松下電器は、本会場とは別に、近くのパナソニックセンターにスイートルームを開設。報道陣にも公開した。制作機材はこちらのほうが充実していたので、スイートルームを中心に紹介する。


◆注目の業務用AVCHDカメラ、HMC155で撮影した映像も公開
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 なんといっても注目はDVの名機、DVX100シリーズの後継とされている、AVCHDの業務機、HMC155だろう。発売は2008年秋。本体はまだモックアップであったが、撮影した素材を一旦非圧縮にして編集し、AVCイントラコーデック(100Mbps)に落とした素材をP2カードにいれ、ポータブルのP2レコーダーの液晶パネルで見せていた。小さい画面なので、画質までは確認できないが、家庭用AVCHDとはまったく別物のひじょうにナチュラルな印象。パナソニックの家庭用AVCHD機で確認される、GOP単位での息継ぎのような症状は見られなかった。
◆P2の新製品も注目
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話題は、AVCHDに奪われがちだが、制作用途には、まだまだフレーム内圧縮のP2(DVCPRO HD)コーデックは捨てがたい。HMC155とレンズ部、撮像素子を共通にしたP2カメラHPX175も同時期(2008年秋)に登場する。こちらはHVX200にはなかったHD-SDI出力端子も搭載。HMC155にはない機能として、VFR(
バリアブル・フレーム・レート)もあるので、映画制作にはこちらが使われるだろう。P2カードスロットはHVX200と同じく2基。
◆AVC-Iにネイティブ対応する編集システム
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 松下電器は放送や映画の制作用途に提案しているコーデックがMPEG4 AVCベースのAVC-Intra(AVCイントラ)だが、そのコーデックをネイティブで編集できるシステムが、さくら映機が開発したハイスピードHD編集システム、SKR-AVCI.。P2のスロットを組み込んだターンキーシステムでの提供になる。
◆コンパクトなHDスイッチャーがバージョンアップ
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 マルチビューディスプレイ機能を内蔵し、ひじょうにコストパフォーマンスの高いHDスイッチャーとして販売好調なAV-HS400が秋にバージョンアップし、HS400Aになる。価格は1,470,000円。マルチビューシステムはさらに進化し、グリーンタリー表示が可能に。SDメモリーカードからの画像フォーマットの入力も可能になった。従来のHS400は、バージョンアップでHS400A同等の機能を加えることができる。さらに入出力を拡張するオプションボードも追加。アナログコンポジット入力のボードとSDI出力のボードが加わった。