パナソニックは、11月16日(水)~18日(金)に幕張メッセで開催される2016年国際放送機器展(Inter BEE 2016)を前に、事前説明会を開催した。
開発発表として、8KスーパーハイビジョンレコーダーAJ0ZS0580、4KレコーダーAJ-URD100の試作機を展示する。これまで8K-DualGreenn方式の8Kメモリーレコーダーを開発し、NHKに納入してきたが、2020年を見据えて、AVC Intraコーデックに対応した8Kスーパーハイビジョンレコーダーと4Kレコーダーを開発した。発売時期は2017年10月を予定している。
 また、12-SDI対応の4K/2K大型ライブスイッチャーAV-HS8300も開発。4Kモードで80入力・40出力、4ME+4DSKの大型スイッチャーの試作機を開発し、これも発売を2017年秋としている。


 2020年に向けて映像制作機器の進化は続いていくが、製品開発部門を担当する宮城邦彦氏は、挨拶においてパナソニックの特徴的な技術を紹介した。
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そのひとつが、ビデオサロン読者も注目しているハンドヘルドカムコーダー、AG-UX180に採用された1型センサー対応の20倍ズームレンズ。1型のセンサーに対応したズームレンズをこのサイズに凝縮できたのは、4つのレンズ群を同時に動かしてズーム、フォーカシングするという機構にポイントがある。4つのレンズグループ(2群、アイリス、3群、4群)を同時に独立して動かすことで、高倍率、高性能でありながらコンパクトサイズに収めることに成功した。レンズ構成は11群16枚で、非球面レンズを5枚搭載している。
 さらにOISレンズ駆動機構をボール方式に変更したボールOISシステムにより、駆動部の摩擦を軽減して、小さい震動に対する補正力を改善したという。
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AG-UX180は稼働するデモ機も投入されるようだ。
また、事前説明会の会場には、4K(2160/29.97P)収録、IPリモート、IPストリーミングに対応した新しいPOVCAMも展示されていた。価格は未定で、発売時期は2017年春の予定。
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 レコーダーとカメラは専用ケーブルで接続(3mと20m)。4K撮影、収録が可能になる。レコーダー単体では、3G-SDIからHD収録が可能。SDXCメモリーカード対応のダブルSDカードスロットを備え、リレー記録によるノンストップ長時間記録ができる。LAN端子により、IP接続による外部からのリモートコントロール、ネットワークへのストリーミング出力を実現する。
 カメラヘッドは広角からの20倍ズームで、5軸ハイブリッド画揺れ補正、赤外線撮影、NDフィルターの設定などもあり、多用途に使える。レコーダー側にあるカメラリモート端子を利用したREC、ズーム、フォーカス、アイリスの手元操作も可能になる。
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InterBEEでの
パナソニックブースは映像関連がホール6、
プロオーディオ部門がホール2。