ソニーは、NAB2016に合わせ、PVMシリーズの55型業務用4Kモニターとして、PVM-X550を発表した。7月中旬発売予定で、価格は未定。
55型4K有機ELモニター
PVM-X550


PVMX550WEB.jpg
現在、4K制作のマスモニといえば、同社のBVM-X300(有機EL)が定番になっているが、制作の現場では、4Kの高解像度信号を大画面で確認したい、マスモニと同じ色で再現できるクライアントモニターが欲しいという要望が寄せられていた。
ソニーでは55型UHD(3840×2160)のOLED(有機EL)パネルを利用したPVM業務用モニターを開発。有機ELならではの深い黒を再現し、100万:1以上の高コントラストを実現。UHDの放送規格の色域(ITU-R BT.2020の広色域規格に対応している。4096×2160信号については、スケーリング表示もしくはドットバイドット(左右シフトが可能)のどちらかを選択できる。
HDR(ハイダミックレンジ)表示にも対応。S-Log2&3、ST2084に加え、新たにHLG(ハイブリッドログガンマ)に対応。
信号処理部分は、もともとPVM、BVMでは処理がことなるが、本機はマスモニのBVM-X300と同じ信号処理回路を搭載。12ビットの高精度処理を行う。機能もBVM-X300と同じ機能を採用している。
本来はBVMシリーズのクオリティと用途を想定しているが、パネルの性能がBVMレベルになっていないということのようだ。
価格は未定だが、PVMだからといって格安ということではなく、サイズも大型なので、BVM-X300前後になりそうだという。

PVMX550WEB2.jpg
RearConnector.jpg
モニターは狭額縁、軽量のフレームで、壁掛け用途にも最適。3G-SDI×4(イン×2、アウト×2)、HDMIは入力1系統。HDMIはHDCP2.2対応で、4K/60P YCbCr 4:2:2 12bitまで対応。
興味深い機能がQuad View表示。4入力のHD入力を55型の大型画面を4分割して27型相当の4画面として表示できるだけでなく、分割画面それぞれに各種設定(色域、色温度、コントラストなど)を施すことができる。スペースが限られた場所で、1台で複数モニターのかわりとして使うことができる。また、色域違いのコンテンツや、色温度違いのコンテンツを同時表示して検討するといった使い方もできる。