パナソニック株式会社は、1.0型MOSセンサーを搭載し、4K/60p10bit記録の高精細な描写表現が可能なデジタル4Kビデオカメラ『HC-X2』『HC-X20』を10月20日より発売する。価格はオープンで、市場想定価格は『HC-X2』が383,000円前後、『HC-X20』が329,000円前後(ともに税込)。

『HC-X2』は上位機種でプロのワークフローに嵌まるカメラマン向け取材・配信用RUN&GUNカムコーダー、『HC-X20』は単独収録がメインの取材カメラマン向けシンプルな RUN&GUNカムコーダー。

1.0型MOSセンサーの採用と高画質4K/60p10bit記録対応により、階調豊かな広いダイナミックレンジと低照度耐性を確保した品位の高い4K60p記録を実現。また、室内など限られたスペースでも撮影が可能な広角24.5 mm、離れた場所の被写体に寄れる光学20倍ズームの広い焦点域での撮影が可能。

さらに、『HC-X2』は、13ストップの広いダイナミックレンジを実現するV-Log/V-GamutやHLG記録などの高度な制作フローへの対応やSDIやLAN端子の搭載によりさらに幅広い用途への活用が可能。

 

▲『HC-X2』側面

 

▲『HC-X20』側面

 

1503万画素1.0型MOSセンサーが広いダイナミックレンジと高感度を実現

高解像と低照度のバランスに優れた有効画素数1503万画素の1.0型MOSセンサーを搭載。広いダイナミックレンジにより、ハイライトからシャドウまで自然な階調表現が可能。4K/60p記録などの全記録モードでクロップレスを実現し、センサーと高速処理エンジンの組み合わせによる優れた高感度性能が、暗部のノイズを抑えた描写を実現。また、大型センサーならではの浅い被写界深度により、背景のボケ味を生かした演出の映像表現も可能。

 

4K/60p10bit記録やFHDでのVFR撮影や120fpsのスーパースロー記録に対応

高効率のHEVCコーデックに対応し、動きの速い被写体でも明瞭でなめらかな映像が撮れる4K/60p10bit 200 Mbps記録、豊富な情報量で高度なポスト編集に有効な4K30p 4:2:2 10bit記録、4K 2fps~60fpsのVFR記録、FHD 120fpsのスーパースロー記録、編集に便利なFHD ALL-Intra記録など多彩な記録形式が可能。

 

13ストップV-Log/V-GamutとHLGによるHDR映像制作(X2のみ)

『HC-X2』は、同社製シネマカメラVARICAMと同じガンマカーブの13ストップV-Log/V-GamutやHLG記録など広いダイナミックレンジの動画記録が可能。V-Logで記録すれば、ポストプロダクションにおいてVARICAMやLUMIXで撮影した動画データと合わせた場合でも、スムーズなカラーグレーディングが可能なため、制作用途に合わせたワークフローを実現。

 

効率的なワークフローを実現するデュアルコーデック記録(X2のみ)

『HC-X2』は、低ビットレートのサブ動画を同時記録できるデュアルコーデック記録に対応。スロット1に4K/30p100 Mbpsの動画を記録しながら、スロット2にFHD30p 50 Mbpsや低ビットレートのFHD30p 8 Mbpsのサブ動画を同時記録することが可能。編集時にスロット2で録画したサブ記録ファイルを活用することで、ワークフローの効率化を図ることができる。

 

光学20倍ズームと屋内の撮影に有効な広角24.5 mmレンズ

全モードで広角24.5 mmから、望遠490 mmまでの焦点距離をカバーし、iズームでは32倍(FHD時)/24倍(4K時)まで、高い解像度を保ったままテレ端からシームレスなズームアップが可能。ボールO.I.S.機構とスムーズなズーム操作により、約120秒のスローズームでもピントボケや揺れを抑えた、なめらかなズームトラッキングを実現。

 

3連のマニュアルリングとNDフィルター搭載

本体の鏡筒部に3連リングを搭載し、それぞれフォーカス、ズーム、アイリスと独立して操作できるので素早く直感的なカメラワークを実現。NDフィルターは、撮影環境に応じて4段階(クリア、1/4、1/16、1/64)の調整ができるので、被写界深度を変えることなくスムーズな露出操作が可能。マニュアルリングのそばにボタンが装備されているので操作性も高く即時に対応可能。

 

カメラや外部モニターで同時に確認できるLCD・EVF・HDMI・3G-SDI(X2のみ)のうち3系統への同時出力も可能

屋外での視認性に優れた3.5型約276万画素の高輝度LCDモニター、0.39型約236万画素のOLED ビューファインダー、HDMI、3G-SDI(SDIはX2のみ)のうち3系統への同時出力に対応。LCDとEVFの同時出力やLCDモニターとHDMI、3G-SDIの同時出力に対応し、現場の運用に応じた映像出力を選択することが可能。HDMIでは最大4K60p、3G-SDIでは最大FHD60p、共に4:2:2 10bit出力に対応。

 

3G-SDI対応BNC端子、LAN端子搭載の優れた拡張性(X2のみ)

BNC端子2基搭載で3G-SDI出力、タイムコード(TC IN/OUT)の同期が可能。SDIとHDMIで接続先の機器に合わせて解像度を優先したり、接続の安定性を優先したりと撮影現場に合わせた最適な接続方法を選択できる。さらに、X2はLAN端子搭載でFHD60p 24 Mbpsの有線IPストリーミング(RTSP/RTP/RTMP/RTMPS)が可能。本機とパソコンやルーターを有線LANケーブルで接続することで配信プラットフォームを活用したライブ配信が行える。X20もUSBイーサネットアダプター(市販品)を使用することで、同様にUSB-LANによる有線IPストリーミングが可能。他に、スマートデバイスとのUSBテザリングによる無線IPストリーミング(X2のみ)や、Wi-Fiによる無線IPストリーミングに対応。

 

その他の主な特長

  • 4KハイプレシジョンAFと5軸ハイブリッド手ブレ補正
  • 多彩な補正機能(16軸独立色補正/マスターディテール/スキンディテール)
  • IR赤外線・暗所撮影機能搭載(市販の赤外線ライトが必要です)
  • 長回しやロケ撮影での長時間撮影も可能な大容量バッテリー(AG-VBR59)同梱
  • 撮り逃しを防ぐSDダブルスロット機能搭載
  • 本体やタッチパネルに14個の豊富なUSERボタンを搭載
  • 撮影アシスト機能(水準器/フォーカスアシスト/WFM/ゼブラパターン)
  • 重さを感じにくいホールド性・重心バランスの本体とハンドル
  • 使いやすさに配慮したワンタッチ方式マイクホルダー
  • HC ROPアプリで最大8台までマルチカメラとして操作可能

 

 

◉製品情報
https://panasonic.jp/dvc/products/x2_x20.html

パナソニック株式会社
https://www.panasonic.com/jp/home.html