観光庁と米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルム フェスティバル&ASIA」(SSFF & ASIA/代表:別所哲也氏)がタッグを組んだプロジェクト、第1回「旅ショーット!」の入選作品が決定した。その発表と併せて、このプロジェクトのために特別製作された作品「青春マンダラー」(田嶌直子監督)の完成試写会が3月30日、観光庁国際会議室にて行われた。
左から、藤本祐司国土交通大臣政務官、別所哲也SSFF & ASIA代表、溝畑宏観光庁長官
「旅ショーット!プロジェクト」は旅の良さと日本の魅力をテーマとしたショートフィルムを公募する、「ショートショート フィルム フェスティバル&ASIA」に新設されたコンペティション部門。昨年8月から12月に第1回の募集を行い、全国から71本の作品が寄せられた。その中から入選作品9本が選出され、6月10日~20日に開催される「ショートショート フィルム フェスティバル&ASIA 2010」で上映される。
発表会&完成試写会には俳優でSSFF & ASIA 代表の別所哲也氏、国土交通大臣政務官の藤本祐司氏、観光庁長官の溝畑宏氏が出席。冒頭、別所氏がSSFF & ASIAの概要の説明と「旅ショーット!」の応募状況などについて説明。東京からの応募が最も多かったが、次いで北海道、沖縄からの応募も多かった。また、在日外国人からの応募もあったという。「海外の人が日本に来たくなるような作品、プロジェクトでありたい」と話した。
藤本政務官は「観光振興は日本の成長戦略の柱の一つ」と述べ、日本の各地域に眠っている観光資源がまだ多くあり、それらを掘り起こして磨き、発信していくことの重要性を訴え、その一環としてこのプロジェクトを位置づけた。
また、観光庁とSSFF & ASIAが特別製作した「青春マンダラー!」は、SSFF & ASIA 2010にて国内プレミア上映される。
「青春マンダラー!」は沖縄県の竹富島が舞台。柏原収史、知念里奈を主演に迎え、島の風景や文化など、その魅力をふんだんに盛り込んだ作品になっている。タイトルにもなっている「マンダラー」とは竹富島特有の長寿祝いの祭のこと。島の人たちが役者やスタッフとして映画づくりに参加していることもポイントで、溝畑観光庁長官は「地域発の観光掘り起こしのモデルケース」とその点を評価した。
自身の「マンダラー祝い」の当日に突然亡くなったおばあ。実はそのおばあにずっと心に秘めていた人がいて、マンダラーの日に再会できるのを楽しみにしていた。おばあが遺した日記からそのことを知った幼馴染の二人(柏原、知念)は、おばあの願いを叶えるため、その相手が誰なのかひそかに知ろうとするが…というストーリー。田嶌直子監督は、過去にSSFF & ASIAの受賞者でもある。
公募で選出された9作品のダイジェスト版も上映された。これらの作品はSSFF & ASIA 2010で上映され、審査員により最優秀作品を決定、映画祭最終日のアワードセレモニーにおいて国土交通大臣賞(予定)が贈られる。
上段左:「ハーネス ~クローバー通りをこえて~」(静岡県) 上段右:「北秋時間」(秋田県) 下段:「瞬くほど曖昧な夕暮れに」(福岡県)
また、もう1本「旅ショーット!プロジェクト」特別上映作品として、2009年の皆既日食当日の鹿児島を舞台として描かれたSFアニメーション「銀河鉄道999 ダイヤモンドリングの彼方へ」(松本零士/東映アニメーション製作)も上映される。
Ⓒ松本零士・東映アニメーション
問:SSFF &ASIA 実行委員会
Tel.03-5474-8844
http://www.shortshorts.org/