ビデオサロン誌で長らく連載している岸本康さんの制作ノウハウを1冊に凝縮した本がついに完成。ビデオサロンに書いてきたものをベースに、新たに書き起こしたものも含めて、一人で映像制作をするという観点で、機材選びや使いこなし、制作ノウハウをまとめたもの。
7月21日発売。


一人で質の高い映像作品を作る!

ビデオグラファーの制作術


A5判 本文160ページ 定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-7683-0637-6
玄光社ストアから購入
プロでなくても価値ある映像を制作したい!という人のための
映像構築の基本書

VIDEOGRAPHERSCOVER_WEB.jpg
◎機材選びも制作の一部である。
◎損をしないために情報は常にチェックする。
◎カメラは機動力を重視する。
◎画質より画角。
◎インタビューは1に音声、2に表情。
◎テロップや音楽に頼らず映像言語で語れるようになること。
(まえがきより)
プロでなくてもプロのように映像を作りたいと思う人は増えている。本書はこんな考え方で映像制作を進めると質の高い映像作品ができるのではないか、という私の考えを、経験を元にまとめてみた。私は基本的に自分一人で映像制作をしている。構想から撮影、編集までをすべて一人で行うことで、表現したいことがダイレクトに伝わる。もちろん一人では難しい部分は手伝ってもらうが、他の人に依頼する場合でも、すべてのパートを自分でできるということが重要だと考えている。
【目次】
はじめに
一人で作る高品質映像のために  
監督不在の監督本/究極の個人制作映像を作るために/損をしない制作とは?
Chapter 1 一人で制作するということ 
監督の視点からコントロール/自分の作品/モチベーションの維持/依頼の仕事/グループで作る/一人のメリットとデメリット/情報を集める、知識を身につける/コスト管理
Chapter 2 撮影機材を選ぶ、使いこなす
機材選びの制作の一部である/日進月歩なものと、熟成して末永く使えるもの/予算と購入時期
【進化系】ハンドヘルドカメラ・一眼・iPhone・ジンバル
カメラの仕様のどこに着目するか/ビデオカメラとデジタル一眼/ビデオカメラに求めることは/私が今のカメラを選んだ理由/業務用ハンドヘルドカメラのメリット/デジタル一眼カメラ(GH4)との比較/デジタル一眼の活用方法/デジタル一眼カメラのレンズの使い分け/GH4サイレントシャッター/デジタル一眼3台を使ってパノラマ撮影/ウェアラブルカメラ/ウェアラブルカメラは建築模型を撮影するのにも向いている/iPhoneの動画は使えるか?/iPhoneはワイコンを装着してドキュメンタリーカメラ/iPhoneをウェアラブルカメラ的に使うことはできる?/ロケハンに簡易パノラマ/カメラのフォーマット/ステディカム/ブラシレスジンバル+イージーリグ/ラジコンヘリコプターの有効活用/ブラシレスジンバルに自作イージーリグで重さを分散/真のフィルムルック〜姿を消したDOFアダプター/
【長寿系】三脚・ライト・マイク・モニター
なぜ三脚にこだわるか?/軽量三脚も用意したい/最後はヴィンテン/ヴィンテンの黒いblue/ノーライトの時代の照明/デドライト/LEDライト/レフ版と白い傘/バック紙とスタンド/ガンマイク、ピンマイク、ステレオマイク/ガンマイク「吹かれ」の傾向と対策/ワイヤレスマイク/オンリー録りレコーダー/音声レコーダーにはキャノン端子が欲しい/ヘッドフォンとスピーカー/撮影用のモニター/バッテリーで運用のフィールドモニター/パッキングとバッグ、ケース/
【終了系】ビデオレコーダー          
【自作系】なかったり、高かったりする場合は自分で作る
名付けて親亀子亀リグ/ミニレール
【骨董系】8㎜、16㎜フィルムカメラ/70年代のデンスケ  
撮影機材のトラブルの管理
Chapter 3 撮影の準備と基本         
撮影は毎回が本番の試合である/出かける前〜機材リストでチェックする/打率を確保するということ/機動力が上がれば打率が上がる/カメラは機動力/名付けてハイブリッド撮影/何をどう撮るか/表現力〜何をどう撮るのか/客観性と映像言語/ここ一番のカット/人を引き込む映像とは?
Chapter 4 撮影の現場            
撮影現場で心掛けること/時間の許すかぎり、画角が出尽くすまで撮る/客観性/素材は余って困ることはない
STEP1 客観的に撮るということ
STEP2 映像に主観性を込めるということ
STEP3 さらに自分の個性を出すということ
時間のかかるオンリー録り/音のノイズは極力避ける/舞台 音楽モノの撮影/海外での収録/ハンドヘルドでの海外取材〜風呂敷の活用/機材のトラブル管理
Chapter 5 実践的インタビュー撮影術
インタビュー撮影の心構え/インタビューの準備/話の聞き方〜1回分が20分くらいが良い/マイクの使い方/インタビューのライティング/まとめ方〜インタビュー編集の方法/インタビューを演出しすぎない/発言に集中できるようにする
Chapter 6 素材管理の方法           
ファイル管理/メモリーカードの保存/コスト的にハードディスク/ハードディスク自体の保存/音声のデータベース/映像をアーカイブする意義/ファイルメーカープロでデータベース化/サムネイルノート=ログノート/ファイルエラーに備えて/テープ素材はProRes422 HQでファイル化/企画とシナリオ/SimleMindでシナリオ制作
Chapter 7 編集機材            
なぜMacなのか?/Macは割高なのか?/ソフトウェアのライセンス/クラウドソフトの恐ろしさ/編集モニター/音声モニター/ハードディスク/SSD/ハードディスクのデジタルエラー/編集機材のトラブル管理/トラブルをネットで調べるスキル/基本用語を知っておくことも重要/編集時の椅子/
Chapter 8 編集の実際          
時間の感覚を身につけること/短編は一人制作の利点を生かせる/長編はどこから手を付けたらいいか/できるところから、やりたいことから/音楽、ナレーション、テロップはテレビの家業演出を真似しない/MA〜音はNGを見つけにくい/音楽に頼りすぎないこと/ナレーション〜自分でもある程度読めること/生音をアーカイブしておく/構想を紙に書いてみる
Chapter 9 公開する、ディスクメディアにする
完成した作品の出力/YouTube、SNSそしてVimeo/映画館、劇場/物として残るディスクメディアの可能性/
Chapter 10 作品で解説する制作の裏側
クシュシトフ・ウディチコ:プロジェクション イン ヒロシマ/OUR MUSEUM/森村泰昌 MORIMURA Chapter 0/芋蟲imomushi:tabaimo-2010-/森村泰昌「森村泰昌展ベラスケス頌:侍女たちは夜に蘇る」メイキング /SUGIMOTO/つむぎの思想-志村ふくみの世界/改築に揺れる鴨沂高校
Chapter 11 発表するための機材      
BDプレーヤー/メディアプレーヤー/プロジェクターの種類と用途/プロジェクターの寿命/幾何学補正/グラスバレーのT2での同期再生/PALのDVDに変換する
映像制作雑記〜あとかきにかえて
著者◎岸本 康(きしもとやすし
1961年京都生まれ。大学卒業後、メーカーで6年間勤務。
1992年に自営で現代美術のギャラリーを開始すると同時に現代芸術を被写体とする映像制作を始める。徐々に映像制作に重点が移り現在に至る。Ufer! Art Documentary代表。
一人で質の高い映像作品を作る!

ビデオグラファーの制作術


A5判 本文160ページ 定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-7683-0637-6
玄光社ストアから購入