3月号で開発発表をお届けしたパナソニックの4K動画対応のデジタル一眼カメラ、DMC-GH4が正式発表された。発売時期は4月24日、価格はオープンで本体は17万円前後、高倍率ズームキットのGH4Hは23万円前後となる。
フルHDの4倍の解像度を持つ4K動画撮影をミラーレス一眼において世界で初めて実現。高精彩で臨場感溢れる動画撮影が可能になった。
撮影した4K動画は、再生中に8Mの静止画として切り出すことができ、動画でしか捉えられない決定的なシーンも高精細な写真にすることができる。
4Kは100Mbpsでフレームレートは24pと30pまで。60pには対応しない。QFHDの3840×2160だけでなく、シネマ用の4K(4096×2160)も選択でき(C4Kモード)、フレームレートは23.98pだけでなく、24.00pにも対応。劇場映画向けの制作にも対応することができる。
また、フルHD動画は高ビットレート200Mbps(ALL-Intra)・100Mbps(IPB)記録まで対応し、さらなる高画質化を実現。GHシリーズの持つ動画性能のクオリティをさらに向上させている。
フルHD時にはスロー/クイック効果を得られるVFR(バリアブルフレームレート)撮影が可能で、最大96fpsのセンサー読み出し、最大13パターンのフレームレート設定が可能となり、特徴的な映像表現が可能。24p時に滑らかにハイスピード撮影ができるだけなく、刻みが細かくなることで、表現の自由度が増した。インディーズ映画制作には4KよりもこちらのVFRのほうが魅力的なはずだ。
HDMI出力モニタリングスルーも、カメラ本体で動画記録中に4:2:2、8bitを同時出力できるだけでなく、動画記録をしない場合は、4:2:2、10bit映像の出力に対応している。(本体記録は4:2:0 8ビット)
アクセサリー拡張性も進化し、別売ステレオガンマイクロホン(DMW-MS2)を使用することで、ステレオ・ガンマイク機能の切り替えに加え、集音範囲のマニュアル調整、ズーム連動操作まで行うことができ、臨場感溢れる音声記録を実現している。
ボディ外観は従来のGH3をほぼ踏襲しているが、中身は業務用映像機器の血が入ることで、ビデオユーザーにとってもなじみやすいものになっている。ガンマは、パナソニック業務用ビデオではおなじみの、シネライクDやシネライクVのガンマカーブも選択できる。GH3には採用されていなかったゼブラパターンなども採用された。
また、別売業務用アクセサリーのインターフェースユニット(AG-YAGHG)を使用することで、SDI出力(BNCx4)やXLR音声入力(2ch)に対応。外部の4K/HDビデオレコーダーや業務用マイクロホンと接続でき、業務用の映像製作分野でも活躍できる拡張性を備えている。
業務用のインターフェースユニット(AG-YAGHG)も同時に発売される
デジタルカメラ/インターフェースユニット(同梱モデル)
AG-GH4U オープン価格 (想定価格は30万円前後)
インターフェースユニット
AG-YAGHG オープン価格 (想定価格は19万円前後)
インターフェースユニットAG-YAGHGは、デジタルカメラGH4に業務用カメラレコーダー同様のインターフェースと操作性を追加するための拡張ユニット。業務用4K/HDモニターや業務用4K/HDレコーダーと接続するためのSDI(シリアル・デジタル・インターフェース)出力端子、標準のHDMI出力端子、業務用マイクロホンや音声ミキサー等と接続するためのXLR音声入力端子を装備。音声レベルインジケーターとマニュアルボリュームつまみにより、音声入力調整のマニュアル操作を容易にするなど、プロ映像制作をサポートする。ただしバッテリーは内蔵しないため、外部から供給する必要がある。
GH3の筐体を流用することで、4K対応ながら、それほどの価格アップはなかったのが嬉しいところ。4Kは話題性も充分だし、果たしてどんな画質なのか気になるところだが、カメラとしては、より実用になったVFRや業務用ビデオの血が入った操作性の向上のほうがユーザー目線では気になるところではないだろうか。開発発表段階で触ったところでは、EVFと液晶パネルの色の違いがGH3よりもかなり抑えられており、さらにGH3では液晶の角度によって色被りがあったのがGH4では改善されていた点も好印象だった。
◎4月20日売りのビデオサロン5月号で詳しくレポートします。
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