ビデオサロン7月号の別冊付録でも紹介しましたが、ドキュメンタリー映画監督の本田孝義さんの「モバイルハウスのつくりかた」が渋谷ユーロスペースで公開されました。


本田さんとの付き合いはかなり古くて、
彼の初めての劇場公開映画「科学者として」が公開されたときにインタビューしたのが最初だったと
思います。
当時はカメラがパナソニックのDJ1でした。
彼の事務所がある東中野で取材して、劇場公開されるBOX東中野(今はポレポレ)の赤い座席のところで写真を撮った記憶があります。1990年代の終わりころのことです。
それ以来、試写会などは拝見したり、
TVFの発表会場でチラシをまいている本田さんにお会いしたりしていたのですが、
今回の新作「モバイルハウスのつくりかた」では、
あらためて取材のお願いをして、今回の記事になったというわけです。
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2012年7月号はこちら
ただ映画がメインというよりも、機材のコーナーで取り上げたので、
カメラと編集システムの話が中心になっていますが、
映画はすばらしくタイムリーな人物であり、かつ内容なので、
絶対にヒットするだろうと思いました。
少なくともメディアには相当取り上げられるだろうと。
この映画ですが、
最近注目されているい坂口恭平さんが多摩川のロビンソンクルーソーといわれる人に教えてもらいながら、モバイルハウス(車輪付きの小さな小屋)を作って、最後は駐車場にとめて完成というところまでおったドキュメンタリーなのですが、
出来上がっていく過程をみながら、自分でも同じように作ることを想像してわくわくしていました。
詳しいことは書きませんが、特に電気周りのことは必見。
まさに目からうろこです。
電気がないと何も始まらない映像関係の人は自分がどこまで電力会社に頼らず表現できるかどうか、
考えるのもいいかもしれません。
ドキュメンタリー映画は、雑誌とか本の企画に似ていて、
誰を(なにを)取り上げるか、で、
売れる売れない(ヒットするかしないか)はほとんど決まってしまうのではないでしょうか。
雑誌でどんなに完成度の高い、いいページを作っても、評価されず(売れず)、
そんなに苦労しなかったものや「製品一発」で本が売れるという経験を何度も繰り返してくると、
しみじみそう思います。
でも、何を取り上げるか、そこが一番難しいんですよね。
今回、本田さんは、坂口さんを取り上げたということが大成功だった気がします。
もっともヒット狙いということでは決してないのでしょうが、
自分の興味をもったことが、社会にも受け入れられるというのが一番だと思います。
そんなところが自主制作のドキュメンタリー映画を作を作る魅力なのでしょうか。
ドキュメンタリー作品を取材すると、
自分もドキュメンタリーやりたいなあ、と思いますが、
いつも思うだけです。
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「モバイルハウスのつくりかた」公式サイトはこちら