8月24日、この秋、登場するソニー新型カメラのラインナップが明らかになった。APS-Cの大判センサーを搭載したビデオカメラVG10の後継機となるVG20をはじめ、NEXシリーズには、NEX5の後継機・NEX-5Nが発売になる他、最上位機種となるNEX-7を投入。さらに、Aマウントのαシリーズにもトランスルーセントミラー技術を採用した新機種α77、α65の2機種が登場した。今回、全機種が1080/60p、ネイティブ24p記録に対応していることと、動画時のAF性能の向上も注目のポイントだ。
VG10でのユーザーの要望を取り入れ、改良されたVG20
ソニー
NEX-VG20
11月11日発売
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●ボディ単体 NEX-VG20
オープン価格(市場想定価格16万円前後)
●レンズキット NEX-VG20H(E18-200mm F3.5-6.3 OSS)
オープン価格(市場想定価格22万円前後)
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大判センサーを搭載した初のビデオカメラということで注目を集めたVG10だったが、ビデオカメラの操作性を期待して購入したユーザーから数々の要望が寄せられたという。今回はそうした声に応える形で動画カメラとしての使いやすさを追求。
まずはセンサーだが、VG10では1420万画素だったが、1620万画素に画素数が増え(動画有効画素は1360万画素)、動画撮影時の読み出しエリアが拡大したことにより、すべてのレンズで広角性能が進化。焦点距離(35mm換算)は、付属の18-200mmレンズ使用時で32.4-360mm、VG20では29-322mmとなった。
操作性の面では、絞りやシャッターに直接アクセスできるボタンを搭載した他、ゲインやWBシフトなどを割り当てできるコントロールダイヤルを搭載。フルマニュアルでの露出操作性が向上した。さらに4倍拡大フォーカスやピーキングなどマニュアルフォーカス時のアシスト機能も追加された。また、液晶モニターはタッチ式となり、タッチした被写体にフォーカスを合わせる、追尾AF機能も搭載された。
VG10ではヘッドホン端子を搭載していたものの、音声レベルの調整ができなかったという課題もクリア31段階でレベル調整ができるようになった。音声記録も2.1chステレオに加え、5.1chでの収録も可能になった。
これまで液晶モニターは反転させることができなかったが、それも解消。ローアングル撮影用の録画ボタンもグリップ部に追加された。また、HDMI出力時にカメラ側の液晶がブラックアウトしてしまい、カメラマンが手元で画角確認やフォーカス課題もあったが、これもクリア。スタジオやブライダル撮影、ネット生中継の現場でも活躍してくれそうだ。
◆NEX-VG20の製品情報
http://www.sony.jp/handycam/products/NEX-VG20/
◆プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201108/11-0824E/
動画撮影のマニュアル露出に対応したNEX-5N
ソニー
NEX-5N
9月9日発売(※NEX-5NYのみ11月11日発売)
カラー:ブラック、シルバー、ホワイト(ボディ単体はブラックのみ)
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●ボディ単体 NEX-5N
オープン価格(市場想定価格7万円前後)
●レンズキット NEX-5NK(E18-55mm F3.5-5.6 OSS)
オープン価格(市場想定価格8万5千万円前後)
●ダブルレンズキット NEX-5ND(E18-55mm F3.5-5.6 OSS/E16mm F2.8)
オープン価格(市場想定価格8万5千万円前後)
●ダブルズームレンズキット NEX-5ND(E18-55mm F3.5-5.6 OSS/E55-210mm F4.5-6.3 OSS)
オープン価格(市場想定価格8万5千万円前後)
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NEX-5の後継機にあたるNEX-5N。前モデルでは、途中ファームウェアでの改善もあったものの、動画撮影のマニュアル露出撮影ができなかったことに不満を持つユーザーも多かった。今回のモデルでは、P(プログラムオート)、A(絞り優先)、S(シャッター優先)、M(マニュアル露出)での露出操作が可能になり、動画ユーザーにも使いやすいカメラになった。
センサーはVG20と共通のものを使用しており、こちらも1920×1080/60pと24p記録に対応。AFに必要な映像信号をより速く得るためにイメージセンサーの読み出しを従来の倍速(120fps)で行うとともにAFアルゴリズムと画像処理エンジンの全体の性能向上し高速AFを実現したという。
また、一部動画では使用できないものもあるとのことだが、「ピクチャーエフェクト」も絵画調HDR、ミニチュア、ソフトトーンモノクロ、ソフトハイキーなどを新たに追加した11種類(15項目)を用意。
VG20を除いたすべての機種にレンズの周辺光量、倍率色収差、歪曲収差を撮影後の画像処理で補正する「レンズ収差補正機能」も搭載された(Eマウントレンズ装着時のみ)。
◆NEX-5Nの製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/NEX-5ND/
◆プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201108/11-0824D/
NEX新ラインナップ、最上位機種のNEX-7。ファインダーも内蔵。
ソニー
NEX-7
11月11日発売
カラー:ブラック
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●ボディ単体 NEX-7
オープン価格(市場想定価格13万円前後)
●レンズキット NEX-7K(E18-55mm F3.5-5.6 OSS)
オープン価格(市場想定価格14万5千万円前後)
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最上位機種のNEX-7は、1920×1080/60p、24p対応、AF強化などの部分はNEX-5Nと共通だが、有効2430万画素のセンサーを搭載し、高感度でも低ノイズの映像を実現したという。デザインもEマウント機の特徴を継承しつつも、フラッグシップ機らしい重厚な仕上がりになっている。
シャッターボタン横の「ナビゲーションボタン」は、最大4つの枠に露出、フォーカス、ホワイトバランス、Dレンジセット、クリエイティブスタイル、カスタムセットの6種類の設定を割り当てできる。これまで階層の奥に入らなければできなかったメニューにも簡単にアクセスでき、 3つのダイヤルで基本設定の変更や微調整が可能(トライダイヤルナビ)。
