「映画のタネとシカケ」
A4判 128ページ
定価:本体2,200円+税
ISBN 9784768317464
ビデオサロンの好評連載「映画の裏窓」(御木茂則)をベースに、取り上げる映画を厳選し、大幅に原稿を改訂し、イラスト図解を加えた、まったく新しい映画解説の本、「映画のタネとシカケ」が発売になりました。全国の書店、Amazonでぜひお買い求めください。
ライムスター宇多丸さん、帯とラジオ番組、Twitterで激アツコメント!
「映画の面白さは、「あらすじ」にあらず!
作品に触れた誰もが間違いなく堪能していながら、通常ほとんど意識されることがない「映像の文体」……その驚くべき緻密さと豊かさを、本書は改めて明らかにしてくれる。あの名作のあの名場面、今すぐ観直したい!」(帯コメントより)
イラストで撮影現場と映像のコマ割りを図解!
何気なく見ている映画ですが、そこには監督はじめ制作スタッフが仕込んだタネとシカケが込められています。映画の現場でカメラマンを務める著者が、11本の映画を例にそのタネとシカケを図解していきます。
11本の映画は以下の通り。
『ジュラシック・パーク』
『フレンチ・コネクション』
『ミュンヘン』
『ラ・ラ・ランド』
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
『羊たちの沈黙』
『パラサイト 半地下の家族』
『1917 命をかけた伝令』
『透明人間』
『トイ・ストーリー4』
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
【目次】
CASE01『ジュラシック・パーク』監督:スティーヴン・スピルバーグ
興奮と危機感を見せる映像演出
CASE02『ラ・ラ・ランド』監督:デイミアン・チャゼル
オープニングのダンスシーンで新しいミュージカル映画の美しさを実現した
CASE03 『フレンチ・コネクション』監督:ウィリアム・フリードキン
伝説のカーチェイスシーンはなぜハラハラするのか?
CASE04『透明人間』監督:リー・ワネル
照明とカメラワークと構図の工夫で「透明人間」の存在を描く
CASE05 『パラサイト 半地下の家族』監督:ポン・ジュノ
トラックアップで表現する上層階級と下層階級の生き方
CASE06 『トイ・ストーリー4』監督:ジョシュ・クーリー
レンズの選択とボケのコントロール、照明で登場人物の気持ちを表現する
CASE07『1917 命をかけた伝令』監督:サム・メンデス
細心の注意と職人技で誕生した “ワンショット映像 ” は
カメラを観客に意識させない
CASE08『ミュンヘン』監督:スティーヴン・スピルバーグ
即興的な撮り方をしながら物語とカメラの動きを連動している
CASE09 『羊たちの沈黙』監督:ジョナサン・デミ
アクリル板に映り込むレクターの虚像を利用した映像演出
CASE10『ヒストリー・オブ・バイオレンス』監督:デビッド・クローネンバーグ
ショットの途中から変わる照明が人物の心情の変化を描く
CASE11『マッドマックス 怒りのデス・ロード』監督:ジョージ・ミラー
アクション・映像・音響・編集が共鳴し映画にエネルギッシュさを保ち続ける
CASE12 映画のアスペクト比とそれがもたらす演出効果を考える
【著者】
御木 茂則(ミキ シゲノリ)
映画カメラマン/1969年生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、丸池納氏に師事。撮影助手として黒沢清監督の『勝手にしやがれ!! 強奪計画』(95)、『勝手にしやがれ!! 脱出計画』(95)『7人のおたく』(山田大樹監督/92)、CMでは上田義彦氏などの作品に携わる。石井岳龍監督の『生きてるものはいないのか』(12)『パンク侍、切られて候』(18)などで撮影補として携わる他、『孤独な惑星』(筒井武文監督/11)『滝を見にいく』(沖田修一監督/14)『彼女はひとり』(中川菜月 /18)などで照明技師としても活躍。『希望の国』(園子温監督/12)『眼球の夢』(佐藤寿保監督/ 16)『Laki sa Tubig』(Janus Victoria監督/22)では撮影、『クモとサルの家族』(長澤佳也監督/ 23)では芦澤明子氏と共同撮影。日本映画撮影監督協会 理事/神戸芸術工科大学 非常勤講師
「映画のタネとシカケ」
A4判 128ページ
定価:本体2,200円+税
ISBN 9784768317464