9月16日に、EOS 7D Mark IIが発表されました。
その内容はこちらから。
またビデオサロンでは、9月20日発売の10月号でもレポートしていますので、動画関連の機能、性能が知りたい方はぜひチェックしてみてください。
9月16日のキヤノン デジタルカメラ新製品記者発表会、
キヤノンの気合いは半端じゃなかったですね。
その一端をレポートしていくと、
まずデジタル一眼レフ市場は、頭打ちで今後は下がっていくという予想もある一方で、キヤノンマーケティングジャパンとしては、今後も伸びていく有望な市場だと川崎社長(キヤノンマーケティングジャパン)は言います。2014年予想は大きく落ち込んでいますが、2015年以降は拡大していくと。
その根拠のひとつが世帯普及率。一眼レフカメラはまだ20%しかなく、これが普及率40%程度までは拡大すると予測します。
その根拠して、いろいろな数字をもってきて、説明するのですが、まずは個人保有率(もっている人の割合)と購入意向率(買いたいと思っている人)の差。ノートPCやカーナビはかなり普及していて新たに買いたい、もしくは買い換えたいと思っている人は少ないのに対し、デジタル一眼レフカメラとミラーレスカメラは、買いたいと思っている人が多い。故に市場の拡大が期待できるというものです。ハイブリッドカーやタブレットPCも同じく伸びると期待されています。
また、カメラという製品にありがちな傾向だと思うのですが、高級コンパクトカメラユーザーやすでに一眼を持っているミドルクラスユーザーも買い替え、買い増しの意向が強い、ということ。
これはなんだかうなづける話です。デジタルカメラの場合、もうこれで充分という終わりがないのが、ある意味恐ろしいところですが。
さらにスマホユーザーも60%がレンズ交換式カメラへのステップアップの意向があるという。
さらに、さらにEOS学園の受講者も2011年は足踏みをしたけど、どんどんと増加傾向なのです。
ここまで言われると、デジタル一眼レフ、ミラーレス市場は有望だなという気にさせられます。
さて、そのなかでEOS 7D Mark IIです。
7Dというと、APS-Cセンサーですので、5Dや6Dの下のラインナップというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、5D系と並び立ち2トップ体制だという説明です。
要はフルサイズ画質では、5D系ですが、機動力でのトップは7D MarkIIだという(1D Xは除く)。
つまり、APS-Cは決してフルサイズの下ではないという主張ですね。
EOS 7D Mark IIはターゲットを明確にしています。
ここまで明確にしている例はなかったのではないでしょうか?
要は動きものの一瞬を切り取るカメラだということです。
こういったジャンル、一般的にはかなりマニアックで特殊なジャンルのように思うのですが、どうやらそうではないようです。
特にデジタル一眼を買うような人たちは、特にハイアマチュアの場合は、お金を惜しまない人も多いですし、どんどん機材(特にレンズ)を買う人たちがいます。
特殊なジャンルのようですが、デジタル一眼レフユーザーに限定すれば、特殊ではなく、もっともメジャーなユーザーなのかもしれません。
これがどういう調整方法なのかはわかりませんが、
野鳥撮影を趣味にしている人は、約34万人!
20代から70代までまんべんなくいますが、50代以上のユーザーが半数。
レンズ保有本数は3~5本が約5割だそうです。
次に鉄道撮影。こちらが30万人!
20代から70代まで幅広く、特に60代が目立ちますね。30代も多いので、将来も安泰でしょう。
これ以外にも飛行機20万人、スポーツ24万人、野生動物9万人、モータースポーツ6万人。
本当かなあ?という数字ですが、足すと100万人超えますよ。だぶっている人がいるとしても…。
たしかにこういったジャンルは一眼じゃないと話にならないジャンルです。
このうち3%でもいいから、動画にずっぽりとはまって、ビデオサロンを読むようになってくれれば、映像業界も盛り上がるんですけどねえ(苦笑)。
さらにはまってデジタルシネマカメラまで行ってくれれば…。
今回のEOS 7D Mark IIはようやく1080/60p対応。
期待していた4Kは先送りになりましたが、まあ60pだけでも良しとしましょう。30pでなく、60pになるだけで、使えるジャンルは格段に広がるわけですから。
カタログは7Dにちなんで、全7種類。野鳥や鉄道などジャンルごとに作例の違うカタログが作られました。映像制作向けのカタログもあればおもしろかったのですが、全カタログに見開きで動画のページがあり、作例もそのジャンルのものになっています。
逆に言えば、動画も「カメラ」の機能の一ジャンルとして完全に定着したと言えるのかもしれません。
それにしても7D系での4K、本当に期待したのですが、それだけは持ち越しです。
記者会見では、将来的には4Kにも取り組む必要性はあると考えている、という発言もありましたので、楽しみに待ちたいと思います。
やっぱりシネマEOSシリーズのEOS-1D Cの4Kには心底驚愕しましたので、EOS MOVIEの4Kには期待してしまうのです。