また、小さなボディの中にもストロボの他、総画素235.9万画素、視野率100%の有機EL(OLED)の電子ビューファインダーも搭載されている。電子水準器表示機能も搭載されている。
◆NEX-7の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/NEX-7/
◆プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201108/11-0824C/
トランスルーセントミラー・テクノロジーを採用した中級機α77
ソニー α77
10月14日発売
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●ボディ単体 SLT-A77V
オープン価格(市場想定価格15万円前後)
●レンズキット SLT-A77VQ(DT16-50mm F2.8 SSM)
オープン価格(市場想定価格21万円前後)
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Aマウントを採用する中級機α77とエントリーモデルのα65は、ミラーレス一眼ではなく「トランスルーセント・ミラー(透過型ミラー)」を採用し、常時レンズからの光をCMOSとAFセンサーに常時送り続けるというもの。これにより、動画撮影中にも位相差検出AFが動作するため、動きの速い被写体でもピントを合わせ続けられる。
CMOSはNEX-7やα65とも共通の有効画素2430万画素。60p、24pの撮影に対応する。こちらも有機ELの電子ビューファインダーを搭載している。液晶モニターは3軸ティルト式。横位置でも、縦位置でも自由なカメラアングルに対応する。ボディは防塵防滴仕様となっている。ピクチャーエフェクトもNEXシリーズ同様11種類15項目の効果を楽しめる。
◆α77の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SLT-A77VQ/
◆プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201108/11-0824B/
α77と同じCMOSを搭載するエントリーモデルα65
ソニー α65
10月中旬発売
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●ボディ単体 SLT-A65V
オープン価格(市場想定価格9万5千円前後)
●ズームレンズキット SLT-A65VK(DT18-55mm F3.5-5.6 SSM)
オープン価格(市場想定価格10万円前後)
●ダブルズームレンズキット SLT-A65VY(DT18-55mm F3.5-5.6 SSM/DT55-200mm F4.5-5.6 SAM)
オープン価格(市場想定価格12万円前後)
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中級機のα77と共通のCMOSを搭載するエントリーモデル。α77と同等の有機ELを搭載する。違いは静止画の連写性能やAFセンサー(α77は、クロスセンサーを11点採用した11点クロス19点AF センサーを搭載し、α65はクロスセンサーを3点採用した15点AFセンサーを搭載)。そして、液晶モニターはα77が3軸ティルト式なのに対し、こちらは2軸式となっている。
◆α65の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SLT-A65VY/
◆プレスリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201108/11-0824B/
Eマウント用レンズが3本、Aマウント用レンズが1本登場
新たに発売になるEマウントレンズ。写真左上、E50mm F1.8 OSS(SEL50F18)はF1.8の大口径で美しい背景ボケが引き出せるポートレート向けレンズ(36,750円)。写真右上はカール・ツァイス製でF1.8の大口径、焦点距離は24mmと風景やスナップ撮影向けのレンズ・E 24mm F1.8 ZA(SEL24F18Z)。価格は103,950円。発売はいずれも12月を予定している。
写真下は標準ズームとの併用に最適な望遠ズームレンズE55-210mm F4.5-6.3 OSS(SEL55210)。35mm換算で、中望遠82.5mmから望遠315mm相当までの撮影領域をカバーする。価格は44,100円、10月に発売される予定だ。
◆E50mm F1.8 OSS(SEL50F18)の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SEL50F18/index.html
◆E 24mm F1.8 ZA(SEL24F18Z)の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SEL24F18Z/index.html
◆E55-210mm F4.5-6.3 OSS(SEL55210)の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SEL55210/index.html
Aマウント用レンズDT 16-50mm F2.8 SSM(SAL1650)。価格は87,150円で11月発売予定。焦点距離は、広角24mmから中望遠75mm相当。レンズ内蔵のSSM(超音波モーター)の採用で、速くて静かなAFを実現したという。
◆DT 16-50mm F2.8 SSM(SAL1650)の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/SAL1650/index.html
注目アクセサリー
NEX-5N用のXGA有機ELを採用した、電子ビューファインダーFDA-EV1S(34,650円)。総画素数235.9万画素、視野率100%。上約90°までの角度調整が可能。NEX-5、NEX-3、NEX-C3では使用できない。
◆FDA-EV1S製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/FDA-EV1S/index.html
EマウントカメラにAマウント用レンズを装着するためのマウントアダプターLA-EA2。アダプター内にトランスルーセントミラー・テクノロジーとAFモーターを搭載し、カプラー駆動式レンズも含め、ほぼすべてのAマウントレンズでフルタイムコンティニュアスAFを実現する。
※ファームウェアアップデートでVG10、NEX-5、NEX-3、NEX-C3、FS-100Jでも使用できるようになる。
◆LA-EA2の製品情報
http://www.sony.jp/ichigan/products/LA-EA2/index.html