先週、埼玉県飯能にある駿河台大学メディア情報学部におじゃましました。
そこで教授を務める斎賀さんは、以前からビデオSALON誌に連載やテスターとして登場しているおなじみの方で、最近ではFinal Cut Pro実践講座も書いていただきました。
以前から、大学に導入した機材のことはきいていたのですが、今回実際に現場を見ながら写真を撮ることができました。最近できた新しい学部で、「ファイルベース映像制作の先端をいきたい」と斎賀さんがいうように、最新機材というだけでなく、これからの時代に対応できるような新しい考え方が反映されています。
ちなみに右が斎賀先生、左はゼミの学生で、4月からビデオサロン編集部にバイトで来てくれている高山さんです。データの入力作業だけでなく、ロケの手伝いから、モデル(!)まで大助かりです。
研究室といっていいのか、この部屋はかなり広くて、三方がガラス張りですごくオープンな感じです。ただプロジェクターも設置されていて、電動でスクリーンがおりてきて、遮光もできるようになっています。
編集システムはもちろん、MacベースでFinal Cut Pro。すべてデュアルディスプレイになっていて、椅子は各システムに二つずつ用意されています。
素材はすべて外付けのHDDで管理。学生は編集システムを占有するのではなく、素材、プロジェクトともに、このHDDを使い、随時、空いている編集システムを利用して編集作業をします。各システムに入っているFinal Cut ProはMac Proの内蔵HDDではなく、外部接続のHDDを使用する設定にしています。
次に機材ラックの中。
まずビデオカメラはソニーのHVR-Z5JとPMW-EX3(ここには写っていませんが)。
EOS 5D MarkIIなどEOS MOVIEが複数台、レンズも各種ありました。
結構台数がありそうですね。何台あるか、確かめませんでしたが。
メディアセンターに移動します。
ここはいわば図書館みたいなもので、
メディア情報学部ですから、いわゆる「本」だけでなく、PCが並び、LDやDVD、VHSなど映像素材もここで見ることができる。LDが並んでいたのにはちょっと感動。
わたしもだいぶ捨てましたが、ここに寄贈すればよかった・・・。
そのメディアセンター内にある実習室。
グリーンバックでの撮影ができる部屋は、AJAのIo HDで各カメラからのHDMIやSDI経由でキャプチャすることができる。
カメラはソニーのPMW-EX3と
キヤノンのEOS 5D MarkIIで、
こちらには、マットボックスやショルダーリグ、液晶モニターがついていて、ちょっとしたスタジオ仕様っぽい感じに。
その隣にはニューススタジオっぽい部屋とそこにつながった副調整室。
ここは最近作ったわけでなく、以前からあったところだとのこと。
たしかに機材も一昔前で、しかもHDではなく、すべてSDベースです。
カメラはソニーのDXC-D30WSが2台。ちょっと懐かしい。
ワイドスイッチャブルだから、16;9でも運用できそうですね。
いわゆるテレビ業界に入る学生ならばこういった実習も必要ですが、メディア情報学部としては時代に合わないかもなあと思っていたら、
Ustreamの実習をここでやりたい、とのこと。
なるほど。それならこれからの現場で、映像のプロでなくてもライブ映像配信をする可能性はあるわけで、そういう用途にはこの場所は最適だと思いました。
なにしろ、ライブ配信をしようとおもうと機材のセッティングと片付けだけで大変ですから、それが半分セッティングされているとなれば、すぐに実習に入ることができます。
これまで大学などの教育機関で映像機器を入れる場合、すぐにシステム全体が古くなってしまうのが問題だったわけですが、
これからは、
●ファイルベース、
●HDでの制作
●ウェブへの映像配信
という部分さえ押さえておけば、
機材としてはすぐに陳腐化することはないのではないでしょうか。
という意味で、まさに今どきのシステムと言えるかもしれませんね。