2TBの大容量&最大2000MB/秒のパワーアップした超高速データ転送で、ストレスフリーなフル3DCGの編集作業を実現

Report◉ダストマン
協力◉サンディスク株式会社

 

 

大容量データのやり取りはポータブルSSDを郵送で

僕はクライアントワークでもYouTubeの動画でもAfter Effectsを使うことが多いんですが、ソフトの特性上、キャッシュによくアクセスするので、編集時の再生などストレージのスピードはかなり重要になってきます。デスクトップのメインマシンではキャッシュ用には内蔵のSSD、映像素材用にはRAID構成したHDDという環境で、出張などで外に出るシチュエーションではMacBook AirにサンディスクのポータブルSSD「エクストリーム プロ」をつないで…と使い分けている形です。外での仕事は主にセミナーの準備で、After Effectsのモーショングラフィックスなど、デモンストレーション用の素材で作る作業はすべてエクストリーム プロひとつで完結しています。じつはセミナーのスライドも全部After Effectsで作ったものを画像に書き出して、PowerPointやKeynoteに貼って…という特殊な使い方もしています(笑)。

限界集落での田舎暮らしをしている僕にとって、ポータブルSSDが活躍するのはデータの受け渡しの場面です。案件によってさまざまですが、例えば実写のCMで15秒、30秒、60秒のセットを作った場合は500GBぐらいのデータ量になってくるので、クラウド経由で送るよりもポータブルSSDで郵送したほうが速いんですよ。逆にプロダクションから素材を受け取る場合でも、50GB以上のデータがオンラインで送られてきたらダウンロードする気が失せるので(笑)、ポータブルSSDで郵送してくださいとお願いするようにしています。ダウンロード中にネット回線を占有される不自由さもありますし、「よし、やるぞ!」と作業を始めようとしても100GBダウンロードしてからになると「えっ、今日作業できないじゃん…」と勢いが失われるので、ポータブルSSDの現物のやり取りが個人的には好きです。

あと、今後のYouTube動画のワークフローとして模索中なのが、エクストリーム プロですべてを完結する形。僕はYouTubeの撮影にはBMPCC 4Kを使っているんですけど、エクストリーム プロにそのままデータを収録する形で撮影して、この中でプロジェクトデータを作って、PCにつないで編集まで完結するというのも全然あり得るな…と最近考えていて、これは近々導入するかもしれません。

▲YouTubeの撮影で使用しているBMPCC 4K。撮影時のデータを直接エクストリーム プロに収録し、そのままPCに接続して編集作業…という超コンパクトのワークフローも実現できる。

 

 

3DCGのミュージックビデオ編集も“いつも通り”できた

エクストリーム プロのデータ転送が速くなったということで、今回は2TBの新モデルをフル3DCGのミュージックビデオで使用してみました。ミルソートレルというバンドの『GO BACK TO THE MOON』という楽曲で、宇宙を舞台にしたリリックビデオのような作品です。いわゆる連番TIFF形式の素材、かつ編集でズームできるように2560×1440のワイドサイズで作ったので、容量的には1フレームで16MB、10秒で4GBぐらいになる素材の編集をエクストリーム プロに入れたままで作業しました。体感ですけど、前モデルよりも速度が明らかにパワーアップしていて、僕のメインマシンの内蔵SSDとほぼほぼ同じぐらいの速度、あるいはもう少し速いかも…。途中からポータブルSSDで作業していることを忘れていたぐらいで、「速くて助かる〜」と感じる間もなくに完成していたんです(笑)。

よく考えると、ポータブルSSDで“いつも通り”できてしまうということが実はスゴくて、それだけ速かった証拠ですよね。After Effectsだけなら前モデルでも充分かもしれないですけど、今回は連番TIFFのファイルが重かったのでより速度が求めれられました。各工程で少しでも詰まっていたら、その少しがどんどん蓄積されて、トータルではとんでもなく時間をロスしてしまうので、やはり速いに越したことはない…。なんのストレスも感じなかったというのは「作業に集中できていた」ということなので、とても助かりました。

ダストマンさん初のフル3DCGによるリリックビデオ。大容量データの編集作業も新しいエクストリーム プロ内で問題なく行うことができたそうだ。

 

 

SSDの絶対的なスピードが作品のクオリティを左右する

After Effectsは作業が長くなればなるほど重くなるソフトで、レスポンスはどんどん悪くなりますよね。とはいえ、作業中にプレビュー再生できないと何も進まないし、再生が毎回詰まると本当にストレス…というか、自分がその作品で試してみたいアイデアがどんどん後回しになるんです。映像のクオリティを上げるためにはトライ&エラーの繰り返しが必要なので、そこのスピードは絶対的な条件だと思います。目の前の作品を頑張りたいと思って、マックスのモチベーションで臨んでも、それを邪魔する要因が出てくることが一番困る…クリエイターはみんなそう思っているんじゃないでしょうか。

特にAfter Effectsを使うのであれば、SSDの速度は作品のクオリティの一端を担っているので、今回のようなストレスがないSSDを一度使ってしまうと、もう遅いSSDに戻ることはできません。これは、同棲中は彼女がいつも洗濯してくれていたから助かっていたけど、別れたら自分で洗濯物するのが急にめんどくさくなる…という状況に似ているかもしれません。なくなった瞬間に気づく尊さ、ですね(笑)。

▲コンパクトかつライトな外観はそのままに、最大2000MB/秒の超高速のデータ転送を実現した新しいバージョンのサンディスク エクストリーム プロ ポータブルSSD。ダストマンさんのように前モデルのユーザーならよりその速さを実感できるはずだ。

 

サンディスク エクストリーム プロ ポータブルSSDを導入した理由

僕がポータブルSSDに求めるのは、仕事でちゃんと使えること。最近、前モデルのエクストリーム プロの1TBを2台買ったんですけど、その理由は“みんな使っている”という信頼感でした。僕は機材のことはあまり詳しくないし、東京でガッツリ仕事をしたこともなければ、ローカルですぐにフリーランスになったクリエイターなので、知らないことも多々ありました。YouTubeを始めたり、いろんなイベントに出させてもらうようになったりしてから知り合ったすごいエディターさんたちの情報が、僕の情報の100%を占めているんです。そういう自分が信頼している人たちもみんなエクストリーム プロを使っているという安心感がありました。バックアップ用を含めてエクストリーム プロを2〜3個持っている人が多い印象で、大容量のデータを送る時はネットのストレージではなく、当日到着のバイク便で現物を送るようにしているという話もよく耳にしますね。

最近のリモートワーク化が進むご時世的にも、デスクトップを使う人が減ってきているので、特にエディターの人はMacBook Proなどで作業している人も多いと思います。マシンのスペックを上げるには大きなコストがかかりますけど、いいポータブルSSDの導入はそこまでコストがかからないので、まずはポータブルSSDを見直してみるというのは個人的にコスパがいい選択だと思います。

 

◉ダストマン
1989年生まれ。After Effectsのチュートリアルをはじめ、映像の作り方を紹介するYouTubeチャンネル「ダストマンTips」を運営。6年前から広島県の限界集落に移住し、田舎暮らしをしながら主にデータのやり取りのみでクライアントワークを行なっている。メインはTV・WEBのCM、エフェクト・モーショングラフィックス・VFX・コンポジットなど。たまにディレクター業を行うこともある。

「サンディスク エクストリーム プロ ポータブルSSD」の情報はこちら

 

 

VIDEOSALON 2021年1月号より転載