daisiesフェスティバルでは過去に使用されたことがないレベルでした。低照明条件に強く、コントラストが非常に高い大規模ステージのダイナミックレンジを極めてエレガントに撮影できました。今回のソリューションにより、フェスティバル主催者のこれまでの経験に基づくライブカメラシステムに対する認識が完全に覆されました」
プロダクションデスクはステージから60メートル離れた場所に設置された。「ラックは1つだけで、最上段がTeranex Expressでした。フェスティバル全体は2160p24で収録しましたが、そのフォーマットは会場に設置された他のいくつかのスクリーンに適していなかったので、Teranexで1080iにダウンスケールしました」
とウィルクス氏は説明する。
Mini Converter Optical Fiber 12Gを使用して、各カメラチャンネルの信号はマルチモードファイバーケーブル経由で、PPUセットアップにラックマウントされたATEM Talkback Converter 4Kに送信された。SDIに再変換されたそれらの信号は、ATEM Constellation 8Kスイッチャーにパッチされ、ATEM 1 M/E Advanced Panelでミキシングされた。
バンドゥリ氏は言う。
「ATEM Constellationを選んだ最大の理由のひとつが、全入力にスタンダード変換機能がある点です。特に外部ソースを扱うライブイベントでは、複数の異なるフォーマットおよび解像度の存在がしばしば問題となります。どんな信号が来ても対応できると確信が持てることは、大きな安心感につながります。ATEM Constellationは私たちのワークフローの中心です。今後何年にもわたって私たちの仕事を支えてくれることが分かっているので、この投資が間違いなかったと実感しています」
◉ブラックマジックデザイン
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